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駅伝を題材にしているので、その場面がハイライトと思いきや、日々の練習や学校生活の場面こそが本作の神髄かも。
そうしたたすきを繋ぐまでの間のドラマがあって、走る人のバックグラウンドを知ってるから。そしてたすきを受け取るランナーとの関係性を知っているから、ただのたすきリレーで終わらないドラマになったのかなー、なんて思った次第です。
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青春の駅伝小説。やっぱり好きだなあ、思春期の葛藤と熱い思いと。駅伝はチーム戦のようで個人戦、個人戦のようでチーム戦。いつも誰かと一緒にいたり逆にずっと一人でいるわけではないけれど、それぞれに自分と、仲間と向き合わなければいけない瞬間があるんだよね。まるで人生そのもの。
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そういえば中学のとき各部活のエース的な人たちが集まって駅伝やってた気がするなーとおぼろげな記憶が。みんなかっこよくて、確かに学校の代表って感じだったな。その裏ではこんなドラマが繰り広げられてたのかも…とか妄想してみたり。
自分が悩んでることって周りからは違う風に見えるもんなんだよね。大人だって一緒だよなぁ。
爽やかで気持ちのいい物語でした。
上原先生のような女性でありたいです。
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今まで駅伝はおろか、スポーツに全く興味がなくて漫画でも避けて通ってきたテーマ。でも瀬尾さんが書いてるなら…と思い、新刊で購入。そして読了。買って良かったー!!これはめちゃめちゃ当たりだ!!!すごく青春で、そして爽やかなお話。駅伝メンバーそれぞれ皆が想うことがあってそれを軸に書かれている。中学生たちの想い、見守る大人たちの想い。そしてわかりやすく書かれた駅伝の魅力。何かに夢中になることを忘れてしまった大人にぜひ読んでほしい一冊です。
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6人の思いを1本の襷にのせ、ゴールをめざす。周りからはわからないそれぞれの葛藤があり、でもつながって、ひとつになっていく。
各章ごと、6人それぞれの人物が主観になって書かれており、自分の中の思いや、相手への気遣い、その中で生じるすれ違いや共感、それをそれぞれの立場で感じることができる。
自分も中学のとき、同じように6人で駅伝大会に出場した。そのときの感動や達成感を思い出した。
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中学生駅伝メンバーが、それそれに抱えたものを、仲間と走ることで乗り越えていく感じが爽快。 不良に自己評価が低すぎる子、家庭にコンプレックスがあって突っ張る子。 一番何もなさそうな俊介も、、、 いい子であるしかなかった桝井が痛々しくて、親に腹が立った。野球チームの話は特に。 甘え下手兄ちゃんはつらいね。 みんな、頑張れ。
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自転車やらバレーやら吹奏楽やら駅伝やら・・・なんだかんだ言いつつ自分にないチームワークものが好きなのである。あと群像劇モノ。同じ出来事が他の人から見ると全く違って見えたり、こちらが思っているのと全然違っていたり。自分の事さえわからないのに人の事などわかる訳がないのである。だが、理解したいとは思うのだ。
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襷が繋がれる場面で、何度も涙が溢れた。六人がそれぞれの想いを抱えて、まっすぐに走る。熱い、熱い、青春小説。
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泣いた〜。めちゃめちゃよかった。まぎれもなく「青春小説の傑作」本当よかった。最後はカヴァレリアなんとかを聴きながら読んだ。
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2時間半くらいで読了。
厳しくはあるが確かな指導力があった陸上部の顧問が異動になり、代わりにやってきたのは陸上の知識もなく頼りない美術教師。部長の桝井は駅伝大会のためにメンバー集めに奔走する、というお話。
久しぶりに瀬尾まいこさんの本を見つけました。瀬尾さんの作品は女の子の心理描写がとても面白くて好きなのですが、本作は男の子が主人公の作品でした。
あとがきにも書いてありますが、走ることを題材にした作品はどうしてこんなにも人の内面を見ることができるのかと、考えることがあります。野球や水泳など、他のスポーツにはない不思議な魅力があります。シンプルなスポーツであるがゆえに余計なことが削ぎ落とされていて、それぞれの葛藤を描きながら前に進むことがとても美しく見えるからなのかもしれません。この作品では6人の中学生が、それぞれの胸に抱いた複雑な想いを吐き出しながら前に向かって走ります。あと少し、もう少し前に進みたい、そのひたむきさはとても輝いていて、美しい瞬間です。6人それぞれが抱いた気持ちは、これからどうやって前に進んでいくのか、楽しみになる1冊でした。
一つ、瀬尾さんの作品は本の装丁がかわいくて好きなのですが、この作品はイラストになってしまっていたのが残念でした。『優しい音楽』のような素敵な装丁の本をまた楽しみにしています。
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走ることはわたしからすごくすごく遠い行為なのに、なぜこんなにも心をゆさぶられるのだろう。
設楽、大田、ジロー、渡部、俊介、桝井の皆がいとおしい。
上原先生のキャラは瀬尾さんならでは、と思う。
襷をつなぐということは、想いをつなぐことなんだね。
本当に傑作としかいいようがない、眩しすぎる中学駅伝小説。
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どきどきワクワクするようなスリリングな小説ではないけれど、瀬尾さんの本を読むといつも心があたたかくなります。
中学生のときこういう人いたよね、私はこんなだったなとその当時の気持ちに戻れる素敵な本でした。
私の中学時代はこんなにあっさりでなかったけれど、皆が同じ目標にむかっていたらいじめとかなかったのかなと思いました。
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三浦しをん氏の「風が強く吹いている」には感動した。
再び中学生の駅伝に懸ける青春に感動した。
ひとり一人が走って襷を繋ぐ。単純だがただ一人が欠けたり止まってしまうだけで終わってしまう競技だから、走者一人一人の襷を繋ごうとする思いに感動する。
そして一人一人の不安や悩みを、練習や記録会を通じて消化しエネルギーに変えてゆく青春の眩しさに感動する。
あゝ、私は何と無駄に青春時代を通り過ごしてしまったのだろう。彼らが羨ましい。肩に背中に腹回りに重石の付いた今の私にはこんな経験はかなわないだろうと思うと、無念にさえ感じる。
本書を読みながら、きっと結末で満田先生と上原先生は婚約していて密かに情報交換しているという落ちが待っているのではないか、と推測したが、青春の輝きの前には下衆の勘繰りでしかなかった。
解説が三浦しをん氏というのもいかしてる。
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駅伝で県大会を目指す中学生たちの、ストレートな青春スポーツ物。走る順に1章ごとにメンバーが語り手となり、日常に抱えている悩みを乗り越えて、本番で次の走者へとたすきを渡すまでの心の揺れを描いている。
思春期の子をもつ親としては、どの子も(一風変わった顧問までも)いとおしく、素直に声援を送りたくなる。
陸上の世界は、三浦しをん、あさのあつこ、佐藤多佳子などで読んできたが、これは一番シンプルで毒がない。親が子どもにすすめたい本、といったくくりに収まる、児童文学とも言えるような優等生タイプの一冊。その分、ひねた大人が楽しむにはやや物足りなくもある。
今のところ、陸上モノと言えば『一瞬の風になれ』(佐藤多佳子)が一番強烈に心に刻まれている。でも、ずいぶん前に読んだきりなので、今読み比べたらどうなのかな。
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スポーツ小説で、陸上だったり箱根駅伝だったり、そういう話はとにかく突き抜けて爽やかなことが多いけど、まさにこの話もその王道を行く爽快さ。
もう一度中学生に戻ってこんなきらきら爽やかな青春したいわ…と心の中で叫びながら読んだ。
でも実際自分がもし中学生になったとしたら、今過ごしてる日常がきらきら青春の中に居るなんて分からないもので、
それをふわふわしているように見えて、ズバリと言う上原先生がまたいい味出してた。