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残念。期待が大きすぎた。
中国がウイグル自治区で行っている民族浄化の被害者であるウイグル民たち。中国の非道な人体実験の生き証人でもあるため在日アメリカ大使館を目指すがそれを阻止しようとする中国特殊部隊。証人達を守ることになったルポライターと彼女を護衛する武闘派ヤクザ&伝説の傭兵。掴みは面白いのだけど、話が練りこみ過ぎと言うか、各々のキャラをドラマティックに描き過ぎ。
最後はペントハウスでの死闘が延々と描かれるのだけど、そこを盛り上げるために小さなドラマをいくら盛り込んでも、どれも今まで読んだような(見たような)話が多く、幕の内的なイメージがつきまとううえ、その描写がアクション描写のテンポをそいでしまっている。
全体的に話のリズムが今一つ乗り切れなく感じたのも月刊誌の連載と知って納得。
これだけの書き手だからこそ、もっと高いレベルの作品を期待してしまった。
月村氏の作品は(特に現代を舞台にした場合)、必ずサブテーマがあって、今回はウイグル自治区に対する中国の弾圧。それはわかるのだけど、この構図、そしてその後の追撃戦の話の展開が「土漠の花」と重なってしまったのも残念。
これが他の作者であれば文句ない出来なのかもしれないが、月村氏だとつい期待も大きくなってしまった。
この作品も他の作品の例にもれず多分に視覚的なので、映画化するとずっと分かりやすくテンポの良い作品になりそう。
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良くも悪くも映画的な話。それにしても最近のこういったポリティカルなフィクションの悪玉の定番として中国が定着してきたが、中国だから特殊部隊が中国拳法とか中華式武器というのもどうかなという感があるし、やくざがここまで根性が座っているというのも古き良き時代への憧憬の様で、現実感を欠いている。ただし、話としては十分に面白く、アクション映画の脚本としては必要十分であろう。
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月村小説を読むと、ぞわぞわする。これは、大昔、私たちのずっとずっと祖先が狩りをしていたころのDNAなのかな。闘う本能、とでもいおうか。
何のために誰と闘うのか、はヒトそれぞれだし、そこに正義とか大義とかがあるかどうははわからないけど、それでも闘わざるを得ない人間たちの強さと弱さが混じり合いうねりとなって突き抜けていく。
民族の問題、国同士の外交問題、その大きく根の深い闇の部分、うかつに触れると火の粉をかぶる、けれど知らない顔して通り過ぎることはもうできないところまで来ている。
多分、私たちはこの小説から、その一歩先へ進む時を迎えているのかもしれない。
それにしても、カッコいいオトコたちよ。このカッコよさを別の世界で発揮できたら…と思ってしまった。
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現代版の、現代の世相を反映したハードボイルドです。
主人公の影の部分が、作品全体にも影響していきます。
ヤクザと中国共産党、アメリカと日本、警察と公安など、複雑に絡まり合う利害関係や権謀術数。
息もつかせない、先の読めないストーリー展開が、飽きさせません。
楽しめます。
お勧めです。
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警察小説が得意の作者が警察内部ではなく、警察を追われた(存在しない)「カーガー」と中国ーウィグル問題を交えてのハードな、日本国内での戦闘。
主人公がカーガーなのか、女性記者なのかよくわからなかったけど、ここまでやるか、という日本のヤクザと中国戦闘集団との爆撃戦。
正直、本で読むよりアニメ映像で観たい感じ。時間が有り余った夏休みになら読んでみようか、という内容でした。
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いい。やっぱりいい。
月村了衛最新作、圧倒的にカッコいい。
祖国を追われた弱き者を、戦闘のプロが守り抜く。
謀略渦巻く世界で、圧倒的な力にも敢然と立ち向かう様はとんでもなくカッコいい。
影の中の影というタイトルも、読み終えて納得。
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主人公は影と出会って変わる。
人間が変わるというのは難しいけれど、それほどの体験をして、自分のこれからを考えたとき何をするべきか、それを考えて行動していく。
その過程がすごくいい……物語は派手だし、扱っているものも重いのだけど、それだけではなくて、人間の成長の描き方が凄く好きだった。
主人公だけでなく、他の登場人物も魅力的で、最後は少し悲しかった。
危機に陥ったとき、ヒーローが現れる展開は何回読んでもいい。
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次から次へと新作を発表し、そのどれもがハズレなしという、現代ハードボイルド作家の巨匠。「土漠・・・」ではアフリカ、「槐」では日本のキャンプ場、「影の・・・」では川崎のマンションが舞台。まさに舞台も変幻自在だ。主人公は常に世界から忘れ去られた、地下に潜ってしまった過去と影のある人物。その主人公が丁々発止の大活躍で毎回ハラハラどきどきさせる。「影・・・」もその流れだが、敵は中国。これで中国は益々イメージ悪くなったなぁ。
ところで機竜シリーズもそろそろ新しいのをお願いします。
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生体実験の生き残りのウィグル人を守る主人公とヤクザが、中国特殊部隊とマンションで戦う話。
各国政府などの思惑が入り組む話になるのかと期待したら、そちら方面は薄めで、戦闘シーン多目。
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テーマそのものはタイムリーで悪くないのですけど、主人公が余りにスーパーマン過ぎてちょっと漫画的。大昔に読んだ門田何チャラの「黒豹」シリーズとか、子供が武装集団を出し抜く「遠い海から来たCOO」を想い出しました。フィクションにはフィクションなりのリアリティが必要だと思うのです。
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面白い。タイトル通りの作品だと思った。
主人公が形成されていく過程や迫りくる罠と暗殺部隊との戦闘シーン、ヤクザとウイグル人との友情などを現実の国際問題に上手く絡めていて濃密な内容だった。
あの国ならやりかねないな。
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ウィグル人亡命者を中国の暗殺集団から守るために壮絶な闘いを繰り広げるアクションサスペンス。とにかくスリリングで息もつかせぬ展開です。
謎の男「カーガー」が主役なので、彼が強くてかっこいいのは当たり前なのですが。むしろかっこよくて凄いと思えてしまうのは、菊原組の面々ですね。見せ場とか凄すぎ。超絶殺人鬼までがかっこよく思えてしまうのはかなり凄いと思いました。あんな人本当にいたら大変すぎるのに!(笑)
曜子のジャーナリストとしての葛藤も読みどころです。真実を追究することとジャーナリズムの存在意義には、考えさせられることが多そうです。
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#読了。中国から弾圧される実情を世界に発信しようと、亡命を企てるウィグル人亡命者が日本に潜伏。彼らを殺害しようと、中国からの刺客が迫る。ジャーナリストの曜子、彼女を守ろうとする暴力団、そして謎の男「カーガー」。彼らを守るために立ち上がるが。。。
スピード感ありで一気に読めた。キヤリアという設定は面白かったが、アクションの割りに頭脳がそれほど活かせてなかったような。どうしても機龍警察シリーズと比べてしまうが、こちらもシリーズ化するのだろうか?
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国家権力による少数民族の大量虐殺
生き延びた彼らは亡命団として日本へ極秘入国し、秘密裡にアメリカ合衆国と交渉し亡命の手続きを進める
しかし、それを阻止しようと暗殺軍団が送り込まれる
窮地に立たされた生き残りの少数民族たち
そこに現れた謎の男!!!!
男は闇の世界で恐れられる『影法師』・・・・・・彼の正体は・・・・・
月村氏お得意のアクション巨編であります
男の子は大好きな感じ~ですかね~
なんだけど・・・・・・
ストーリー展開はあまりひねりがないので目新しい感はないかなー
序章にあるエピソードの回収は「にやっ」とさせられるところもあり、次作に期待を持たせてくれるような作品ではありました
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月村さんの最新作。元警察官の官僚で、部下の裏切りで婚約者を殺され、本人も殺されかけた男が有楽社会で、悪を倒す。みたいな、お話。月村さんらしい圧倒的暴力は相変わらずだけど、前の作品に比べると基本的構成が、ありきたり。暴力団との協力もなんか現実味がない。