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広く浅くで入門書としてはよかったです。私は地政学に興味を持ったので読んでみましたが、結構世界史的に知ってることが多かったので、薄味に感じました。
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腑に落ちて胸がすく世界史。俯瞰で考える帝王学の一部として、ボードゲームのように国家の思考を読み解く地政学。年表丸暗記ではなく、ミステリ用語で言えばフーダニットからホワイダニットへ。何が起きたのか、ではなく何故起きたのか、を解説されるのは実に刺激的。
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歴史というものを、主義や理念に基づく人間の行動の履歴であるという理想主義的な考えに対し、それは単なる国家という枠組み同志が、個々の地理的な条件に対し、どのように国益を維持しようとしてきたかのシンプルな結果である、という現実主義的な研究「地政学」によってとらえ直してみたのが本書。人がその配置された場所や周囲や隣人たちのメンツによって、実は本人の意思以上にその考えや行動が支配されているということは、学校でのクラス内の席替え次第で、学校生活が大きく左右される感覚に近いかも。人はその人の考えに基づいた行動をする、ということの否定ではなく、その考えのもとになっていることに、その人の配置されている場所の条件が大きく影響している、という考えだ。地理的条件に縛られたものとしての人間の行動を振り返ることで、人間の積み重ねてきた歴史というものの姿のある意味本質が見えてきて、いままでの学校で教わってきた歴史とは違うスッキリと納得がいく部分が多々あり、「地政学で学べ!世界史」というタイトルでもいいんじゃないかと思うくらい、世界史の概説本としてもおすすめ。
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第一次大戦後のサイクス・ピコ協定が現代の内戦、紛争の根源になっているのが、よくわかった。シーパワーとランドパワー。半島国家の悲哀と、半島の付け根の重要性が解かれている。高校の時にこの様な世界の構造を教えて欲しかった。年号覚えることでなく。
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歴史を理想主義史観で見るのではなく、地理的な必然性から経済や軍事に与える影響を見出す地政学。こういう見方をもっと早く知りたかった。この本を読んだことによって国際情勢の見方が変わりそう。
著者の外交・防衛に関するスタンスはエピローグで明記され、親中派を批判している。できればプロローグで明記してほしかったが、書いてないよりマシか。
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現代の国際関係の原因を、国家や宗教の成り立ちまで遡って説明している。
知ったつもりだったことや深く知らなかったことが、非常に丁寧に、優しい語り口で説明されている。
何より歴史とは、国家同士が、それぞれの地理的な条件に対し、どのように発展し、勢力を維持しようとしてきたかという、非常に現実的な行動や意図が紡いできたものだと感じた。
あと、中東問題がとてつもなく複雑であり、お人好しの日本人が安易に首を突っ込んではいけない問題であると強く感じた。
問題の原因が欧米諸国にあるのだから、解決も欧米が責任をもってやればよくて、日本は人道的な支援(戦争の被害者に向けて)を粛々と続けるべきだなぁと思った。
あんなところ、日本人じゃなにもできないでしょ。
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読了。
フリードマンの「100年予測」でも感じたが、人間の基本的な行動原理は何百年経っても変わらない。人間の自己保存本能と地政学は綿密に関連している。
「オバマ大統領が平和主義者だということは間違いありません。しかし、無責任な平和主義が国際紛争を抑止するどころか増長させることも、国際社会の現実なのです。」
悲しかな、現実はそうなのだ。
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・地政学とは地理的条件がどのように影響するかを論じる。国際政治はランドパワー(大陸国家)とシーパワー(海洋国家)のせめぎあい。
・アメリカの人種別割合で白人は激減しヒスパニック・アジア系(主に中国系)が激増している。このままいけば2050年には白人人口が50%を切り、ヒスパニックが3割に達する。アメリカは依然超大国だが、もはや勤労と禁欲を美徳とするピューリタン的な気質や「世界の警察官」といった使命感は確実に消えていく。「アメリカの時代」は2050年には確実に終わる。アメリカに安全保障を委ねてきた日本にとっては、自立のチャンスでもある。
・アフリカ各国が抱える問題の基本構造は同じ。
1)帝国主義の時代に、民族・言語分布を無視した国境線が引かれ、そのまま独立した結果、ほとんどすべての国が民族紛争を抱えている。
2)豊富な地下資源と武器市場を狙って、大国が介入を続けてきた。ロシアが手を引いたあとは、中国のアフリカ進出が加速している。
・「2050年の世界」とは
1)世界人口は20億人増えて70億人突破。アフリカの成長が著しい。
2)経済大国は、中国・米国・インド・ブラジル・ロシア・インドネシア・メキシコ
3)EU諸国、日本は高齢化で衰退。日本の平均年齢は52.3歳。GDPは3分の1に減少。
(英国エコノミスト2013)
わずか2~3年のことさえ予測が困難だから2050年も多分当たらないだろう。ただ、各国は相変わらず生存競争を続けており、世界政府みたいなものは成立していない。衰退するアメリカに取って代わるだけの超大国は現れず、EU、ロシア、イラン、インド、中国などの地域覇権国家によって世界分割が進んでいる。
・日本はアメリカの「保護国」として西側(シーパワー)陣営の一角に地位を築いてきたがアメリカの覇権は衰退期に入っている。日本がこの地位にしがみつけばやがて泥舟と運命を共にする。一方、日本は中国と手を組むというという主張に対しては、政治的・経済的自由を失うことにほかならず、日中両国民の幸福にはつながらない。アメリカ頼むに足らず、中国近寄るべからずとすれば「第三の道」は日本が自主防衛を実現し、東アジアにおける自由主義諸国のリーダーになること。
・未来は確定的なものではなく、これから作っていくもの。20歳の若者が35年後に55歳になったときの国のイメージを今からつくっていく。明治維新から35年後、日本はロシアとの戦争に勝利して列強の一員になった。絶望的敗戦から35年後、日本は経済力でアメリカを脅かし、GDP世界第二位の経済大国になった。日本人には、どん底から立ち上がるという底力がある。再び新たな「坂の上の雲」を目指して、はい上がる時代を迎えた。
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高校時代、世界史を選択していたが、この本のようなダイナミズムや大きな世界の枠組みを知ることはできなかった。
隣国中国や朝鮮半島、ロシアの動きを知る上で、世界史を教養として学び直す必要性を痛感。
本書を読めば、平和ボケ解消になるだろう。
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現代社会を理解する為には
世界の歴史を知らなければ
いけないことが痛感しました。
世界地図の見方も変わりそうです。
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駿台予備校講師ということで、ライブで授業を聞いてるような臨場感があって集中して読めた!
「学べ!」のタイトルに偽りなく、勉強になりました…。
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自由主義とか共産主義とかそういった観点ではなく、隣国は領土を広げるために争いあうといった観点で述べられている。
至極ごもっとも。
ランドパワーとシーパワーという2つの大きな考え方のうち、それぞれの国がどちらに属しているのかを念頭に置くと、今の世界情勢を読み解く手助けになると思う。
ただ、国や登場人物が多すぎて、1回では理解しきれない(これは私の教養のなさの問題です)
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面白い。各国が、自国の置かれた地理的状況に鑑みて行動する、という必然を頭に入れると、世界史が、何より現代の状況が、よく分かる。
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2018年8月28日読了。
308ページ
地政学の本が好きなので読んでみたが、地政学から見た世界史の本。
インド人という民族はいない、ロシアは3つの顔を持つ、タイやインドネシア、ミャンマーの歴史など面白い本。
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オトナカレッジというラジオから興味を持ち読んでみました。「そこにあり、お隣さんはここである」という立地という動かせない条件から、過去・現在・未来の国同士の動きを考える地政学。とても面白い考え方ですね〜。富山県が昔よく使っていた「逆さ日本地図」も、きっとこの考えのもとなんでしょうね。身近なことを考えるにも応用がききそうです。もう少し深めて理解してみたい分野です。