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太宰、安吾、檀・・・表紙に3人の名前が並んでいるだけでシビレますね。
太宰治や坂口安吾についての思い出話にとどまらず、ここには昭和の一時代が描かれています。本文中に出てくる同時代の作家や詩人も錚々たる面々で、そのエピソードを知るにつけ、エ・コールド・パリの画家たちと重なって見えてしまいます。とくに両氏の場合は、自らの生きざま、死にざまが作品に色濃く表れていることは勿論なのですが、死をもって自らの芸術を完成させたところも似ていますね。
デカダンとか無頼派といわれた人たちは、ただ単に背徳的で倦怠におぼれた生活をしていたわけではなく、彼らには彼らなりの苦悩が勿論あって、むしろそれは純情、純潔性の表れであったのかもしれないという気がします。わたしたちがデカダンスに心惹かれるのは、その退廃的な側面だけでなく、病的なまでの感受性に魅了されてしまうからなのではないでしょうか。
べそかきアルルカンの詩的日常
http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
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太宰と安吾とありますが二人の関係性とかについてではなく、個々の話です。
知らない話もあったのでとても興味深く読めました。
ただ、重複してる話がだいぶ多くページ数ほどの情報量はないかなという感じはします。
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彼らについての短い評論の寄せ集め。
下世話なことは、本当の友達だったゆえに書きたくなかった、書けなかったのだろうが、
もっと暴露話を!と期待してしまった。
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個人的には「青春放浪」がとても面白くて好きでした。
太宰も安吾もそうとうめちゃくちゃな人間だった事はよくわかりますが、これを書いてる檀一雄もなかなかにめちゃくちゃな人間なのでは…?と青春放浪を読んで思いました。
書いた本人もめちゃくちゃだからこそ、このめちゃくちゃな2人の最期まで友人であったのだろうなと感じました。
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檀一雄が、太宰治と坂口安吾のエピソードを語り、その書評もされた1冊。
新聞や雑誌に掲載されたものがほとんどなのだろう、けっこう重複する内容もあったのが少し残念。逆に考えれば、そうなってることで太宰治と坂口安吾、檀一雄それぞれの言動が頭に残る。
この時代の作家や文壇の一辺を見た気になり、そのなかでもこの方たちが苦悩の中でなんとか自分を生きていたんだなと感じることができた。しかしまわりの人間はこのような人たちに振り回され大変なこともあったろうなぁとも。まあ、そのまわりの人たちも今ではちょっと考えにくいほど受け入れる器が大きい人たちばかりだが。
次にこれらお三方の著書を手に取った時、いままでとは感想がわきそうで楽しみです。