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18件
スティーブ・ジョブズ
著者 ウォルター・アイザックソン , 井口耕二
アップル創設の経緯から、iPhone、iPad誕生秘話、そして引退まで、スティーブ・ジョブズ自身がすべてを明らかに。本人が取材に全面協力したからこそ書けた、唯一無二の記録。伝説のプレゼンテーションから、経営の極意まで。経営者としてのジョブズの思考がたっぷり詰まった内容。ビジネス書、経営書としても他の類似書を圧倒。
スティーブ・ジョブズ II
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スティーブ・ジョブズ 1
2011/12/04 21:34
読んでいると正直疲れる本です。
16人中、15人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る
まずは第一巻。
世界中で大ヒットした、スティーブジョブス氏の伝記。
第一巻ではその生い立ちから、学生時代、アップルの立ち上げ、アップル2の大ヒット、自分がつくった会社からの追い出し、ピクサーでの成功、のところまでが描かれています。
仕事のことだけではなく、私生活の部分もかなり詳細に書かれています。結婚までの付き合った女性や子供、家族との関係が驚くほど細かく正確に書かれています。例えば、付き合った女性との馴れ初めから初めてのデートの日時・場所や交わした会話などが細かく描かれているのです。本人の記憶力がよいのか、取材が徹底して行われたのかは分かりませんが、本当にすごいです。
第一巻を読んで、最も強く感じたのは、彼の性格の特異性です。
天才と言われる人は、どこか人間的な欠陥を抱えているものですが、ジョブスの場合は中途半端ではないことがよくわかります。仕事では付き合いたくないタイプというより、友人として付き合うのは難しいタイプ。それが、「宇宙に衝撃を与えるような仕事」ができる原動力になったのかもしれません。
事業の成功は「運」に左右される場合もありますが、彼の場合もそれが当てはまりそうです。徹底的に商品にこだわる姿勢は常人離れしていますが、事業がかなり危ない場面も苦しみながら何とか乗り越えてきたようです。
当然ですが、事業でうまくいかない時があったことも書かれています。むしろ失敗の方が多い印象があります。彼の場合、その性格のため、事業が成功しているときでも、私生活がうまくいかなかったりと、まるでジェットコースターのような激しい人生であったことが分かります。
ベンチャー企業が育つ環境が、そのころのアメリカには間違いなく存在していたということが分かります。一世代前の成功したベンチャー企業で働いていた経験をもとに、次の世代のベンチャー企業を興すパターン。成功したベンチャーが後進のベンチャーに資金面・技術面などで手を差し伸べる場面が多く書かれていました。
個人的にはアップルの成功はベンチャー企業の成長のための教科書とはならないと思います。もちろん、一部、戦略的な部分などは応用できるところもありますが。
ジョブスの伝記という位置づけで書かれているということもありますが、彼自身の存在があまりに大きすぎる気がします。
読んでいると正直疲れる本です。
龍.
スティーブ・ジョブズ 1
2012/02/01 19:18
生まれの不遇を成功に変えた偉人の執念
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る
スティーブ・ジョブズ 1・2 ウォールター・アイザックソン 講談社
文章量は多く、密度も濃い。時間がかかります。伝記です。1980年9月まできました。今読んでいる部分はパソコンにとって夜明けの時期です。金儲け目的の人がいます。技術開発が目的の人もいます。そんななかにあって、主人公の個性は非凡です。裸足で歩く。禅とLSD(薬物)が好き。日本の永平寺とか日本人名も登場します。ベジタリアン(菜食主義)、変則的な生まれと育ち、狂気をあわせもつ天才、主人公は亡くなっています。読み進めることは一歩一歩彼の死に近づくことです。文系と理系の交差点に立っている人間が革命を起こす才能を有している。本書の場合、抽象的に見えるものを数値化して、計算してゆく過程で「美」にこだわることになります。
奇人です。奇行もあります。義理という言葉はない。人情という言葉もないでしょう。偏(かたよ)っている。おだてる。おどす。現実をねじ曲げる。(書中では「現実歪曲(わいきょく)フィールド」という言葉で表現されている。)それでも、高価ではない製品を実現するという業績があります。
1をようやく読み終えました。日本人として奇異に感じることがあります。主人公は日本が好きです。日本人よりも日本の仏教(禅)を愛しています。日本文化(清潔、簡素)を下地にした生活様式を取り入れています。会社では、その状態を維持するために、チームワークと規律を求めています。
408ページで自己愛性人格障害という病名らしきものが付けられています。読みながら思い浮かんだことがあります。主人公と同じタイプの人間をいままで何人か見てきました。こだわる。思い通りにならないと怒鳴る。わめく。カリスマ(超人間として大衆の支持をもつ)、判断や行動が極端から極端へと短時間で変化する。説得に納得しない。わが道をゆく。集団催眠の術を心得ている。その効果として、すばらしい作品がこの世に生まれます。美は追求され完成に至ります。
2の後半の親族にある乱れはすさまじい。金銭欲はあるようでない。30才で億万長者です。残りの30年は何をするべきか、あるいはしないべきかで、しないほうを選択する人のほうが多い。預金利子で死ぬまで生活することが可能です。彼は安価で美しいパーソナルコンピューターを世界中のひとたちに使ってもらうことを人生の目標にしました。莫大な私財を投入します。なかなかできることではありません。
スティーブ・ジョブズ 1
2012/01/24 21:25
面白かった
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hiyokomame - この投稿者のレビュー一覧を見る
1と2一気に読みました。
部屋に置く家具さえこだわりすぎてなかなか買えなくて、マッキントッシュと電気スタンドしかない空っぽの部屋に住んでいた完璧主義のジョブズ氏。
休むことなくひた走り続けるそんな彼の軌跡を読むと、自分も頑張らなきゃなとやる気をもらえました。
親日家らしく日本人も結構出てくるので、読んでいて親近感が湧きました。