投稿元:
レビューを見る
義母の故郷に引越した少女と義弟の話。
地方都市というよりもっと田舎な感じ。
排他的な村社会。
初めから終わりまで薄暗く
すっきりせずに終わってしまった。
投稿元:
レビューを見る
今回も大満足な米澤作品。
横溝チックな味付けがたまらなく惹付けられた。
じんわりくる苦さはやや薄め、主人公に切なさ爆発。
満足、満足!
投稿元:
レビューを見る
真相はなるほど、と思ったけど全体的に話が長く読んでいて飽きてしまう。
中学生と小学生の会話のやりとりも読んでいて全く楽しくなくイライラさせられてしまった。
投稿元:
レビューを見る
最初は青春小説だと思って気楽に読み始めたらだんだんと怖い話に。
そして謎が終盤につれて解けていく展開はなかなか読み応えあり。
ハルカは最初あまり好きではなかったが、話が進むにつれ少しずつ感情移入していった。
父親からの封書とママとの会話の件のあたりはかなり切ない気分にさせられたが、最後のサトルの台詞で少しだけ救われた気分。
この先のことを考えると辛いが、二人とも逞しく成長してほしいと願う。
投稿元:
レビューを見る
何度でも転生するタマナヒメ。未来も過去も全てを知っている。この土地に伝わる伝承。
そして弟はまるで見てきたかのように未来を言い当て始める。
姉と弟との距離。
子どもと大人との距離。
埋まらないことを知っているその距離を
越野ハルカは不器用に歩いている。
投稿元:
レビューを見る
不幸な家庭環境の主人公の少女。中学一年生という多感な時期を不幸にかかわらず、前向きに生きている。すごく読みやすく半分くらいまでグイグイ読める、が、これミステリー?って思ってたら後半は急展開。ミステリーでした。
投稿元:
レビューを見る
地方都市、民話など、都会の住人には魅力にあふれているが、当事者として経験するには過酷な状況の少女ハルカの今後に幸あれ。
投稿元:
レビューを見る
古典部シリーズや「インシテミル」で有名な米澤先生の新作長編。著者お得意の青春系ミステリで、古くから伝わる風習が残る地方都市が舞台。
主人公の越野ハルカは、父の失踪により母親の故郷である坂牧市へと引っ越し。母と弟とともに過疎化が進む地方都市での生活を始めるが、町では高速道路誘致運動の闇と未来視にまつわる伝承が入り組み、不穏な空気。そんな中、弟サトルの言動をなぞるかのような事件が相次ぎ、不条理な町の人々の反応にハルカは違和感を持つ…。
民俗学的な意匠をモチーフとしたステレオタイプな世界観だけども、さすがのストーリーテリングで読ませてくれます。ただ、ちょっと地味かなぁ。不協和音的な町の世界観と主人公の心理描写にあまり飛躍がなく、ほどほどのところで着地してしまった感があったのが残念。
投稿元:
レビューを見る
大人びたハルカの発言、考え方が心地よい。クライマックスにむけて多くの伏線が巡らされ、ミステリー要素も楽しめる。
投稿元:
レビューを見る
精神状態が回復してきたので、気分が転換できることを祈って書きます。
父の失踪により母の故郷に引っ越してきた少女、越野ハルカ。
母、そして弟との複雑な家庭事情に頭を悩ませつつ、新しい生活に溶け込もうと努力するハルカ。
新しい友だち リンカに街を案内してもらう途中、ハルカは万引きの現場を目撃してしまう。
慌ててリンカに万引きのことを話すものの、「マルさんはいいの」とどこ吹く風。
不審に思うハルカだったが、それに拍車をかけるように弟 サトルがその光景を「前にも見たことがある」と言い出す。
その後も、サトルは町で起こる様々な現象について「見たことがある」「どうなるか知っている」という発言を繰り返すようになっていく。
サトルの不可解な言動の謎を調べていくうちに、ハルカは土地に伝わる古い伝承にたどり着いた。
変質していく周囲の人々の目、深まる疑惑。
血のつながらない弟のため、巨大な力にたった一人で立ち向かう少女に待ち受ける結末とは。
購入したのが7月。
自分には珍しく約1ヵ月本棚に眠っていたことになるのですが、その理由としてその前に読んだ米澤作品が『ボトルネック』であることがあります。
あの本は読み終わった後の後味が(いい意味で)最悪なので、今作もそうだったらどうしよう…と思い悩んでいたわけですね。
大丈夫です。今作は少なくとも死にたくはなりません。
ざっくりとまとめるなら、古い伝承の残る田舎町の事件に巻き込まれるミステリー作品です。
特筆すべきは、本作における主人公は中学生の少女であり、味方がほとんどいないということでしょう。
彼女はたった一人で町全体を覆う巨大な力に立ち向かうわけです。
彼女の家庭環境も相俟って、この子すげーなと本心から思えるヒロインです。
作中の、「強くないから、強いふりをするんでしょ!」という台詞が非常に印象的。
米澤さんの作品を読んでいて思うのは、主観の書き方が非常に巧いことですね。
中学生のハルカが思うことや気づくことがある一方、気づけないこと、わからないこともあるわけで、通常の第三者目線の小説のように俯瞰的にすべてのものをみられるわけではないんだ、という線引きが明確です。
少し大人びて、人生に対し悟ったような意見を持つ少女のこころが揺らぐ様も、自然な描写で無理がないです。
話の展開は前半冗長な感じがしますが、後半に向けて謎が深まっていき、頁をめくる手が止まりません。
読むにあたってひとつだけ注意点があるとすれば、すっきりさわやかな青春文学でないことだけは確かです。覚悟はして読んでください。それだけです。
投稿元:
レビューを見る
転校生の少女はるかと、その弟が転校先の町で遭遇する事件。町に代々伝わる予知能力を持つ少女の伝承。ストーリー中に巧妙に撒かれた伏線もなかなか良いが、はるかのキャラクター設定が健気で良い。現代を生きるタマナヒメも、今っぽくって、読んでいて飽きさせない。
投稿元:
レビューを見る
確かな満足。金田一耕助みたいないわゆる「伝奇物」をより現代的でキャッチーにしたミステリと位置付けても良いの気がする?村ではなく経済的に立ち後れる合併した地方都市で、民話もより柔らかいけれど。
内容の割りに少し厚めに感じたけど、負担には感じない。丁寧な描写が心地よい。謎は謎らしくないからミステリを期待すると物足りないかもしれないけれど、だからこそ主人公が愛おしい。
投稿元:
レビューを見る
ゾワゾワッ、こわっ!と思いながら読んだ。
こういう民俗学的な民話いじりな話は結構好き。
最後はもう少し、はっきり終わらせたい気もしたけれど、
きっぱりしてないところが不気味な感じでいいのかも。
中学生のハルカの境遇が辛すぎると思いつつも、
この子は強いな、と思う。
なんといっても、いつもやさしいママが一番怖い
投稿元:
レビューを見る
米澤穂信のリカーシブルを読みました。
父親が会社で犯罪を犯して失踪してしまったため、ハルカは母親と弟のサトルと3人で母親の生まれた町に戻ってきます。
しかし、ここではサトルがこれから起こることを予知してしまうのでした。
なぜ、サトルはこれから起こることが分かるのか、この町で密かに行われている陰謀とはいったい何なのか。
謎解きについては面白いと思いましたが、ハルカが自信をなくした普通の女の子として描かれているので、ちょっと残念に思いました。
やはり主人公の女の子は魅力的なキャラクターだと物語も楽しく読めるんだけどなあ、と思ったのでした。
投稿元:
レビューを見る
青春ミステリー。街全体のおかしな風潮と昔からの伝承・言伝えを通して織り成される作品が、ちょっとだけ不気味でゾクゾクした。