紙の本
21世紀の「大大阪構想」
2015/08/31 22:02
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:じんせい おかる - この投稿者のレビュー一覧を見る
交通インフラから見た日本は決して成熟国家ではなく、むしろ後進国であるという。地方消滅、景気停滞、財政危機…といった問題の解決策こそ、東名阪リニア同時開業をはじめとするインフラの整備だと説く。大阪都構想を否定した著者の日本再生論。「東京一極集中」を終わらせる新しい「大大阪構想」、ひいては「四大交流圏」とは夢があって面白い!
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■「沈黙の螺旋」
▸ インフラ論者に対する嫌がらせが繰り返されることで,インフラ論自体がますますメディア上で語られなくなっていく一方,批判する声だけが声高に喧伝されるようになっていく。そうすると今度はそうしたメディア状況それ自身がますますインフラ論者に対するバッシングを加速させていくことになる。
■「インフラ政策」こそが成長戦略の要
■中長期的な財政再建のためにも,プライマリーバランス改善に拘り過ぎるのは愚かな態度に過ぎない。
■「ワイズスペンディング」
▸ 限られた財源を「賢く」(ワイズ)「使う」(スペンディング)
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大大阪圏構想、確かに新幹線アクセスが向上すれば成立する。しかし大分県からは遠い、先ずは四国新幹線が必要かもしれない東九州よりも…
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日本の政策議論の場において、インフラ投資に関する真面目な議論が、既得権益批判(本書でいう「シロアリ論」)にすり替えられ、往往にして無効化されてしまう事が指摘されている。
また後半は新幹線・高速道路網の全国的な整備を中心とした具体的なインフラ政策が提言されており、興味深い。
この手の、偏見に基づく思考停止型の反論を受ける事で、同じ土俵での議論が成立しないという現象は他の分野(環境、軍事など)でもよく見られる。
藤井氏も反対派に散々煽られてきた鬱憤を晴らすためか、比較的煽情的な言葉づかいを所々で用いているのはやや目障りに感じられたが、主張は概ね理解できた。
こういった主張が世論の支持を得る日は、近い将来来るのだろうか。
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インフラ整備重要
地方創生のヒント
LRTなんて中学、高校の英語の教科書に載ってた話だった。環境に優しいよねって話だったのを思い出した。
LRTは経済効果も大きいことが紹介されていた。
東京にインフラが一極集中してるのは確かにおかしいと思った。
地方にも同じくらいインフラが充実していれば通勤や通学も平準化されるだろうな。
2015年に出版された本で、この時からすでに著者は増税がデフレを加速させることを言っている。
2020年の今これを読んでいて、著者の視点や主張は興味深く、もっと話を聞きたい。
興味の幅を広げてくれた読書になりました。
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そうですよね、最近の地方都市はインフラが古いままと言うかこのままではいつか壊れるでは?と思えるものが少なくないと思います。