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主張のコアにはまったく賛成。しかし一般向けの本だからか、論じ方としてはだいぶざっくりな印象を受けた。もう少し丁寧な話を読みたかった(特に7章)。
5章はうーん?って感じだった。
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古市さん自身が子供がいないためか、客観的なデータに基づき、冷静な論理的な展開でとてもタメになった。すべてのパパ、ママ、パパ候補、ママ候補のみなさんに読んでいただきたい。
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「あのリア充っぽくて、社会を斜めに見てます的な社会学者の古市さんが書いた『子育て』に関する本なんて」と読む前は思ってました。が、大変示唆に富んだ面白い本でした。
私は「子供を産んで育てたい」と思ったことが本当に無く。「世間の人たちはすごいなあ」と長年思い続けていました。だってこの国では、子供が満員電車で泣くのも、コミュ障なのも、いじめの被害者や加害者になるのも、子供に関することって全部親(というか母親)のせいにされるじゃないですか。ましてや子供が犯罪者になった日には、親まで犯罪者扱いされてリアルやネットで『私刑』に遭うし。そんなの私には無理。
という私の思いを代弁するかのような内容からこの本は始まるのです。
「なぜか一人の女性女性が子供を産んで『お母さん』になった途端、人間扱いされなくなってしまうのである。それはもしかしたら、この国の多くの人は『お母さん』が『人間』であることに未だ気づいていないせいかも知れない。」(p10)
そんなこんなで「子育てはお母さんだけが頑張る必要はない。っていうか集団の中で行う就学前教育ってめちゃくちゃ大事で、しかも投資に対するリターンが高いんです(実験によって科学的根拠もある)。それなら保育園を義務教育化しませんか?少子化問題だけじゃなく、労働力不足や景気の問題も解決しますよ」ということを提言したのが本書です。第1~7章までどこを読んでも面白い。
ちなみに第2章は最近話題の「教育経済学」のお話。科学的根拠から教育政策が語られています。中室牧子さんの「『学力』の経済学」と、ウォルター・ミシェルさんの「マシュマロ・テスト成功する子、しない子」が超読みたくなった・・・。
本書のもう一つの魅力は巻末の参考文献がめっちゃ新しいこと。先の中室さんの本も、ミシェルさんの本も今年出たばかりの本なのです。(さすが出版1ヶ月前の段階でまだ取材をしながら本文を書いてただけのことはある)文字も大きく、ページ数も少ないのですぐ読めます。未婚も既婚も、子無しも子有りもぜひに。
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社会学としておもしろいと感じました。(実際には限りなく実現不可能だと思いますが)
本当に、保育園が増えてほしいです。
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図書館で借りた本。
今の日本という国が、どれだけ子育てがしにくいのか、「働くお母さん」にとって、どれだけ負担になっているのか。産まない選択をする女性が悪いんじゃなくて、産みたいと思える状態じゃない、国の制度が悪い。産め、産めと言う割には、じゃあ産んだ後誰が面倒見てくれるんだ。っていう話です。義務教育にしてしまえ!って言うだけではなく、では保育施設はどうすれば増やせるのか?までちゃんと書かれています。簡単には行かないでしょうが、実現してくれたらいいなと思います。
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ほんまこのひと、どんなことでもそれなりにそつなくこなすひとやなぁ。なんといっても、子どものいないこんな若いひとが幼児教育について語るというのは、すごい。こういう学者の方が自分と違う畑のことを「調べて、書く」ということはもっとされたほうがいいんじゃないかと思う。本川達雄さんの『生物多様性』もそうやったと思うけど。それにしても、幼児教育をちゃんと通ってきた子どもは将来が安定しているというのがデータで示されたのは興味深いと思った。読んだのがかなり前なので、うろ覚えで恐縮ですが。
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当事者でない人、そして社会的に知名度のある人がこういう問題意識を持ち、発信してくれるということが素晴らしい。内容的には、子どものいる人はほぼ知っていることばかりだが。(あと、主張したいことの論拠としているデータやエピソードが事実誤認では? というのがたまにあるが) 個人的には、「この少子化の時代に子どもを産んで、さらに働いてくれるお母さんは表彰モノ」という部分がぐっとくる。ありがとう~
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ワーママであったり、女性の働き方、教育経済学など、それらの本を数冊読んでいると、かなり話題は重複している。それらの議論に初めて触れる場合はとても分かりやすいと思う。
ただ保育園を義務教育化するというアイデアは全く聞いたことも考えたこともなかったのでとても面白い。そしてそれは実現されている国もあるとは当然知らなかった。そのような社会が来て欲しいと思った。
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日本はフランスに全然学んでいないと痛感させられる。
1960 年代の米国の「ペリー幼稚園プログラム」を教えられた。
三、四歳児に質の高い教育を与えた集団と与えなかった集団に、小学校以降では教育介入しなかった追跡調査。
それを元に、早期からの教育の有効性を訴え、日本人にそれを実践させるためには「義務化」以外に有効な手段がないと説く。
また、母親が人間扱いされていないことについても強く訴える。全く言われる通り。
政策も子供を産むことを思い止まらせようとしているが、人民も同じく強い圧力をかけている、強力な少子志向の日本の像を描く。
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義務教育はともかくとして,保育所を増やし,無償化することはいいことだと思うが,保育士の給与の改善も同時に図らなければ,劣悪な保育所が増えることにもなりそうだ.
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難しい話題もとても読みやすく、楽しく読める。子供のいない、当事者でない人から、乳幼児教育に費用を割くことは社会的にコスパがいい、と客観的に冷静に言われると、納得できるというか、感情的にならずに読める。当事者でないから叩かれにくそうだ。
最近の話が多いなーと思っていたけど、あとがきで、出版一ヶ月前までまだ取材をして本文を書いてるという頭おかしいスケジュールで作ったそうで、なるほど勢いがある。内容が重複してるのもあえてそうやってグルーヴを感じさせてるのかもと思わせる。
子供をゼロ歳から預ける事への罪悪感を減らしたくて読んだけど、収穫はそれ以上。預けた方がいいじゃん!保育士さんの待遇を上げる方法をもう少し具体的に知りたいなと思った。、
国はもたもたしてないでほんと一部でもいいから古市さんの提案を実行すればいいのに。
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日経DUALで紹介されていた本。保育園の義務教育化に関しての提言がとても説得力をもってまとめられている。親と子の双方にメリットがありデメリットを感じさせない内容。我が子も非認知能力の向上に努めるとしよう。
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・著者は子供がいないことはおろか、ご結婚もされていないのに、よくこの内容に考えが及んだなと感心した。
(自分の独身時代ではとてもこのように考えられなかった。)
・「母親が人間だといつ気づきましたか?」という文章が印象に残った。
・保育園の質を高める必要性には賛成。
ただし、本にあるように、保育士の待遇をはじめとして、育児関連にかけるお金が今のような状況では、質を高めることを期待するのは酷で、まずは保育以外のことも含め、全体で何にお金をかけるべきかきちんと考えることからだと思った。
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日本は乳幼児の教育について国がもっと責任を持たないと、単に少子化では止まらない国家の危機が訪れるぞという警鐘を、古市氏らしい軽いタッチであぶり出している。
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様々な分野で話題になっている本。
内容については、他のレビューを見ていただければ・・・と思います。
この本を読んで感じたのは、
まだ日本は多様性を全体で受容できていないんだなっていうことです。
例えば、母乳か粉ミルクか
3歳児神話をベースにした子育て環境(母性)・・・
卒乳派VS断乳派
黒か白か、赤か白か・・・
国民性もあるかもしれませんがどうしても、
どっちかを選ばなきゃならない空気が蔓延しているように思います。
結局どっちが正しいかなんて、
人それぞれで異なるから、わからない・・・。
それなら、こう言う方法あるって両方オススメしてもいいんじゃないでしょうか?
著者は、邪馬台国を例にして、”両論併記”を進めています。
どっちも良いところ、悪いところがある。
選択は本人に任せる。
栄養価の高い物!と偏った食べ方をすると
逆に不健康になるように、
バランスよく行うことが大切だと痛感しました。
そして、驚きだったのが育児・教育についての
科学的根拠が諸外国に比べて少ないこと。
経験則がそのほとんどっていうのはびっくりでした。
『保育園義務教育化』というタイトルが
一人歩きせず、しっかりと様々な人に読まれて欲しいなぁと思います。
パパ、ママをはじめ、すべての人に一度は読んで欲しい本です。