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秋山みち花センセお得意のファンタジー。表紙買いです。あまりにも美麗で色気もたっぷりでうっとりしてしまう、葛西リカコセンセのカラー絵!★増量です。
…かわいいファンタジーかと思ったら、どエロで意外でした。
神と銀狼の血を引くレアン×天界一の美神であるリーミン。リーミンはその美しさゆえに自分の母親からは疎まれ、父親の天帝からは妻になるように迫られてしまいます。妻…って、すごい。女体化させるとか、とんでもないことを言ってくる父親です。プライドを傷付けられたリーミンは手酷く拒んで父帝の怒りを買ってしまい、狼のレアンの番とされ下界へ追放されます。
リーミンは美人だけど、冷たくて気高い気性の持ち主。当然、半獣のレアンに嫌悪して逃げ出そうとするのですが、そのことで今度はレアンが腹を立ててしまいます。
獣○ですね。こっちがデフォ。お布団は葉っぱと蔓草w表題にもなってるこの“褥”にエロな仕掛けが。
H描写はよく考えるとかなりエロエロしいのですが、そこはレアンの優しさと一途さと森の癒される?雰囲気でソフトで上手くカバーされています…
ロマンティックにすら感じます。
それほど、レアンが尽くしまくっているということですね。とにかくリーミン命なんです。彼のセリフがすごい。全部殺し文句。さすがにここまでされたら、リーミンもほだされるでしょうね。身体は快楽で満たされ、心も支えられ、孤独で愛に飢えていたリーミンは次第にレアンを愛し始めていきます。
初出は同人誌ということで、文章は多少荒削りでツッコミどころも満載ですが、レアンとリーミンの激しいエロだけじゃなく、近親姦や下克上Hもしっかり描いていて、ファンタジーもので考えつく限りのHを一通りこなしていることにはものすごく感嘆しました。タダモノではない。
なのに、いやらしさがない読み心地で、ちゃんと萌えもあるんですよね。
「イヤイヤ言ってた姫が嫌いな相手に無理矢理手篭めにされてしまう」シチュは好物なのですが、これはそれだけじゃなく、その後二人の間に強い愛の絆が芽生え相思相愛になるまできちんと描かれているのが、ポイント。
愛の象徴とも言えるりんごが、良い使われ方をしていて印象的でした。
レアンが愛していると言いながらも、ガマンできなくて襲っちゃうところがツボ。そして、それをツンな態度でありながらも完璧に許しているリーミンに愛を感じます。よかったです。