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阿川弘之のエッセイ集『七十の手習ひ』を読みました。
阿川弘之の作品は2年前に読んだ『論語知らずの論語読み』以来ですね。
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吉行淳之介ら友人との思い出、上海、イスタンブールへの旅。
地下鉄を乗り間違えた顛末。
志賀直哉が搭乗した飛行機の謎など、文化勲章受章の著書がユーモアたっぷりに綴る、元気をくれる名随筆集。
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1990年(平成2年)から1995年(平成7年)に発表されたエッセイをまとめ1995年(平成7年)に刊行された作品です。
七十の手習い、ローマの郵便局長、最晩年の谷崎潤一郎、幸田文さんの思い出、四十年目の上海港、イスタンブールの熊、追懐淳之介との四十年など名随筆38編を収録、、、
志賀直哉の弟子として、師を語り、友人として吉川淳之介を送る── 大好きな船や鉄道の旅に眼を輝かせ、愛すべき友を描く… 温かいまなざしと典雅なユーモアあふれるエッセイ集。
吉川淳之介、志賀直哉、谷崎潤一郎、菊池寛 等々、文壇の人々をテーマにした作品が多かったですが、印象に残ったのは奈良からの帰途の忘れ物やホノルルや北京、大連、上海、香港、イスタンブール等への旅、都内で地下鉄を乗り間違えた顛末、志賀直哉がヨーロッパ旅行で搭乗したスカンジナビア航空の飛行機の謎… 等々、旅行に関する作品が印象に残りました。