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芥川賞を受賞した表題作の他三編が入った短編集。本谷さん初。「異類婚姻譚」は夫婦が似てくることを怪奇現象みたいに書いてて、独特な雰囲気をもった作品だった。
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芥川賞を受賞した表題作ほか3編を収録した短編集。
長年連れ添った夫婦は顔つきが似てくるというけれど、ここでは結婚3、4年でその不気味さに気づいた妻が主人公。作者お得意の毒を交えてグロテスクに描いている。
結婚生活数十年という立場から見れば、パートナーと同化することを心地よいと感じるか、気味が悪いととらえるかは、連れ添った二人の時間の長さやその過ごし方にもよると思う。長年一緒にいれば、同居間もない頃の違和感にもなじんでくるというもの。まあ、感性がマヒしてきたとも言えるけれど、適度な距離のとり方を学んだ結果かな。
新聞のコラムも読んでいるけれど、作者の尖った感性はおもしろく、小説としては興味深かった。
(レビューさぼって、読後2か月の感想)
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「ある日、自分の顔が旦那の顔とそっくりになっていることに気が付いた。」――結婚4年の専業主婦を主人公に、他人同士が一つになる「夫婦」という形式の魔力と違和を、軽妙なユーモアと毒を込めて描く表題作ほか、「藁の夫」など短編3篇を収録。大江健三郎賞、三島由紀夫賞受賞作家の2年半ぶり、待望の最新作!
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夫婦が同化していくというところにはうなずけはするが、それに違和感を覚え始めた途端に、夫の存在そのものが輪郭をあやふやにし、よく判らないものになっていくというのは、実感としてはよくわからない。目のつけどころは面白いと思うが、ここまでホラーっ気を強くしなくてもよかったのではないかという気がしなくもない。それともこれは真性のホラーなのだろうか。それならまた別の話しではある。好みが分かれる一冊かもしれない。
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表題作は、夫婦は長年一緒にいると似てくるという、今までどちらかといえば微笑ましいように思っていたことが、よくよく考えると自分が自分でなくなることだということで、どんどん恐怖を感じた。
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人を愛したくあり
また人に愛されたくもあるが
それらと同時にどうしようもない他者への絶望が
重く心にのしかかるというジレンマ
そのジレンマが文字通り昇華していくというシュールレアリスムだ
現代のナルキッソスか
あるいは本来、誰かに捧げられるべき花だったのか
それはよくわからない
ただし、なりたいもののイメージがそれほどはっきりしている旦那は
それだけまだ幸福な人だったように思う
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本谷有希子著『異類婚姻譚』読了。
身近にいると似た者同士になると、なんとなく…感じて生
きてきましたが、ここまで似てくる話には、不思議な魅力
を感じました。きっと私も多分に周りに依存している傾向
があるが。。山芍薬になったとしても、近くの花を似せる
だけのパワーはあるかなぁ。少しゾワッとくる話でした。
『犬たち』もかなり私には突き刺さった作品でした。
『異類婚姻譚』という言葉は、知りませんでしたが、
鶴の恩返しや美女と野獣などの感じかな。
私もいろいろ空想したいと思います。
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結婚生活のカオスっぷりがよく表現されていて、読んでいてぞわっと鳥肌が立つ思いだった。結婚生活を経験した人なら十分ホラー小説として読めると思う。正しくなくても、わかりやすい幸せのかたちがなくても、ついつい続けていけてしまうのが結婚生活の一面。奇憚集らしいオチもよかった。
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160323読了
私はまだ、こうした純文学の味わい方を、完全にはわかっていない。そう実感させられた本だった。
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2016年芥川賞受賞作。夫婦はだんだん似ると言われているが、妻が夫の顔にそっくりになってきたのを感じ、一緒に暮らす時間が長くなるに連れ、似る所も増え、いい部分も悪い部分も一緒に包み込み、同化していく様を不思議な世界感や怖さの部分も前面に出ているを表現した作品だという印象であった。「異類婚姻譚」の章で夫婦生活の日常が流れるように過ぎていく中、夫婦が同化していくのに違和感を感じ、夫婦の本質、怖いもの見たさを突く感じで、シュールさ、マンネリさ、恋人同士とは違うもの、実際の夫婦もこのような所もあるのを感じる。
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芥川賞作品。
芥川賞作品は嫌いではないのだけれど、これは合わなかった。四分の一くらいまではおもしろいかな、と思ったのだけれど、だんだんと読み進めるのが苦痛になり、なんとか最後まで読んだ、という感じ。
どこかで読んだ事のある話を集めてきたような話。
後ろの短編も読む気にならない程、合わなかった。残念。
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結婚した相手が人間ならざる者で、だんだん形が崩れて行く…というような、現代版姥捨山と山姥伝説のような怖さがある。
とげとげしさや新鮮さは全然ないんだけど、違和感の作り方が上手い。
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結婚とか、人と深く関わり合うこととか、ついつい人に迎合してしまう自分とかについて、ハッとして、ちょっと背筋が寒くなるような、ちょっと居心地が悪くなる作品。
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夫婦が似てくるというのは、自分もよく思うことだが、それがこんな話になるなんて。不気味さも現代の夫婦、家庭の姿なのかも。家族が最低単位となり、他とのつながりが希薄になっていき、確実に変化してきている。
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異類なのか同類なのか。
ちょっと大丈夫ですか~?という感じの登場人物たち。
心の中のつぶやきなのか、口にだした言葉なのかという文章。
めまいがするような、ちょっとぞっとする読後感。
作者がラリっているのか、自分がラリっているのかわからなくなりました。
(犬たち)。結構いけてる。犬に名前をつけるところの発想の豊かさといったら!括弧もタイトルの一部というのがすごい。ちょっとこわいお話でした。
トモ子のバウムクーヘン。この主人公もかなりあぶない人。冒頭ではウルトラクイズを思い出してしまいました。
藁の夫。本当に藁で出来た夫とトモ子。一体全体どうなっているの?と思う間に、トモ子が危ない考えに取りつかれます。ラストはやはりそう思うよな。怖い怖い。
きっと誰でもお勧めできる本ではないかな。
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160411 読了
内容がなかなか理解しがたくて、
挙句、結末は❔の連続…
これは受賞作品ならではの、難しさかな…