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表紙から禍々しい危険なオーラが漏れ出ています。
教団X。
間違いなく2015年のベストいくつかに入る傑作です。
カルト教団と聞くと、どうしても破滅的で破壊的なシーンしか浮かんでこないのですが、僕がこの作品から強烈に印象づけられたのは、「生きる」とはどういうことかという、まさに真逆の問いかけでした。
「人生っていうのは、比べるものじゃないって。一本の道を、誰かと比べることなく生き切ることだって。誰かの人生を参考にするのは別にいい。影響を受けることだって。でも比べ過ぎては駄目なの。(中略)大事なのは、目の前に出現したその自分の人生を歩くってことなの。他人と比べるなんて無意味。どんな人生も価値の上では等しい。それがどんな人生であっても、問題は、それをどう生きるかなの。」
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自分の最後を破滅で飾るため圧倒的な我儘を貫き通す。
その為に作られた「カルト教団」
主義主張など持たない。
そこに理由さえあれば人を動かすことができる。
中村さんの描く「善と悪」
善と信じるものは本当に善なのか。
気が付かない間に悪が蔓延していたなんてことになっているかも知れない。
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読み終わったけど、、、長すぎて、整理できない状態。
読み直すというかというと、きっと二度と読み直さない。
読み疲れた。
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なかなか奥が深いお話。科学や哲学、宗教学さらには政治学なんかも含めながら物語は進んでく。
展開も意外性があったりして、おもしろかった。
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最後は号泣しながら読む。圧倒的な熱量。多方面過ぎる壮大な世界観。作者は命を削りながら書いている気がする。途中は嫌な気持ちにもなったけど、読後感は良かった。皆を肯定してあげたい気持ち。
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物理的にというよりは精神的に物語が進んでいく作品だと感じた。
人物が別の場所に移動したり場面展開したり物々しい雰囲気になったりという物理的な展開はもちろんあるんだけど、それよりも、登場人物たちの思想や感情を吐露する場面が圧倒的に多いので、“物語”を読んでいるというよりは、“思想書”を読んでいる気分になった。
で、言ってることが難しくてよくわからなかった。
精神と宇宙と素粒子と日本の右傾化と世界経済と貧困と性の話で、ところどころは「へーっ!面白い!」って思える話もあるんだけど、読み終わって全体的に考えたらなんだか複雑で私にはちょっと難しかった。
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4月になって、読書量が急激に落ちた。自分の読書生活に少し疑問が生じたようだ。手当たり次第に本をネット注文するのだが、少し捲っては挫折することの繰り返しであった。久しぶりに大量の積読書ができている。
この間、子供の影響もあって、3DSの妖怪ウォッチに熱中した。攻略本片手に、今も家庭そっちのけで夜な夜な没頭している。また自室のパソコンも買い換えた。最新のパソコンで何か新しいことをやってみたいと、衝動買いした。今のところ快適である。
そんなわけで、この本は残り四分の一を残して本棚に放置していたのだが、新調したパソコンいじりと、3DS遊びがひと段落して、また読みたくなり、一気読みした。
作中の松尾氏の講義という形をとった、筆者の主張が膝を打った。さすが今を時めく作家であると思う。話の展開自体は、途中で中断していたせいもあるのか、よくわからなかったし、正直どうでもよかった。
これからは、あまりブクログにアップすることや自分自身の読書記録を残すことにこだわり過ぎずに、軽い気持ちで読書と向かい合っていくべきかなと、思い始めている。
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自分には合わない。200ページちょい読んだけど宗教的な解説と濡れ場の繰り返しばかりでつまらなく完読断念。読み続ければまた違ったのかもしれないけど厳しい。
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人の内面を的確に言葉にすることができる中村さんだけれど、大きく動くエンタメな物語を描くのは上手ではないらしい。世界を糾弾する告発の言葉が並ぶのも「らしくない」と感じてしまうし、かといって人生を大切にしなきゃというありきたりな結論も「らしくない」と感じてしまう。
物語は「教団X」というものが登場してから激しく崩壊の一途を辿る。愛憎が入り乱れるが、なぜ彼らがそれほどまでに相手に執着するのかがさっぱりわからない。SEXする以外の教義がひとつもない「教団X」になぜ信者がいるのかがさっぱりわからない。教祖の沢渡の何が信者を惹きつけるのかがさっぱりわからない。登場人物それぞれの過去を語られても、そこに納得のできる答えはない。いきなりのテロへの展開などは、唐突すぎてシラケるより他になかった。世界を形作る素粒子論の部分は面白かったが、それ以外の部分で面白みを何一つ感じることができなかった。
登場人物の誰にも共感できない。こんなことは今までの中村作品にはなかった。
自発的な挑戦か出版社の要請かわからないけれど、無理して似合わないエンタメ系にチャレンジしたものの壮大な失敗作に終わった。というのがこの作品だと思う。
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宇宙、宗教、哲学、社会情勢といった、複雑な問題を随所で論じながら物語は進められていく。
難しくて途中でくじけそうになりながらも読んでいると、自分がいかに、普段はこういった問題に目を向けずにいるのかが分かる。
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宇宙、化学、生命、宗教、貧困…。
知らなかったことばかりで
面白く読めた。
まぁ、エロ描写は正直……。
だったし、ラストがいまいちなのは
否めないが、なんだか、
視野が広くなった気がする。
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姿を消した恋人を探すうちに、新興宗教の争いに巻き込まれ、ずぶずぶと混沌にはまりこんでいく男が主人公。
教祖の語る壮大な哲学、人間論は、なかなかおもしろい。その対極にある、人間の欲望を中心に据えた団体の存在も特異。さらに過去の戦争や右傾化する政府への批判も加わって、作者の頭の中にある描きたいことをてんこ盛りにした、と言うよりも爆発させた作品だ。
ともすると、大雑把なストーリーと宗教的な理屈や性という、表面的な部分に気をとられてしまいがちだが、根底には骨太の核がある。若い頃に読んだら、きっと理解できなかったかも。
物語の名を借りた、作者の思想が詰まった力作だと感じた。
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帯の西加奈子の文に惹かれて読んだんだけど、ちょっと今の精神状態にはしんどい。グロテスクすぎて。素粒子の話とかダークマターやひも理論がちょいちょい出てきて、そういうのは感覚的に面白くて、デジャブなんかもそういうこと考えたら納得できたりして面白いんだけど、とにかくしんどい。
もう少し心身ともに健康なときに読むべき。
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宗教から、宇宙から、原子から、戦争から、テロ、国際情勢、生、性、、
いろんなものてんこ盛り要素だった。
でもメッセージは「人と比べる人生なんておかしい」なのかな。
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いろいろ言われたりするけど、飽きないで読めたし面白かった。性描写が多いっていう声もあるけど、人間の欲求で理性の外にある性欲をコントロールすることで、宗教に入れるというのはよくある表記だよね。昔読んだ無限地獄のとかそうだったなぁって思い出した。
利害の話とか勉強になったし、やっぱり素粒子として、第三者として捉えることで人生は少し楽になるかも