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U分布 universal ボルツマン分布を一般化したもの
やりとりの繰り返しが多くなると、ミクロな詳細状態を知らなくとも、マクロな現象の予測ができる
幸せは加速度センサで測れる
コールセンタ 休憩時間の会話の時の身体活動が活発な日は受注率が高い
運動会という会社の一大行事は、集団で体をはって「現場の活発さ」を高め、その結果、仕事の生産性を飛躍的に高めていたと考えられる
社員の身体運動の連鎖による活発度上昇→社員のハピネス、社員満足の向上→高い生産性、高い収益性
身体を制御することにより、心を制御する新たな道が拓けるのだ
漢字学者の白川静によれば、幸福というのは、古来めぐり回ってくるものと考えられていたので、運ぶことを表す運の字が使われた
事実、運は、多くの場合人との出会いにより得られる
仕事がうまくいく人、到達度が高い
知り合いの知り合いまで含めて、自分のもっていない情報や能力にアクセスできる力を定量化したもので、運のよさを表す指標になるかもしれない
メンバーに三角形のつながりが多いと、そのリーダーの運がよくなる
会話の質 会話の内容や、交わされた言葉に注目しがちであるが、実際には会話の際の身体の動きにこそ会話の質が現れると考えられる
人工知能には3つの分類がある
運転判断型、質問応答型、パターン認識型
運転判断型 統計が重要、将棋ソフト
質問応答型 IBM watson
ビッグデータで儲けるための3原則
向上すべき業績を明確にする
向上すべき業績に関係するデータをヒトモノカネに広く収集する
仮説に頼らず、コンピュータに業績向上策をデータから逆推定させる(コンピュータに仮説を作らせる)
大量のデータの全貌を人間が理解することは不可能だ。全貌どころか、その概要すら把握できないのがビッグデータの特徴なのだ。その状態で、人がつくった仮説とは、必然的に、大量データの恩恵を受けていない(無視した)経験と勘に頼ったものになってしまう。多種大量のデータがある問題については、仮説はコンピュータにつくらせる時代になっているのだ。
ヒューマンビッグデータクラウド
人間にしか出来ない所
学習するマシンは、問題設定ができない
学習するマシンは、目的が定量化可能で、これに関わるデータがすでに大量にある問題にしか適応できない
学習するマシンは、結果に責任をとらない
将棋ソフト 以前は将棋の定石をアルゴリズムとして人が組み込むアプローチが取られていた。しかし、最近では、これを過去のデータからの機械学習で置き換えるようになった
機械学習方式、深層学習
アダム・スミス 自由な経済の特徴 見えざる手
大量のデータを活用して自己の利益を追求すればするほど、見えないところで、「データの見えざる手」により社会に豊かさが生み出される
我々は組織の上下での連携を行う常識として、「ホウレンソウ 報告、連絡、��談」が重要だと教わった。しかし、今後はこれに加え、「マツタケ 巻き込み、つながり、助け合い」が必要になるという指摘があった
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人間の体の動きはボルツマン分布であり、身体活動回数の帯域ごとの割当時間は決まっている。幸せとは身体活動強度であり、加速度センサで測れる。動きを伴う行動の持続時間は時間に比例する。運とは知り合いの知り合いの数であり、会話の質である。
ニュースで軽く紹介されていた時には、それが何で?という感じでしたが、本を読んで、ベースとなるデータや理論や発見がわかりました。結構、目からウロコでした。
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ウエアラブルセンサとビッグデータの話。本格的なウエアラブルセンサ時代を迎えるにあたり一読の価値はある。
著者の意見にはあまり納得できなかったがデータは素晴らしい。一番の注目は、動作、幸福感、業績の関係だ。幸福感を感じている人、業績が上がる組織はよく動く。逆に、意図的によく動くようにしたら、幸福感が上がって業績が向上した。
勤務先でも筆者らのグループのウエアラブルセンサ(ビジネス顕微鏡)を導入していたが、結果がフィードバックされたという話は聞かない。相変わらずPDCAが苦手だ。
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想像の2歩くらい先をいっていたので、咀嚼するのに時間がかかりそうだけど、凄く可能性を感じた。
(という上手くまとめられない逃げwww)
『発想のきっかけは、「人」を「原子」に対応させ、「社会現象」を「自然現象」に対応させるアナロジーである。』
というところを出発点にサイエンス的アプローチで、今まで定性的に調査されていた事象(幸福度まで!)にメスを入れ、成果まできちんとたどり着いているのが衝撃だった。
後述されてるけど、人間に求められるのはこのアナロジー力を用いた、問題(課題)の発見と設定なのかなと最近思う。
そうでなければ、(他種大量のデータがある場合は)PDCAから答えを導く人間から、答えドーンと導きだせる帰納用コンピュータにとって代わられるんだから。
(ここが今、一般的に言われている"ビッグデータ"的アプローチのさらに一歩先だと感じたポイント)
そして、個人的には関心が強い幸福度について。
自分から積極的に行動を起こしたかどうか=自ら意図を持って何かを行うことで、人は幸福感を得るということが導き出され、
『幸せを得られるように、人に行動を促すテクノロジー』は是非ウォッチして、取り入れていきたいなー。
ちなみに一番うれしかったのは、ビッグデータ的にも困った時の社内散歩は正しいということが証明されていたこと(笑)
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ウェアラブルがブームだが、それによって訪れるかもしれない未来が少し見える。著者が身をもって計測し、実験してきた結果がワクワクする。ハピネスを測ったり、効率的な職場にする方法、店舗の売り上げを上げる方法が分かるらしい。そして人間の論理とは違ったものが見出されるという。
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仮説検証では到達できない
向上すべき業績を明確にする
向上すべき業績に関係するデータをヒトモノカネに広く収集する。
仮説に頼らず、コンピュータに業績向上策をデータから逆推定させる。
時間の使い方は法則により制限される
社員のハピネスを高めると会社は儲かる
休憩中の会話が活発だと生産性は向上する
身体運動は伝染する。ハピネスも伝染する
行動は続ける程止められなくなる
最適経験フローを測る
運は人との出会いによってもたらさせる
運の良い人は組織のどこにいるか
運をつかむには会話の質も重要
会話とは「動き」のキャッチボールである
ビックデータでもうける原則
人間のやるべきこと、やるべきでないこと
>問題を設定する。未知の領域で意思決定。責任をとる。
繰り返しの力
腕の動きの総数は決まっている
行動を起こすこと自体が人の幸せ
今日あったよかったこと
データーをいかに生かして、会社を楽しく稼げる場にするか。身体を継続的にやや速く動かせるような状況を創ること。行動すること自体がハピネス。会話は動きのキャッチボール。
行動にうつせる状況、状態をつくる。制約をできるだけなくす。予算的にも、気持ち的にも。
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かーなーりー面白かった。これは今年のベスト10に確実に入るであろう一冊。人間の活動はある法則に従っている?
自由意思や行動というものの捉え方が大きく変わるであろう一冊。まだまだ研究段階の部分もあるとは思うけど非常に面白い内容でした。オススメです。
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SFじゃなくて、現代の技術で出来てしまうってことに驚いた。
人にウェアラブルセンサをつけて、その人の挙動を計測する。さらに、赤外線センサを付けて、誰と話をしているか(会話内容は保持しない)を検知する。
それらのデータから、何が見えるのか?
人間関係が筒抜けになる。(本のうえでは職場のみとしていたが)
報告のみの関係性では効率は上がらない。双方向から発信しなければならない。
凄いリーダーがたくさんの部下を指導するのには限界がある(部下同士がリーダーを介さず連携を取れる方が良いパフォーマンスを上げられる)。
同世代の同じ立場の人との雑談でパフォーマンスが上がる。
行動するからいい結果が出来るのであり、行動したいなーと思っても出来ないからダメだとか。
煮詰まったときは歩くといいよ、とか。
「実はそーなんじゃないかなー」と思っていたことの可視化が出来てる。
何がすごいって、店舗にこのセンサを置いて、スタッフの挙動を検知し、お客さんにも協力してもらって挙動を検知した結果「ここにスタッフがたってると、売り上げがびる」とビッグデータを解析したコンピュータが指示した通りに行動すると、15%の売り上げが上がったこと。導線の問題なんだろうけれども、風水かってなる。
目に見えない事を可視化することで分かることも多そうだし、また怖いなぁとも。
個人情報やら位置情報の流出に懸念があるけど、あと100年もしたら、そういった情報はすべてコンピュータに蓄積されて、最適化された行動が導き出されたりするんだろうな。
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国内外問わずビッグデータ関連本のなかで最も示唆に富んだ一冊である。類書はバズワードやデータ処理の進化に焦点を当てた本が多いが、本書はさらに踏み込んだビッグデータから読み取れる人間行動の法則に迫っている。
動作が1/Tに従うU分布になっている様は神の意思さえ感じさせる。さらに筆者はエントロピーを持ち出しカルノー効率を語られ人間もエネルギーの法則に従って生きていることを実感させられる。またハピネス=主体性、運=到達率など、帰納的分析手法によっていよいよ人間が解明される段階になってきたのだなと感じさせられる。
軽い気持ちで手にとったが大変興味深い一冊であった。
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・ 「行動の結果が成功したか」ではなく、「行動を積極的に起こしたか」がハピネスを決める
・ 人の身体運動が、周りの人の身体運動を誘導し、この連鎖により、集団的な身体の動きが生まれる。これにより、積極的な行動のスイッチがオンになり、その結果、社員のハピネスが向上し、生産性が向上する。
・ 組織ネットワークにおいて、三角形が多いと、リーダーが直接的に介入しなくても、現場で自律的に問題が解決される可能性が上昇する
・ 「建設」「追従」「懐疑」のなかでは常に「建設」が望ましい。
・ 会話の双方効率が高まるのに重要なのは、真剣に両者が交わり合うことが必要な挑戦的な目標が設定されていることなのである。
・ 今、ビッグデータの活用に求められているのは、むしろ「帰納」的な能力であり、これは従来、コンピュータが不得意だったものだ。帰納とは「個別的・特殊的な事例から、一般的・普遍的な規則法則を見いだそうとする」ものである。
・ ビッグデータで設けるための3原則
1) 向上すべき業績(アウトカム)を明確にする
2) 向上すべき業績に関するデータをヒトモノカネに広く収集する
3) 仮説に頼らず、コンピュータに業績向上策をデータから逆推定させる
・ 営利活動は4層の構造からなっている。まず第1層が、向上すべき「財務」の層である。財務は業績を直接反映する。第2層が、「需要」の層である。需要とは、顧客のニーズや購買行動を指すが、お金を払う主体は顧客だから「需要」が第1層の財務に強く影響するのは当然である。第3層が「業務」の層である。需要あるいは顧客のニーズに応えるのが業務である。この成否が需要に影響を与えるのも当然である。そして、第4層が「設備と投資」の層である。業務の生産性や規模や品質を決めるのは、より中期的な設備や人材への投資である。インフラの整備や人の育成などがこの層に対応する。
・ 人間にしかできないところが3つ残る。
1) 学習するマシンは、問題を設定することはできない。あくまでも与えられた問題に関して、データを活用して的確な情報と判断を提供するだけである。人間は、解くべき問題を明らかにし、学習するマシンを活用して得られた判断を実行することが求められる。
2) 学習するマシンは、目的が定量化可能で、これに関わるデータが既に大量にある問題にしか適用できない。しかし、我々は道の状況であっても、前に進むところが求められる。目指すところが曖昧だったり、定性的だったり、過去のデータがない状況でも、霧の中で進むよう前進することが求められる。このような状況で意思決定するのは人間の仕事である。
3) 学習するマシンは責任を取らない。そしてこの責任を取ることこそ、人間に固有の能力である。
・ 従来の単なる「便利さ」を超え、「生きる意味」信念」「夢」までを理解し、その実現を支援するサービスへの進化が求められよう。
・ 人工知能には3つの分類がある①運転判断型②質問応答型③パターン識別型
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ウェアラブルセンサを利用したビッグデータによる分析。
最も興味深かったのは「運の引き寄せ」をビッグデータにより科学した章。
以前学んだ組織論と同じ事を言ってたと解釈できたがアプローチがより科学的。とても面白かった。
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第一章では、人間の行動、活動量を数値化し、計測した結果、人間の行動がU分布になることを示している。また人間の活動りょは熱機関と同じ制約を受けるとし、その活動効率を展開している。
この章では、人間の行動を数値化すると、ある一定の法則に従い上限があることを示していた。この法則性に恐怖を感じた。が、エントロピーの第三の法則が書かれていない点、腕の動きのみを計測している点(腕の動きのみと書いたが、検証するに十分なデータがあったことは否定しえない)、そして自分の「意識」「思い」「感情」「事情」が法則性に支配されているとは考えたくないと考える業より、納得できないと感じた。当たり前の話だが、ある現象に対し人は計測し数字で測ることで世界を把握しようとしている。だが、その計測器がブラックスワンによって崩壊する可能性も否定できない。物象を一面からとらえたに過ぎないことより、大きな変革がおこる可能性を秘めている。
今日はここまで。明日は第2章を読みます。
第2章では、インタビューやアンケートで人の心という目に見えないものを定量化する研究と、身体をよく動かすかを定量化し、その影響についてのべている。
この章では、活発な現場(社会)では社員の生産性が高まり、活性ではない現場では社員の生産性が低くなることを、コールセンターでの実地研究により示していた。著者自身がおもしろいとした点では。個人プレーの多い職場でさえ「現場の活性度」が生産性やコストに強く影響していること。(これは今までまったく認識されていなかったともされている)ここでハピネスとの影響が書かれているのだが、活性化とハピネスが関係していることが書かれていたのだが、よくわからなかった。ハピネスをはかる方法が、アンケート形式だったからだろうと思う。そもそも感情には個人差があり、同じアンケート形式で調べても、調査された人の環境や、個人の幸せに対する思慮の深さが違うからだと思う。この点を考えると、傾向としては、ハピネスの向上は生産性の向上とはなりえないのではないかと感じた。
第4章では『運」について定義を行い、運が人びとへどう影響するのかを、人々の関わり合いを示すことで示していた。具体的にウエァブルセンサーを利用し人々の関わり合いを解明し、一個人がどのぐらいの人とどうかかわっているか(顔が広いか)を明らかにしていた。一個人が関連度が高い2人の同僚がいたとして、その二人も2者間同志で関連度があった場合、その関係を点(人)と線で結び三角形にした場合、多くの三角形をもつ、人々の集合の中心にいる人が、仕事のできる人とされていた。また上司はこの多くの三角形を持つ人と接触することで、三角形の他の2者間とも意思疎通ができるようになるため組織力が上がるとも書いてあった。他、「建設」「追従」「懐疑」についての話や、易の話も書いてあり、新見地の内容盛りだくさんで面白かった。
第5章の途中で読了。お店での売り上げ貢献について。ウェアブルセンサがもたららすデータをもとに、人員配置を変更したところ売り上げが飛躍的に伸びたとの事。
読了後感想。
数字��手意識があるせいか、なんでも数字に直してしまうことに嫌気がさして、途中読了してしまった。中途半端に数学を知るもんじゃないなと、反省した。
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人間の行動(腕の動き)が、実は一定の法則に従っているという。
1日の中でエネルギーをうまく配分して活動しているらしい。もちろん日によってずれ(法則からの乖離)はある。
しかし原則的にはある法則に従って人間は1日の行動(腕の動き)に使うエネルギー配分を決めている。
確かに言われてみれば、生活の中で無性に力を抜きたい時間がある。身体を動かしたいと思うこともある。それが実は法則に従っていたのかという驚きがあった。
1日の時間配分に対する考え方を改めるきっかけとなった。
ビッグデータ活用についても筆者は述べる。
従来型の「演繹的」なコンピューターの活用では、自明な結論しか得られないという。大量のデータを基にコンピューターが「帰納的」に法則、すなわち「方程式」を導き出すことが今後必要とされる。
ホームセンターの売上向上の実例が取り上げられているが、目から鱗であった。人間にはとても見抜けない原因と結果の関係をコンピューターが解き明かしているように感じた。
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とても面白かった。日立製作所の研究所に在籍する筆者が、ウェアラブルセンサによる人間行動の膨大なデータを集積し、時間の使い方、幸福の感じ方、運といった人間行動の法則化を試みている。その試みが、冒険のようでもあり、感動すら覚える。ハピネスの半分は双生児の研究などにより遺伝で決まっている。お金や人間関係、健康といった環境要因からのハピネスは40%。残り10%は積極的に行動してるかどうか。そんな「ハピネスの方法」をビッグデータから裏付ける。ジョブズがノーベル賞教授とたまたま昼食会で隣り合わせたことが復帰の糸口なったことを例に、運=人との出会いの多さととらえる。名札型センサにより、企業内の人と人の出会いをデータ化。知っている人、その人が知っている人という2段階までの人の数を「到達度」とし、それを多くすることが運につながる、と結論づける。さらには、会話の中身も、双方向的であることをウェアラブルセンサによる動きから読み解き、共通目標のあるものが双方向のコミュニケーションをとることも、裏付ける。ビッグデータが、PCに演繹から帰納という革命を起こし、科学→応用→実装というリニアなモデルを変えていくことを、実例を通して語っている。
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・マスに分けてその中の玉をランダムに交換すると、特定の少数のマス目に玉が集まってしまう。
・これは能力差などのマス目特有の事情によるものではなく、平等なやりとりの繰り返しに起因する。「繰り返しの力」が「貧富の差」をもたらしている。
・これは因果による結果ではない。人は因果という枠組みに頼って世界を認識しようとするが、因果という考え方は多数回の繰り返しの結果を見通すには適さない。
・週に10分「今週よかったこと」を書く。
・そのメンバーは朝から活動量の立ち上がりが早くなし、ピークがより前倒しされ、帰宅時間が早まった。
・会話の時間の長さは人によって違う。会話のときに身体が動く、会話中の活発度の集団平均が高い現場では、積極的なスイッチが入りやすくなる。問題を率先して発見し、創意工夫して解決する現場が形成される。
・ITによって活発度の連鎖を促すしくみがなくなり、むしろ生産性の低下を招く。過度のメール依存や、ワークフローシステムなど。他人との身体運動の機会が失われる。