紙の本
強く、気高く、美しく 近代日本を生き切った一輪の花
2021/06/05 18:50
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投稿者:司馬青史 - この投稿者のレビュー一覧を見る
強く、気高く、美しく――。
広岡浅子が生き、活躍した時代は、日本女性の黎明期だった。
大商家・三井家に生まれこそしたが、その境遇は決して恵まれたモノではなかった。
学ぶ事を禁じられ、男性が決めた「女」の生き方を押し付けられ、結婚させられる。
それはまさしく「籠の鳥」であり、虜囚そのもの。
浅子の浅子たる所以は、そんな境遇にも決して諦めない事にあった。
現状に甘んじず、むしろ不条理な現状に怒り、跳ね返していく強さ。
卑屈になる事なく、自分の信じる道を胸を張って、堂々と生きていく気高さ。
そして、国のため、社会のため、誰かのために自分に何ができるかと自問し、考え、実行する美しさ。
決して諦めず、強く、気高く、美しく生きる姿こそ、広岡浅子の真髄。
女性問題、LGBT問題が今なお根深く、進展を見せない日本。
そんな現代日本を浅子女史が見たら、何を思い、何と言うだろうか?
そんな事を考えて、この本を読むのも一興だろう。
広岡浅子。
彼女の強く、気高く、美しい生きざまは、今なお私たち叱咤し、魅了してやまない。
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幕末から明治、大正にかけて実業家であり教育者として活躍した広岡浅子の一生を掻い摘んで著した一冊です。当時、女性への教育が十分に施されない時代に活躍した彼女の生きざまには目を見張るものがありました。
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朝ドラで興味を持ち、読んでみました。
この時代に、これだけのことを成し遂げた女性がいたとは、びっくりぽんでした。
そしてこの本で、とても面白い!と思ったのが、序章で書かれていた日本における男尊女卑の事実について。
そもそも、男尊女卑という概念が古代の日本には無かったのではないか、という解釈が目から鱗でした。
広岡浅子の生涯だけでなく、様々な背景も書かれていて、とても面白い一冊でした!
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いわゆる「男尊女卑」とは、男女の腕力の差から派生した認識にすぎないのだ 人は、自分のことは他人任せにしたらあかん。これも、女にも男にも当てはまる教えや、思うんどす 「聡明にして強固なる意志」これこそが「独立した女」が持つべき心だと、浅子は奮い立った つまりですね。広岡さん。神は、人を包んでくださる「愛」そのものなのです
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おそらく作者が補っているであろう箇所が「分かりやすい解説」となっていて読みやすかった。時代背景から、思想までが手軽に分かりよい。
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NHK連続テレビ小説『あさが来た』の主人公のモデルとなった、実在した女性実業家・広岡浅子の一代記。ドラマがとてもおもしろく、「あさ」の姿に毎朝元気をもらっていたので、実際の広岡浅子に興味がわいた。京都の豪商に生まれたことはわかっていたが、それが財閥の三井家であったことにちょっと驚いた。単に広岡浅子の姿を描くのではなく、日本における男尊女卑の実態や、当時の女性が社会進出することのむずかしさが語られている。
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広岡浅子の業績を炭鉱、保険業、女子大学設立への奔走と分けて綴ってあるので、わかりやすく辿ることができた。またその時々の時代背景や世間一般の価値観などの補足説明が多く、とても分かり易かった。
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『あさが来た』の主人公の 伝記ですね。
ドラマと いろいろ 違いはありますが。
それは それとして 楽しめました。
このような女性が いたんですね。
今の時代に いたら どれだけ すごいことを
したんでしょうね。