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怖いのに軽い
2022/07/17 15:48
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:pope - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタばれあり。
めちゃくちゃ怖い話なのに大島さんのタッチは軽い。
そんな深刻な話に見えないのがすごい。
「ダリアの帯」なんてドロドロにしようと思えばどこまでもドロドロになるのにまるでファンタジー。
「夢虫・未草」も同じく、父親の不倫で傷付いたはずの林子がたくましく見えるけど「おとうさんは林子を戦ってもいっしょにつれていくと思ってたんだ」というセリフが悲しい。
「サマタイム」は気付いてしまったトオルは村に帰れるんだろうか。
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大島弓子作品で最も好きなのがこれ。ほのぼのとしたストーリー展開と相反して、狂気に蝕まれていく主人公とその夫の愛が、「死を憧れる少女の視線」で描かれています。
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狂気の世界に生きている妻と、死後にようやく意思の疎通ができるようになった夫。幸福なのか不幸なのか分からなくなるけれど、ラストシーンはきっと幸福であるのだろうと思わせる。なんとも美しく繊細な話。
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昭和58年〜60年
表題作だけでも読む価値あり!
見えている、見えない、見ようとしていない。気づいていないだけの奇蹟は、案外 身近にあふれているのではないのかな。なんちって。
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この白泉社文庫の大島弓子のシリーズってのはどのくらい全てを網羅してるもので、どういう順に刊行されているのかは知らないけれど、この巻はもう大島弓子ワールドの真骨頂だわ。。。恐ろしい、こんな漫画を描く、この才能は何なんだ。。。どの作品も根底には似たものがある。けれど、その共通項がいくら手探りで探しても言葉にならない。荒唐無稽。夢のような話。いや、まさしく夢。御伽。(07/10/28)
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我が家の大島弓子はこの白泉社文庫シリーズで揃えています。
選集のと迷いましたが。。
一番好きなのがこれ。
名作。泣けます。
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「夢虫・未草(ゆめむし・ひつじぐさ)」
父の浮気が原因で
家族崩壊を向かえた一人っ子の女の子と
浮気相手の息子の男の子が仲良くなるはなし
話の展開は急展開気味だけど
女の子と男の子の友情がちょっとほろ苦い
「水枕羽枕」
姉妹の依存関係の話
姉が妹離れできていないケース
まぁ好みじゃない
「快速帆船」
自分がなぜこんな格好をして
生活しているのかわからない主人公
医者と知り合って 色々なことに遭遇する
見たことのある景色だと川を渡ると
病院で意識がもどるという展開
記憶喪失かと思いきや病気オチ
「ノン・レガード」
漫画家の主人公は宝くじが当たって軽い気持ちで
老齢者ばかり住んでいるマンションの1室を3000万で買う
管理費の高さや生活の違う老人達との暮らしに悩む
ある老人の肖像画を頼まれ製作するもやり直しの連発
さらにマンションの設備工事がはじまり
お金が無く借金をしてどうしようもない状態に追い込まれ
仕方なくマンションの便利屋に
自分の部屋を売れば解決すると思うも離れられず
そんな最中 肖像画を描いていた老人が亡くなり
その老人の遺産を渡される5階全室と地権を手にした主人公
掃除に時間がかかり漫画を書く時間が無い
なんとなくハッピーエンド
「ダリアの帯」
衝動的に結婚した夫婦
流産をきっかけに妻が精神を病んでしまう
さびしさと愛情と依存関係が渦巻く
なんか切ない話だった
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上の子の出産のときに女の子だとわかっていたので
きっと大島弓子が読みたい気持ちになるだろうと思い
入院先に持ち込んだなつかしい一冊。
入院中ずっと読んでた。
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ときどきすごく読みたくなるよ大島さん 夢見がちで時々こわくもなるんだけど。
海ちゃんの話がよかった。
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大島さんて、おかしくなっちゃった世界や人をあたかも当たり前のように自然に描いてしまう。ふわふわした絵柄とそのアンバランスさ。
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表題作は読み終わったあと泣きそうになりました。
物語が終わった後の黄菜ちゃんを想像すると、幸せそうな様子しか浮かんでこなくて。死んだあとに二人がやっと通じ合うというこのラストに寂しさやら嬉しさやら悲しさやら色んな感情が渦巻きました。
大島弓子さんの漫画は好きですが、どうして好きなのかと聞かれたら上手く説明出来る自信がないです。でも、ふわふわとした、つかみどころのないお話・登場人物たちを私は魅力的に感じます。
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心の琴線に触れるというより、
自分を構成する成分の何割かにゃ
確実に大島エッセンスが染み込んでいたんだと確認。
東西冷戦下の漠とした不安、
世紀末、終末への期待と恐怖が色濃く反映したかのような
「サマタイム」(1984年)など、秀逸。
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表題作は、いいのか。どうなの。狂っていると美しいのかな。エスカレートしたエセ純粋少女が大量生産されそう。今読めば美しい話だけど、少女時代に読んでたらきっと危険だっただろうな、という作品。
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表題作を含む7つの作品集。漫画の域を越えてます…へたな小説より人間の本質というか狂気みたいなのが上手に描かれてて頭がしびれた。表題作の夫婦のお話はバツの自分には辛いし凄いし恐いし、いろいろ考えさせられた。窪美澄さんのお薦めはほんと外れがない。
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表紙はダリアの帯じゃなくて、夢虫・羊草の表紙イラスト。
表題のダリアの帯は他の書籍によるとよしもとばなな氏が愛好されておられるとあるのですが、一筋縄では行かないお話で、いつも読後胸に引っかかるものが有ります。時々大島弓子さんの本はすごく可愛らしいタッチなのですが、話の途中で価値観をひっくり返しに入るので、スーッと寒くなるような。でもそこがまた魅力です。
夢虫・羊草の”未来のアイデア”はとてもいいなと思っています。
本当にどの人たちもそうなれば何の問題もないのかもしれないけど、
そうはやはりいかないのかな。
水枕羽枕は姉妹のあるひとには共感できる話かも?
私はこの読後感がすき。
ノン・レガートはすごく好きなお話。
これに共通するような話題(と私が思っている)が、ダイエットに収録のエッセイ漫画にあるのですが、それも合わせて、どんな状況でも、なにかヒントがあって、それに気づくと、置かれている世界がひっくりカエルことを
教えてくれる。どんな曇の日にも雲の上には青空があるのですねって話。
快速帆船。これも好きです。昔はそんなに想い入れしなかった作品ですが、大島さんの作品は、読む時期によって思い入れる作品が違うのです。ここに出てくる大道芸人は何のシンボルなのか、案外分からない。主人公の心の投影なのかなっておもったり…わからないなりに花を手渡して来るシーンにはいいなと思います。