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ITによってクリティカル・マスを手にすることができる機会が増えたことは間違いない。シェアの概念が広がりつつあるのも、この影響が大きいだろう。しかし人がシェアを選択するかどうかは、この本に挙げられた4つのデザイン要素の有無に依存する。また、未来がどうなるかわからないが、現状はあらゆる人がシェアの利便性を享受できる環境にないため、急激にこの概念が広がることには自分自身は懐疑的。シェアが大量消費にとって代わる、というよりは、新たなビジネスチャンスというイメージ。
日本版のFREECYCLEを見てみたが、まだ全国的に広がっているわけではないんだな。ZOPAも日本法人が2008年に設立されているものの、その後放置?
シェアの概念はローカルであればあるほどメリットが大きく障壁も小さいから、こういったローカルコミュニティが活性化するのは喜ばしいことだけれども、ネットにおける匿名性が高い日本において果たしてどこまで普及するか…。その方法には工夫が必要だろう。
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使い捨ての消費ではなくて、サイクルしていくシェアのビジネス。
とても共感できたし、循環していくことを目標にビジネスモデルは構築できるんだと励みになった。
これからの時代にとてもマッチした重要な本だと思う。
読めてよかった。
関連本を読みたい。
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国が栄えることが第一の「国富論」の時代だった帝国主義の19世紀~20世紀初頭。そして個人のエゴが富をもたらすという「僕富論」(浜矩子同志社ビジネススクール教授の言より引用)の時代だった市場原理主義の20世紀末~21世紀初頭(リーマンショックまで)。そして現在(今後も)は環境問題というかつてない制約条件の中、国も個人もエゴが追求できない時代に入った。これからの時代に求められるのは、限られた富を「共有」(シェア)するという時代である。市場原理主義の時代に求められた「市場占有率」としての「シェア」ではない。人々が価値を共有しあうのだ。この時代を言うならば、「皆富論」とでも言えるだろう。「皆富論」の時代を持続的に成り立たせていくためのビジネスモデルが本書には多数掲載されている。但し、この新たな時代の価値観を利用して金儲けができるよ、といった主旨の書かれ方もしているので、そのあたりはどうかと思うが、ヒントにはなり得よう。いずれにしても、市場原理主義の権化だったアメリカから、本書のような価値観が出てきたのは象徴的ではある。
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読みながらイロイロなことを考えて、自分でもなにかちょっとしたことをしたくなる、そんな本です。あ、基本的に事例の解説と紹介なので押し付けがましいところはありません。
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恐らくは今年最後の一冊になるであろう、レイチェル・ポッツマンとルー・ロジャースによる
「SHARE 共有からビジネスを生み出す新戦略」を読んだ。
ここ最近は、デジタルリーダーシップ、責任革命と、アメリカで書かれた話題作を読み紹介してきたが、このSHAREは、今後の社会の流れを読む、集大成とも言える1冊だ。
出版は、FREEでひと山当てたNHK出版、果たして二匹目のどじょうとなるかといったところである。
感想はズバリ「なる」と思う。
所有から利用・共有、という世の中の新しい潮流に乗って続々と誕生する新サービス。コラボ消費というキーワードで、まさにビッグムーブメントと言ってもいい、消費の大転換点に時代があることを紹介している。
アメリカでの勢いに比べて日本はまだまだこれからだとあらためて感じるが、それだけ潜在的なビジネスチャンスも大きいとも言えるわけだ。
SHAREの概念を理解するのに何より大切なのは価値感の転換だ。
たとえばカーシェアリング。車は自分の持ち物という感覚が強い世代には
なかなかカーシェアはなじまないだろう。
日本では特に20代にクルマが売れないと嘆く自動車メーカーの声が聞こえてくるが、こういう世代にはカーシェアリングは自然になじめるのではないか。こういったところが突破口となってSHAREは進んでいくのだろうと思う。さて自動車メーカーはその流れをどのように止めるのか、興味は尽きない。
次のビジネスに頭を悩ませている経営者や幹部にはまさに目から鱗の1冊となるだろう。
いずれにしても日本にもSHAREの大波が近づいてきている、そんな予感がする。
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Sharing Economyの意味するところについて、豊富な事例とともに、よく書けている。私自身も「共生型ネット社会」や「モノのサービス化」について、講演の中で触れることがあるが、本著はこうした考えを全体的に俯瞰するのにふさわしい書であると思う。一読に値する。「グランズウェル」の時と同様、様々な事例をネットで確認しながら読むと、理解度が深まるだろう。
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今年から本をたくさん読まずに、少しを十分に読みたいと思いますが、最初に手にしたのは昨年末から読んでいる本。一昨年に話題になった「フリー」から繋がる一冊かもしれないですね。
ソーシャルネットワークの発展普及と環境への意識の向上から、「シェアリングエコノミー:共有型経済」ということに関心が高まりつつあります。その事例も含め、20世紀が育んだ消費文化へのカウンタ―としての方向性を提示した本です。
昔も(今もうちではありますが)近所からの「おすそ分け」という文化はありました。タケノコを持ったんだけど、とか・・・・「越前かに」や「若狭牛」はなかなかおすそわけの対象にならなかったけど、主に食べ物では、食べきれないものをシェアするというのは、どこにでもあったことです。
それが、ネットに発展により、近所という物理的な制約がなくなり、そのシャア対象も「モノ」から「サービス」へ広がりを見せています。もともとネットでは情報の共有はよく言われてきたことですしね。
「CDが欲しいのではなく音楽を聴きたいのだ」
これは重要なメッセージです。重要と思ったのはシェアという観点よりも、モノの所有ではなく、そのものが提供できるサービスが重要であると言うこと。
でも、たとえば、これが食べ物だったらどうだろう。明確な目的がなく食べることがあるから、食べ物が難しいのだろうか。「味噌が欲しいのではなく家族だんらんが欲しいのだ」ということなのだろうか?
この本は、読んで損はしないと思うけど、、、話が冗長で(^^;、ちょっとうんざりぎみ。お勧め度としては個人的にはかなり低いです(笑)
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人を交えすことで更なる魅力やテクノロジーと出会える。
所有するのではなく解放するし他人にゆだねることで新しい側面を生み出す。
そこには信頼という大きな鍵が必要だけど、それを文化と技術でクリアし、本来の人と人との共有価値をつくりだす。
様々な可能性を再発見できる時代を僕ら生きている。
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レビューはブログにて
http://ameblo.jp/w92-3/entry-10756037134.html
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爆発的に増えている情報についてではなく、「共有される」という観点でのビジネス論が、ちょっと面白そうだったので、本棚に登録。
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書評をブログで書いています。
http://d.hatena.ne.jp/transcreative/20101229#1293591682
大学の時に「何かかっこいいかも」というアホな理由で、哲学書を意味も分からずに読みあさっていた。理解不能でほとんど記憶に残っていないが、文化人類学辺りの本で目にした概念の1つ、「贈与経済」という言葉は妙に頭に焼きついて…
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とりあえずざっくりとでも読んでおいてよかった。草食化だのなんちゃら離れだの言ってるよりは余程建設的。大量消費社会の次のフェーズだと思えば、案外未来は明るいんじゃない?シェアモデルっつーといかにお金をかけないかってイメージがあるけど、ここからでもビジネスを作り出す人はいるんだからね。フェイスブックしかり。
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モノあまりの時代の問題提起と、新しいシェアという手法への提言。豊富な事例が載っているのがとても興味深かった。日本で同様の事例があるのかどうか探してみるのはおもしろそう。未来へ希望が抱ける良書。
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成功しているネットワークビジネスの事例と、その理由の一端が良く分かる本です。
この本は、今盛んなネットワークビジネス、とくにソーシャルネットワークの可能性を知りたくて手に取りました。
もとが英書の和訳なので多少の読みにくさがありますが、それを補って余りある情報量です。エアビーアンドビー・ドットコムやクレイグズ・リスト等の数々の事例と共に、引用されている書籍も多く、著者の調査量が半端ではありません。
著者は今の消費社会に異論を持つ方なので、それがこの本の結論に一定のバイアスをかけています。
しかし、成功しているネットワークビジネスの中には、参加者の「欲しい」という欲求だけではなく、「与えたい」という欲求を満たすものが多いというのは、この本から受けた重要な示唆でした。
将来に、明るい可能性を感じさせてくれる本で、こういう本は好きです。
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物をシェアすることを、ネットが個人レベルまでつないだ。
まさにネット社会で活用される「共有」。
所有と使用、物から得られるステータスが違うのに。
消費→お金と雇用の創出、これが停滞すると多くの人は食べていけなくなるのでは?
環境を考えるのは二の次三の次。個人も経済と利便性を第一に考えるよ。