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どの短編も数行を読むうちに
すっ とその世界に連れて行ってくれる。
今の日本、どこかおかしいなぁ
と 思っている人には
その思索のヒントにさせてもらえる「話」「言葉」が
いっぱい 詰まっています。
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○「ハゲタカ」シリーズで有名となった、元新聞記者出身の作家、真山氏の作品・短編集。
○社会問題(特に「食」に関わる問題)をテーマに、各短編ごとの主人公や登場人物それぞれの「プライド」の観点から話しを構築。
○この短編の一部を、「黙示」という長編で再構成しており、本編を読んでから「黙示」を読めば良かったと、少し後悔。ただ、それでもおもしろい内容。
○短編のため、複線や説明が足りないと感じる部分もあるが、著者の視点がよく分かるもの。長編に期待したい。
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世間の様々な問題の当事者を「プライド」という側面で表現している。
そこに登場する人物は、結果としてたとえ悪人となったとしても、プライドを持って行動していることを考えさせられた一冊。それが、いいのか悪いのかはぼくにはわからない…。
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著者の作品のなかでも、この短編集が一番面白いと感じた。人の矜持の本質とはなんなのかを、正攻法で伝えるものもあれば、反面教師的に伝えるものもある。プライドの全くない人間を登場させた作品はなかなか意表を突いて面白かった。
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社会問題をテーマにした短編。農業や養蚕業のこととか、普段あまり考えない業界のことについて、考えさせられる。もっと社会に目を向けねば。
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ハゲタカで有名な作者の短編集。
内容的には長編にしても面白そうなネタが多数含まれていて、オチは社会派だったり、いっそ「世にも奇妙な物語」にしちゃったほうがよいんじゃないかというようなものもあり。
読みやすいのと、短編でもきちんと背景を調べてキャラを立たせているのでクオリティの高い作品に仕上がっている佳作。
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なんせなんせ、タイムリーな内容。
ちょっと前に読んだのですが、ちょうど最近第2弾の事業仕分けがありましたしね。
真山さんの作品ですから、面白くないはずはない。
けれど、短編集ということで、少し物足りなさも・・・。
ひとつひとつの作品がもっと掘り下げていくこともできるだろうに、それをあえてしないのは
すべてを描きたかったからでしょうね。
それぞれの立場、背景。
けれどそこに共通して流れるもの。
うん、面白かった。
早く真山さんの長編が読みたいなぁ。
次回作が楽しみです。
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2013.12.17 am0:56 読了。短編集。この著者の作品は初読。人々の思い。どろどろ。一生懸命になればなるほど、情熱を傾けるほど、周囲との温度差が広がる。問題の答えを見つけることは良心や常識に従うことを意味しない。結局どこにも答えなんていう存在はないのか。共通点は主人公らが「何か」に屈せずに生きていくという点。「なにか」とは常識や風潮、権力、権謀術数、さまざま。滑稽滑稽。深い思考と単純思考。バランス大事。他作品も読みたい。以下印象に残った言葉。
「誰のためのルールだね」(194)
「教科書は、社会の本当の姿を教えない」「じゃあ何を教えるんです」「難しいことは偉い人にまかせるのが、1番幸せという幻想だ」(33)
「恵まれた者の無関心が、社会を静かに、そして確実に蝕んでいく」(263)
以下印象に残った言葉。
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なかなか読み進まず、去年から何ヶ月もかけて漸く読了。
先の一冊と同様、短編集って難しいな。短い内容でメッセージを伝えるって技術を要するんだな、というのが感想。内容自体はあまりに時間をかけて、ダラダラ読んだので、今一感想らしい感想持てず。
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短編集である。6編と1編。
その時々の話題を 作品に仕上げている。
さすが、小説家 である。
その物語づくりの巧みさに 感心をする。
農と食にかかわる問題も 瞬間凍結して
物語として 提出する。
一俵の重み
仕分け をすることに対して 米野の巧みな戦い。
必殺仕分け人 早乙女の ムダの判断。
米野は パフォーマンスをして
人材を育てる。
官僚とは どうあるべきなのか?
少なくとも、民主党の政権でのなかでの 官僚とは。
コメを輸出する。というテーマは 夢のような 現実的な話。
それが 政府がかかわることは、意味があるのだろうか。
医は
医術とは どう活かされるのか。
論文を書かない限り、偉くなれない。
しかし、人を救うには 手術を積み重ねないと行けない。
そのジレンマの中で 友人の裏切りを知る。
絹の道
小手川の生き方が 清々しいかもしれない。
遺伝子組み換えで できたカイコは、
ニンゲンにとって、効率的であるが。
原種の持つ なにかが失われる。
プライド
消費期限と賞味期限。
職人の持つプライドとは。
暴言大臣
団塊の世代が 亡国の徒である。
と暴言を吐いて、厚生労働大臣として
守った矜持とはなんだったのか。
うまいトリックが あったんですね。
ほんのわずかの時間稼ぎとは。
日本と中国の関係が良くなることで 喜ぶものは。
蜜蜂が消えた夏
紛争地をめぐるカメラマンが
向かったのは 蜜蜂を育てることだった。
歴史的瞬間
北朝鮮が ミサイルを日本にむけてきた。
それを迎えた 総理は。
『日本人の誇り』とは、なんであるか。
プライドを持つべきだと 真山仁は言う。
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プライドをテーマに数話の短編集。大筋のテーマは農業・畜産といったものである。短編のためストーリー展開が早く、すぐ読める。
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ミツバチの話が印象的でした。というより、ショックだった。
よかれと思い選んで買っているものが、生産地の人たちを苦しめているとしたら…。それはもう選べない。選びたくない。
でも、そんな情報は、なかなか消費者まで伝わってきません。
いろいろと考えさせられました。
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農業にスポットを当てた話が初めて知ることばかりで、かつ素人にでもわかりやすく書いてあって面白かった。
メディアの報道に対して、常にその報道は正しいのか?という視点を持つことの大切さを、改めて知らしめてくれる一冊。
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失礼ながら、ハゲタカ以外も書けるんだと思ったし、
他の作品も読みたいと思えるいいきっかけになった
もう1つ以外だったのが、解説も面白かったこと
たんなるあらすじのなぞりなど、
新しいトピックが何もない解説のための文章というよりは
これだけでも1つの章立てになるんじゃないかと思った
本編も以外なことが多かったけど、
最後まで意外性が続いていたなぁ
・一俵の重みは、もっと続きが読みたくなる話
日本の農業について、自分が無知だと認識させられ
考えさせられるが、物語として痛快で面白かった
・ミツバチが消えた夏は、同じように農業(?)関連
突然蜂が消えてしまった状況から、農業の関係者間の
やりづらい関係性が見えてきたときに
主人公が当事者としての強い意識で行動する様などが
応援したくなり、かつ農業の問題も意識させられる
・暴言大臣は予想外の展開、最初は戸惑ってしまった
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蜜蜂の話とその後別の作品になったのは連載時に読んで覚えていた。どれもすっきりはしない話だけど面白かった。