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自己啓発本、ビジネス書代わりに読もうとKinfleで購入したが 、そういう意味では失敗だった。
ジョブズがあまりに変人すぎて参考にならない。
ただ、内容のクオリティは高く、伝記としては文句なく一流品。
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取材嫌いで有名だった故スティーブ・ジョブズ氏が初めて全面的に取材に協力したといわれる公認の評伝です。この本には様々な評価がございますが、彼の矛盾に満ちた人物像が浮き彫りになっていると思っております。
いわずもがなこの本はジョブズ本人がその作成に全面協力し、本人や関係者への詳細なインタビューをはじめとする膨大な資料を基に作られたものです。本人が他界してしまったので、その話題性だけが一人歩きしているような気がしましたが、一読して、訳が数々の「ジョブズ本」を手がけてきた井口耕二氏の手によるものだったので、すっとその世界に入っていけたということと、アメリカの中でも飛びぬけてぶっ飛んだ人たちが集まってくるというカリフォルニア州で、その中でもビジネスの分野で特に優秀かつ変人が集まってくるといわれるシリコンバレーの住人の中でも、ジョブズは生涯、彼らの中でもいろいろな意味で飛びぬけてぶっ飛んだ存在だったんだな、ということが改めてよくわかりました。
象徴的だったのは収録されてある彼の写真の中で、20代の彼と、妻であるローリーン・パウエルと二人で写っている写真の中でジョブズは裸足で写っているものがあって、西欧の人たちは普段、ベッドに入る以外は靴を脱がない、と聞いたことがあったので、
「あぁ、やっぱりこの人は変わっているんだなぁ」
ということをまず思ってしまいました。
肝心要の内容ですが、ここには彼の前半生。生い立ちから幼少期、高校から大学時代。中退してのアップル・コンピュータ(後のアップル)創業。最初のヒット作となったアップル2の製作秘話。彼の前半生最大のハイライトといえる初代マッキントッシュの誕生。しかし、彼の専横によりジョン・スカリーと対決しアップルを去る。で、彼が「アップルを見返したい」一心で設立したネクストとジョージ・ルーカスから買い取ったピクサーがトイ・ストーリーで成功を収めるまでのことが描かれています。後半はアップルに戻っての「華麗なる復活」です。
ここまで読んでまだ半分かと思いたくなるほど浮き沈みの激しい、ジエットコースターさながらの人生と、彼が「無能だ」と感じた人間に対する人を人とも思わない言動や、自分が
「このまま一生砂糖水を売り続けるか、それとも僕たちと一緒に世界を変えるチャンスを得るのか?」
とまでいってペプシから引き抜いたジョン・スカリーに対して対立が深刻化したときに彼の目の前で泣き出したり、そういう場面を見ると、やっぱり、彼の存在はアメリカ。しかもシリコンバレーだったからこそのことで、もし彼が生まれた場所が日本であったら、まず企業社会ではやっていけなかっただろうな。というのが読み終えての感想でした。
ほかにも、生みの両親や生き別れになった妹であるモナ・シンプソンを長じてから探したり、禅に傾注したり、インドに旅をしたりと、青年期の自己を確立しようとする時期に関しても、興味深いものがございました。彼の人生や存在そのものには、やはり、多くの矛盾が含まれているということを改めて知りました。しかし、その多くの矛盾を抱え、ひとつになっているからこそのスティーブ・ジョブズであり、比類なき個性を生み出しているのかな、と考えております。
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過去の人物についての書籍を一冊だけ選べと言われたら、間違いなくこの本を選ぶと思う。(でもⅡもあるから一冊ではなくて2冊になるが)
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正直なところ、書籍と一緒にiPhoneやiPadでも読めるように電子書籍としても出して欲しい。なんとなくだがそれがジョブズ氏に対するお礼のような気もするからです。
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うーん、最後までホントにめんどくさい男ですね(笑)
ジョンレノンもそうですけど、そういう部分を人間的魅力とらえる人もいるんだろうけど、最後までそういう感じはしなかった。その分かえって正直に真実について書いてあるという印象。Ⅱが楽しみです。
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買ってから読み始めるまでに時間がかかったが、読み始めてからは内容が気になって一気に読んでしまった。ジョブズの本は、死後書店の一角にコーナーができるほどであり、そのうちの何冊かは購入したのだが、やはりこの自伝に勝るものはないというそんな印象を持つ。製品や言葉だけが一人歩きし、スティーブ・ジョブズその人の背景や人格がこれまでは知り得なかったが、この本を読んだことでその人となりにも触れ合うことができた。
まだ完読していない『スティーブ・ジョブズⅡ』についても、同様に楽しみである。
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スティーブジョブズの伝記。上巻は、彼がアップルから追放され、ネクストとピクサーを軌道に乗せるところまでが描かれている。
それにしても、ジョブズというのは度を超えた奇人であり、そもそも彼と対立して去って行った人間が「普通の」人間であるのは間違いなさそうだ。しかし、そのジョブズがイノベーションを起こし続けたのは、その度を超えた奇人っぷりに依拠しているのも間違いない。
また、彼がここまで人々に愛されたのは、彼の人生を彩ったライバルたちの存在が大きいだろう。もし、IBMやマイクロソフトがなかったら、彼の存在がここまで大きくなったかはわからない。
残念だったのは、ロバートノイス、アンディグローブ、盛田昭夫といった彼のメンターがほとんど登場しないことである。
それを除いたとしても、この本は長く読まれ続け、多くの人々を勇気づけていくだろう。
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感じたこと、考えたこと、それによってまとまったことがいくつかあります。言いたいこと、書きたいことは山ほどあるのですが、下巻が出てからにしますので、今回は1点だけ。
装丁と本文レイアウトが酷い。
本の内容に一切タッチしなかったジョブズが唯一かかわったのが装丁だったのに。
ジョブズはアップルのミニマルなデザインを確立するにあたって、父親や日本の禅の世界観に影響を受けているのですが、正直、怒りよりなんだか申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまいました。ごめんなさい...
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まさにスティーブ・ジョブズ評伝の決定版。
アップル製品が好きならスティーブ・ジョブズの伝説的なエピソードの数々はすでに知っていると思いますが、本人や親交のあった人物に丁寧に取材しているだけあって、他の本では端折っている細かい部分まで触れられています。
例えば、ジョン・スカリーに裏切られてアップルから追放されるエピソードなど、今まで伝えられていたほど単純なものではなく、当事者たちにも深い葛藤があったことがこの本では明らかになっています。
意外に感じたのはジョブズの日本文化への傾倒ぶりで、アップル社員食堂の刺し身そばの話などは知っていましたが、ここまで影響があったとは…。アップルのシンプルな美しいデザインの裏には禅の思想があるそうで、日本人としては嬉しいですね。
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楽しい読み物、マーケティングのケース、リーダーシップのケース、ベンチャー経営のケース。いろいろな観点で読むことができる。
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本日発売の「ジョブズ唯一公認の自伝」
逝去の何年も前からインタビューを重ねてきた著者の労作です。
スティーブ・ジョブズを扱った評伝は数多く、自分でも何冊も読了してきましたが、いずれも彼の天才性を強調したようなものばかりだったので、正直あまり期待していなかったのですが、いわゆる「2人のジョブズ」が成功と挫折の中で多くの苦悩を経てきたことが随所に描かれており、大変好感を持ちました。
成功者の評伝を記すのは大変難しい。その中で多面的に対象者を捉えようとする著者に敬意を示し、☆5つとさせて頂きます。
(本書は英語版と比べかなり高価であると批判する方もいらっしゃいますが、本書の訳者である井口氏の訳述は徒に飾ることをしない、こちらも好印象を持てるものであったことを合わせて報告いたします。)
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とにかくハチャメチャ。ジョブスの500m以内にいる人は、ジョブスに焼き尽くされるが、それよりも遠い人は熱狂的になるという言葉をどこかで聞いた覚えがあるが、この本を読むと実感する。
昔から新商品発表があって「欲しい!」と思っても、品切れで買えないとか良くあって、機会損失がすごくて、もったいないと思っていたが、内幕がわかりました。
人間的にはダメダメでも、結局ジョブスのこだわりによって、今のiPhoneやiPadがあり、見てるだけでワクワクするような製品が生み出されたのはやはりジョブスのおかげ。世界を変えた人です。感謝。
また、それ以上にジョブスの罵詈雑言にも耐え、数々のプロダクトを実現してくれたAppleの社員に感謝!
下巻も楽しみ。
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iPodやiPhone、iPad、Macなどを生みだした"Apple(アップル)"の創業者の一人、スティーブ・ジョブス。
先日、10/5に癌でなくなった彼自身が公認した自伝との事で、発売前から話題でした。
読もうかどうか悩んでいたのですが、店頭に平積みされていた表紙の視線に負けて購入。
全2冊のうちの前編にあたるのかな、アップルの創業からピクサーでの「トイ・ストーリー」を出した辺りまで。
余談ですが、アメリカ版は全1冊で定価35ドルとの事ですので、上下合わせて4,000円というのは手ごろに感じました。
この厚さであれば分冊してもらった方が読みやすいですし、、2冊同時発売にして欲しかったところですが。。
個人的には、情報の一元化だけならいいのですが、それ以上のUI全てをも統一規格に包み込もうとする、、
その志向性が肌に合わないことが多く、アップル製品はiPod touch しか手に取ったことがありません。
本書で綴られているエピソードを読んでいくと、まぁ、変わってます。
一言で表現するなら"奇人"、でも強烈な"想い"に皆が引きずり込まれてしまう、といった所でしょうか。
そのカリスマ性は"現実歪曲フィールド(原語:reality distortion field)"と表現されています。
言わんとする事はわかりますが、もうちょっとこう、なんというか上手い訳しかたはなかったのかなぁ、、なんて。
それでも非常に面白く楽しく読めたのは、光も影も余す所なく全てを、描いているからかもしれません。
彼の言葉で好きなフレーズは"stay hungry, stay foolish"、シンプルに染み込んできました。
元ネタはホールアースカタログという雑誌らしいです。
- 人文科学と技術の交差点で生きるのが好きなんだ
このフレーズにいろいろと考えさせられながら、後編を楽しみに待ちたいと思います。
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ちょぼちょぼ、やっと読み終わり。内容の大半はこれまでどこかで、何かで読んだり聞いたり、そんなないようではありますが後半がまだどうなるか。
それにしてもいろんな意味でスゴいなぁ、と感心する。考えるとおこがましいが、どこか似ている点がありそうな気がする。にしてもこの仕事や世界を変えることへの情熱は失ってはいけないな。
がんばろがんばろ。
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インドへ新しい価値観を求めて行ってみたりするのはともかく自らが望んで得たい特別な体験というものをLSDに頼ったり、それを良い体験と振り返っていること、独自の感性を他人を蹴散らしてでも突き通すことは到底いいこととも思わなかった。間違いなく日本のような場所からは許容できない環境から話が始まっていくが、機械への才能を持ち合わせている試行錯誤段階の行動力はものすごい。
伝記ということで持ち上がった話をしているものかと考えていたが、どちらかというとマイナスな側の組織的な葛藤とか独善的な面がピックアップされている比率のほうが高い位。
本としての見所で印象に残ったもの。
スピーチの描写は実際の映像も見たことがあるが、かなり文章的表現という意味で(もしかしたら文字であるなら普通なのかもしれないけれども)大げさに書かれてる気もする。文として綿密になっているために、そう感じたのかもしれないし、実際の場ではそのぐらい盛り上がったのかもしれないが、ここら辺は翻訳者と著者がうまくしていていると感じた。同じような場面に実の母や娘との再会の場面も。
トイ・ストーリー製作中のやり取りは経営方針とストーリーがかなり密に組み込まれて話されている。キャラクターの性格設定ってそこまで争われるものとは。もちろんその視点のもとに書かれている本という前提なのだが、経営者側から見ると物語の展開を変更するのかなり頻繁にあることなんだと感じた。
これを見るかぎりでは「現実歪曲」はあまり肯定的に書かれていないし、才能と性格との温度差をうまく生み出して話にしている。個人的にはもっと交渉事としてはプラスの面があるのでは?とも。
上下の2巻に分かれているので、後半はまだわからないが伝記と言うよりは上に書いた部分を除けばドキュメンタリーに近いものだと思う。