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京都の江戸時代を描いている6話からなる。
作者 澤田ふじ子氏が、描く小説は、江戸庶民の苦悩、貧富の差、情、連帯感、など、日々の生活における女性ならではの細やかな点が描かれている。
貧富の差があっても幼きにして、相手の事を重んじる姿を描いている「朝の辛夷」
「あとの憂い」で、継母が、菊太郎に伝えた「山海経」(さんがいきょう)の中の挿話・・・陶淵明の連作詩 精衛という鳥になって、大海に微木を銜えて、投げ入れる様は、木片で海が埋められるわけでもないが、報いれなくてもあきらめずに一つの事に力を尽くすことは大切な事だと、、、、述べるのである。
この話を読みながら、ふと、昔の数Ⅲで、コップ1杯の水を海から汲んでも、海は無限大∞である。と、、、、いう事を思い出した。
こんな事を思い出すのも年のせいかもしれないと、一人笑ってしまった。
関係ない事柄なのに、自分の出来事を思い出されるのは 時代小説の良さであろうと、、、思った。
但し、江戸時代生まれではないよ!と、書いておこう!(笑)