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今野敏さんを表す言葉としてはもちろん「作家」というのがまず挙げられると思うが、続いて「空手家」であり「オタク」であろうかと思う
そう、今野敏さんは数々の分野に精通したオタクなのだ
格闘技オタク、ロボットアニメオタク、伝奇オカルトオタク、古代文明オタク、ミリタリーオタク等々
そして自分も若干のオタク気質のある者として(飽きっぽいのちゃんとしたオタクにはなれないいやちゃんとしたオタクて)言わせて頂くが、オタクの好きなことの一つに「説明」がある
オタクは色々と「説明」したいのだ
だがオタクの「説明」を興味を持って真剣に聞いてくれる人はあまりいない
オタクの方はただ「説明」したいだけなのであまり聞き手のことを考えていないからだ
なので聞き手が一般の人なら途中からうんざりしてくるし、聞き手がオタクであっても、自分の「説明」の順番を待っているだけなのでどっちにしろ聞いていない
そうなのです、初期の今野敏作品や今野敏さんの趣味全開作品はオタク気質の「説明したい欲」が前面に出すぎてしまうことで、全体のスピード感がなくなり、なんかもったりした感じになり、今野敏作品最大の売りである読みやすさが失われてしまうんですね
よって今野敏さんの趣味があまり絡んでない作品に秀作が集中するということになるわけですね
もう読了99冊になるんだからいっぱしの今野敏さん研究者気取ったっていいじゃない