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子育て卒業を目の前に迎えてる今、この本を手にとって本当によかった。丸善セレクトに感謝です。
人間は血が繋がっていなくてもこんなに深い愛情でつながることができる素晴らしさ。不器用でも伝えられる愛情、親としての自己犠牲。全てわかりすぎるくらいわかること。人は愛することを決して忘れてはいけない。
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2019.04.06~05.08
人間が良い方向に変わる。中学受験の題材になりそうな内容。素敵な出会い、そして別れ。普通のお話なのに、心がぬくくなるのはなんでだろう。
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これはラブストーリーなのだな。
序盤でノックスが引用されてたのがちゃんと伏線になってたりとか、著者のユーモアと愛情を感じる。
自分が一番好きな本は何かって考えながら読んで『大きな森の小さな家』かなぁと思ってたのですが、なんとあとがきにでてきてキュンとしたので、忘れないように書いておきます。
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人生の中のさまざまな出来事をぎゅっとこのサイズに凝縮した密度の濃い物語。悪く言えば押し込んだ感じ。ハリウッド映画的というか二時間ものの年末スペクタクルドラマスペシャル、といったような。
ディケンスなら五巻ぐらいになりそうな物語。
さっと読めて、少しメロウで、気楽に流せる佳作。余韻とか余白はないけど。
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一万円選書の1冊。
偏屈な本屋店主が、置き去られた1人の幼女を育てて行く過程で角が取れていき、周りの人との関わりが変わっていくお話。ジャンルとしては恋愛小説?
店主が養女に残すオススメの短篇小説リストがエピソードの鍵でもあるが、とにかくアメリカの話で知らない小説、登場人物が多く、ジョークや面白みがあまり分からなかったり…分かったらもっと興味深く読めたのかも。
冒頭に出てくる出版社営業の女性が偏屈店主に感じた通り、私も店主や展開が理解できず読み進めるのをためらったけれど、店主が変わり、彼女を始め、周りの人たちが店主を受け入れるように、物語が進むにつれてこの本を受け入れていけた。
本を読むことについて
"ぼくたちはひとりぼっちではないことを知るために読むんだ。ぼくたちはひとりぼっちだから読むんだ。ぼくたちは読む、そしてぼくたちはひとりぼっちではない"
という店主の終盤の言葉がある。
本との出会いが自分の世界を広げてくれるはず。
読書から遠ざかっていたので、読み砕くのに時間がかかったけど、良いリハビリ。
もうちょっといろんな本を読もうと思えたよ。
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島にひとつしかない書店の主人フィクリーの一生の物語。
各章の名前が短編のタイトルになっている。短編を読んだことのある人には感慨深いものが有るかも知れません。
印象に残った文章
⒈ 現店主たちは売りたいと思う本しか仕入れない
⒉ 本屋のない町は町ではない
⒊ 本屋はまっとうな人間を惹きつける。
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アメリカのアリス島と言う島にある本屋さんの店主A.J.フィクリーと、のちに結婚する出版社の営業アメリアと、捨て子のマヤを中心にした物語。A.Jとアメリアが結婚する前までの内容は、二人のぎこちない会話がたまに理解できないないところもあったりで、いまいち面白みに欠ける感じがしていたのだけど、アメリアと結婚し養子に迎えたマヤが大きくなるにつれ、A.Jの性格が丸くなり、義姉イズメイ夫婦の隠された真実や、島の警察署長ランビアーズが読書好きになって行く過程など、後半は内容が濃くなり一気に読んでしまいました。
哀しみや悔しさを細かく表現し涙を誘うと言う感じではなく、どちらかと言うとそれらを乗り越え清々しく生きていくと言う表現を取っていて、読了後は晴れやかな気分になれました。
また、各章の最初にA.Jがマヤにお勧めする本が書かれているのも興味深く、いちいちAmazonで検索してどんな内容の本なのか確認してしまいました。
この小説を読んだ方々は、きっとご自身が本を読むのが好きで、本屋を題材にした小説だから手に取られたのでは、と思います。本を読む愉しみを改めて教えてもらえたような一冊でした。
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素敵な物語。
古き良き「北米文学」
紙の本で、しかも文芸作品を読むという行為が既にノスタルジックになりつつある中でこの物語は古き良き北米(アメリカ合衆国とは言ってない)文学体験を思い出させてくれる。
ポール・オースター、カポーティ、メルヴィル、フォークナー、ヘミングウェイ、ルーシー・モンゴメリ・・
本を読むのが大好きだったし、書店が好きだったし、古本屋も好きだった。
しかしいつからか読書から遠ざかり、お気に入りの書店は縮小され、或いは閉店し、気付けば電子書籍リーダーやらスマホやらで活字中毒の禁断症状を癒した事もあった。
『いまやチェーンの大型書店もいたるところで姿を消しつつある。彼の見方では、チェーンの大型書店のある世界よりもっと悪いのは、チェーンの大型書店がまったくない世界だ。』(p.287)
この物語は孤独、ひとりぼっちだった主人公たちが読書を通じて、書店を通じて、繋がりを得てゆく物語である。
このプロセスはまるでモンゴメリの『赤毛のアン』よりもむしろ『可愛いエミリー』を読んだ時の体験に似ていたかもしれない。
しかし、やがてAmazonや「電子書籍リーダー」の登場と加齢が迫ってくる。
現代は、活字を、言葉を失いつつあるのだろうか。
むしろ、我々はもう既に十分過ぎるほど言葉を失い、文芸を読むという行為を失い、豊かな感情体験をする機会を失い、共感する心もなくなりかけているのだろうか。
読書は元来孤独な行為だったが、読書をする人はより一層孤独になってゆくのではないか。
このようにも感じる事もある。
そこで、『ぼくたちはひとりぼっちではないことを知るために読むんだ。ぼくたちはひとりぼっちだから読むんだ。ぼくたちは読む、そしてぼくたちはひとりぼっちではない。』(p.327)というフィクリーの言葉が刺さる。
そして、各表題代わりの短編の名前とフィクリーの名で書かれた読書リストが、最後の最後に活きてくる。
この素晴らしくノスタルジックで素敵な物語体験は本が好きでよかった、としみじみと感じさせてくれる。
古き良き北米文学だった。
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2019/2/1
本屋大賞で一位になった理由がよく分かる。これは本が好きな人間には堪らない本だから。私にも2歳の息子がいるので、マヤを愛さずにはいられないフィクリーの気持ちはよく分かる。単たるハートウォーミングだけでない、皮肉やウィットの効いた台詞がここちよかった。電子書籍リーダーが出てくる小説は初めて読んだ。
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そこは本屋なんて一軒あればこと足りてしまうような小さい島。
でも愛しい人達がたくさん住んでいるんです。
(以下抜粋)
○小説というものは、人生のしかるべきときに出会わなければならないということを示唆している。覚えておくのだよ、マヤ。ぼくたちが二十のときに感じたことは、四十のときに感じるものと必ずしも同じではないということをね。(P.61)
○本屋としては、賞をかちとることが、セールスにはかなり重要だが、小説の質に関しては、それはほとんど関係ない。(P.251)
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本を愛するすべての人たちに書かれた物語。
自分が本好きで良かったと心から思える。
書店主フィクリーと、彼をとりまく人たちがみんな本好きで、フィクリー自身も愛に溢れていて、ユーモアとウイットに富んでいて、物語の中でA・Jが紹介する本を含め、海外のものをたくさん読んでみたいと思った。
本は、読んでみなければどんな感想を持つかもわからないし、生きていくこと自体もそういうものかもしれないなと思った。
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気難しい島の本屋店主が、赤ちゃんポストよろしく置き去りにされた子供を育てることに。
結婚して病気になりなくなるまでの一生を緩やかに描いています。
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主人公であるフィクリーにはもちろん、色々なことが起きるのだが、周りの人々が経験することも後から重要な意味を持って来る。良く出来ていると思うけど、最後はひどいなーと思った。つまらない作品になる可能性があっても、私はハッピーエンドが好きだ。
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マヤが賢くてかわいい。
ほどよいハッピーエンド。
本が生活に溶け込んでいて、本がもっと好きになる。
中に出てくるタイトルの本も読んでみたい。
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書店の物語ではなく,、書店主「フィクリー」のものがたりだったと改めて。
彼はもちろん、彼をとりまくランビアーズもイズメイもダニエルも、そして1回ぽっきり出演の端役まで、とても味があって、誰がほんのちょっと違っても全く別の物語になってしまいそう。
そうした魅力的な人々に、さらりと重たさを感じさせないこのタッチ。
さわやかな空気が残る。島に吹く風はこんな感じかもしれないな。
作家による朗読会、ちょっと興味がわいてきた。