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紙の本
文庫もえぇよぉ~
2010/06/21 17:30
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kako - この投稿者のレビュー一覧を見る
出てくる登場人物・・・といっても主要キャラ二人でほとんど物語が進むのですが、皆さん「善」!
日ごろ屈折した小説やら暗い実用書ばかり読んでいるので、時折このようなものを読むと無条件に癒されます。
というか「裏に何かあるんだろう」と卑しい気持ちで読んでいて、見事に何もないときの自分への反省・・・。
このお侍さんは意地悪に違いないっと意気込めば、拍子ぬけするくらいで「あれれ?」。
キーパーソンであり、謎の人物りょじんさんも、実は「えつ!?」という人で。
読んでいて驚くくらいに正直で裏が無く、素直な感性の持ち主ばかりです。
殺人の起こる推理小説ばかり読んでいるとすごい性格の方がよく登場してくるのですが、よく考えれば普段自分が接しているのはこのような人たちばかりなんですよね。
優しい日本人を思い起こさせていただきました。
さてタイムトラベル&恋愛小説のこちらの作品、昔の方が未来に来るパターンと現在の方が過去へ行くパターンどちらも描かれているところが新鮮。
互いに互いの時代を行き来し、自分の体験したことのない文化に触れてびっくりするのはタイムトラベルのお約束で、お楽しみの場面の一つ。
昔の人がテレビを見て驚愕する場面は必需品といっても過言ではないでしょう。
地元熊本という土地柄を強烈に表す、辛子蓮根、いきなり団子のくだりは思わずにやりとしてしまいました。
ここら辺は地元ファンサービスです★
そんなタイムトラベルもののお約束を堪能しつつも、150年という時を越えて変わらずそこに存在するものを愛でるのもこちらの作品の特徴でしょうか。
それが人の想いという不確かなものであったり、ちょっとした隠れ仏や風景、庭に存在するつばきも時を越えて存在し続けています。
主人公の敦と一緒にタイムトラベルの謎を考えつつ、それが解けた時の爽やかな時間のカラクリは、梶尾さんの持ち味のような気がします。
ハードと文庫、どちら派ときかれれば絶対ハードだと思っていたのですが、ある時友達から文庫の利点を教えてもらいました。
それが最後の方にある解説。
色々な方が書かれていたり、作者本人が解説してくださる場合があります。
確かにこれは文庫の醍醐味。
ということで、文庫もなかなかよろしいですよ。。。
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