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桜の花弁のように煌めく物語り
2002/07/14 01:23
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投稿者:海月 繭 - この投稿者のレビュー一覧を見る
降りしきる桜の花弁のように、きらめく美しい物語です。この作品を読むと、少女の頃の胸の痛みを思い出して、切なくなります。吉野氏の感受性の鋭さと無垢さには、感嘆します。
主人公の真央子は、ごく普通の高校1年生。一人っ子で、体が弱かったので、両親に溺愛されて育った。そんな真央子は、高校の入学式で、これまで見たことがなかったような、美少女と出会う。少女の名前は、立花(りっか)。立花は、母親がナイフを投げ付けたせいで、小指に傷がある。指がほんの少しだけれど、うまく動かなくなって、音大を目指していたのだけれど、諦めたのだ。そんな立花が好きなピアニストがグールドだと知った立花は、お小遣いでグールドのCDを買い、その音楽に浸る日々。つまり、真央子は、立花に夢中だった。でも立花は、真央子にそっけない。真央子は、切なくてしょうがないのだけれど…。そんなある日、立花は……。
続きは作品でどうぞ。
思春期の少女の、揺れ動く恋心が切なく美しい物語です。
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