投稿元:
レビューを見る
心の中にしんと静かに染み入る短編ばかりが収められた本。この本はとっても静かなの。ばなな作品の中では珍しく、静かで読者と距離をとりたがるような作品ばかり。(ばなな作品はどれも生き物のようだと思う。)
ばななはこれでもかというくらい過激なものを作品に持って来るけれども、それはもうしょうがないことなのよ。だってそれが世の中の真実なんだもの。と、わたしなんかは思う。わたしみたいな人間がきっとばななをこよなく愛するんだわ。
投稿元:
レビューを見る
とても素敵な文を書く人です、よしもとばななさん!不思議な話、短編集。一気に読めてしまえます。「とかげ」が特に好きです。
投稿元:
レビューを見る
特に印象に残る本じゃなかった。というより最近、ばななや江國が読めなくなってる気がする・・・。短編集で「血と水」の家族のあり方がすき。
投稿元:
レビューを見る
もう何度も読んでいるはずなのに、ついついまた手に取ってしまう。
全体的に淡々と、言葉にしにくい本当のことが
主人公の言葉で丁寧に語られていく感じ。
レビューで癒しのショートストーリーとあったが、
確かにそう感じられる短編集だと思う。
初めて読んだときは、『キムチ』の
薄い膜が自分と世界の間に張っていて、という表現にはっとした。
当時の自分にも、膜が出来ていて、視界が違うことに違和感を感じて
どうしていいか分からなかったからだ。
この膜が弾ける瞬間と同じく、どの短編にも
ある種の救いが描かれている。
それが、読み手に癒しを与えるのだと思う。
『血と水』のような許しを、幼かった自分の世界へ与えられるのか。
『大川端奇譚』のように、過去を全て受け入れられるのか。
正直自分には、そうできる自信が無い。
だからこそ癒しを与えられず、世間体や自意識のようなものに
縛られて生きているのかもしれない。
接客業は人当りをするという言葉に、ちょっとひっかかるものがあった。
自分自身の接客好きで、人間好きの癖に人間嫌いなのは、
ひょっとしてそういう理由なのかもしれないな。
投稿元:
レビューを見る
短編が6作品収録されています。私が特に好きだったのは「大川端奇譚」です。許されている、緩やかな流れに身を任せているかんじが印象的でした。
投稿元:
レビューを見る
本を好きになったキッカケ。「新婚さん」を読んでいる時、ちょうど電車の中にいて、ああ私もこのままどこか遠くに行きたいと思った。思わず、隣りの人を見てしまったり、楽しく読めた。読み終わる頃には、いつも降りる駅についていた。心地いいお話し。一番好きなのは「大川端奇譚」かも。川の流れも、その時のその人の状況や気持ちによって変わってくる。変わるんだ。何事も気持ちの持ちようなのかな。人と暮らす意味、幸せの意味を、読んでいる内に私も見つけられた。
投稿元:
レビューを見る
吉本ばななによる6編の短編集。久しぶりに吉本ばななの本を読みました。6編とも「宿命」とか「癒し」とかがテーマになっていて、ちょっと重いです。どんな人にでもトラウマはあります。
投稿元:
レビューを見る
短編集。
この人の作品は、いつもどきっとさせられる。
あんなにカッコイイお父さんの娘だから、そりゃあ良い作家に決まっているよね。
投稿元:
レビューを見る
なんか暗いんだよ、とかげは。その前の話は結構気に入った。plain expressionが人気の秘密らしいよ。
投稿元:
レビューを見る
吉本ばななの短編集。以前読んだときは、「大川端奇譚」が好きだったけど今回は「血と水」が好きだった。短編集は、読むときの心のあり方で響くものが違うので、この一冊も大事にしたい。
投稿元:
レビューを見る
「時間」と「癒し」、「宿命」と「運命」をテーマとする短篇集。何年か前に初めて読んだ時はイマイチ…と思ったものだが、読み直したらなかなか。『らせん』『大川端奇譚』が面白かった。
投稿元:
レビューを見る
「血と水」と「新婚さん」、表題作のとかげがすきだ。血と水は男性のほうのかっこよさにきゅん、新婚さんは目の細い奥さんの愛らしさにきゅん、とかげは双方の主人公の魅力にきゅんとなりました。とかげがただ単に超美人だから!みたいなのが無いのは、より一層お話を綺麗に見せていると思う。運命系がテーマだそうですが、そこまでそれ臭くない。好きです。
投稿元:
レビューを見る
いくつかの短編からなる小説です。
ショートなのですが、内容が濃い。その上私好みです。
ばななさんの本ははずれが無いので目にした瞬間に手に取りそのまま会計しちゃいますね。
投稿元:
レビューを見る
読むたびに「じわっ」とくる。「時間」と「癒し」、「宿命」と「運命」についての短編集。通常、安っぽかったり軽くなりがちなテーマでありながら、じっくりと読ませてくれる。生きていると見たくないものも見るし、知りたくないことを知る、経験したくないことも経験する、悲しくなる、重くなる、いろいろなことに過敏に反応してしまう自分がいる。でもそんなこと自分だけではないんだ、と、ほっとさせてくれる。
投稿元:
レビューを見る
一瞬私もとかげを太ももにほしいなって思っちゃったり…笑
少しだけ不思議なお話が詰まってます。でもだからって現実離れしてるんじゃなくて、きっとそういうことがどこかで起こってるんだろうな、って思っちゃいます。いつだって、この世は、切なくて不思議でそしてでも、スイートなんだと思います。