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これは分かりやすくて、面白い。
数式が出てこないので、取っつきやすいと思う。
非線形科学の入門書にでも、どうぞ。
あ、でも、私は理系で一応物理をやっている人間なので
分かりやすい・取っつきやすいと感じたが
全く物理などをやっていない人にとってどうなのかは不明。
少なくとも、非線形の話をちょっとでも知っている人なら、面白いはず!
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数学の複雑系を物理学方面へ適用すると「非線形現象」と呼ばれます(ちょっと違うけど)。
科学者がやさしく科学知識を説明しようとすると、よくこういう物言いするよなぁ、という典型例の本です。
あれもこれも盛り込み、随分端折って俯瞰説明しているので、あらかじめ複雑系や熱力学の聞きかじり知識がないと、理解にちょっと時間が要るかもしれません。
この本へ「まわりくどくわかりにくい」と評するかたは『プリンキピア・マテマティカ』や『特殊および一般相対性理論について』を読んでも、まわりくどくてわかりにくいとやっぱり言うんだろうなぁ。
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文系脳の非線形科学 №1 -2007.11.01記
「非線形科学」を読みおえ、混濁した頭を抱えつつなんとか理解の歩を進めたいと悪銭苦闘しているのだが、なかなかに点と点が結ばれて線へとはならないものである。これまで科学的な知見に対し、どれほど直感的かつ好い加減に接してきたか、たんなる言語遊戯にすぎなかったのではないかと悔恨しきりである。
だが、このたびはこのままやり過ごすわけにはいかぬ。あくまでも私なりにではあるが、本書をほぼ理解する必要があると、そんな衝動が、熱が身内を貫いている。おそらく、これらの理解は、私がずっと拘ってきた身体表現のありように、方法論的な明証さを与えるものとなるはずだ、とそう思うからである。
遅々とした歩みだとしても、ひとまず歩き出さねばならない。
<フィードバックシステム>
栄養物の入った容器のなかで増殖するバクテリアは、バクテリアの量が少なく栄養が充分に豊富なあいだはどんどん増殖するが、その限りにおいて増殖の速さはバクテリアの総量に比例するという線形的な法則が成り立っているかとみえる。しかし、容器内の栄養物が枯渇してくると、この比例関係は成り立たなくなり、増殖は頭打ちとなる。この場合、増殖の進行そのものが増殖を押しとどめる原因になるという、自動調節機構が働いていると考えられるが、この機能をフィードバックといい、事態の進行がその進行そのものを妨げるように働くことを、負のフィードバック=ネガティヴ.フィードバックといい、その逆に、栄養物が枯渇するまでバクテリアの自己増殖がどんどん促進される、その機能を正のフィードバック=ポジティヴ.フィードバックという。このように生化学反応における自己増殖や自己組織化にはフィードバックシステムが欠かせない。生物は熱力学の第二法則に反して、エントロピーの高い状態を保ち続ける物質であり、そのためには、動物の場合の化学エネルギーであれ植物の場合の光エネルギーであれ、たえずエネルギーを必要とする。これらのエネルギーを体内に取り込んでは捨てるという代謝作用が分子的に組みあげられた複合体が生物である。
細胞内ではこれら正と負の2つのフィードバックシステムはさまざまな場面で現れ、細胞の自己組織化をコントロールしている。ネガティブ.フィードバックは代謝反応の制御や細胞増殖の制御に利用され、ポジティブ.フィードバックは情報伝達と応答反応に利用されている。遺伝子発現の制御、複製や細胞分裂など複雑な生命現象では双方が同時的に働き、巧妙な仕組みが成立している。一般にポジティヴ.フィードバックが働く場合は、それを抑制するネガティブ.フィードバックが備わっていないと破滅的な結果にいたる。正と負の双方のフィードバックをあわせもつ複合的な非線形システムは、自然界において広く存在する。
元来フィードバックとはサイバネティクスにおける用語であるが、この考え方は人間社会でも多く取り入れられている。分かり易い例を引けば、個人レベルにおける「反省」ということ。反省とは経験から学んだ大切なことを文章にして、他人に伝えることができる形にすることだが、通常、反省はポジティブではなく、ネガティブな��験から教訓を導き出すように使われ、自らの失敗や不十分さを謙虚に認めることや、同じ過ちを繰り返さないために、その原因を分析し明らかにする。また、さまざまな事象や問題に対する評価や批判は、社会のフィードバック制御であるといえる。行政の行動に対しては選挙やマスコミによる世論調査、裁判、NGOの活動などがいろいろな評価をする。経済活動に対しては価格や市場、株価などが結果的にポジティブ.ネガティブに作用する。これらは外部の独立した仕組みとしてのフィードバックシステムといえるだろう。実際には、あらゆる組織というものはそれぞれにおいてなんらかのフィードバック.システムを内蔵してその安定を保とうとしているものである。それぞれ固有の歯止めとしてのフィードバックシステムが働かなければ組織がうまく機能しないというわけである。
だが、これら人間社会にもさまざまにみられるフィードバック.システムには、制御の「遅れ」という難題がつねに立ちはだかっているともいえる。
近頃の、NOVAの破綻騒動にしても然り、C型肝炎の薬害問題然りで、行政の監視システムや法制上の綻びなどさまざまに複合的な原因が云々されようが、これらすべてフィードバックの制御システムの「遅れ」の問題といえるわけである。
NOVAや薬害問題のごとき大きな事件にかぎらず、いわば新聞紙面やTV報道に日々登場するあらゆる事件や事象のうちに、この制御の「遅れ」という問題が潜んでいるのだ。
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2011/5/31読了。
非線形科学という複雑系をテーマにしたもので、数式や科学的な物言いをなるべく使わずに解説しようと試みている。物質や運動の要素を分解し、その根本に共通する不変構造を探求するのが近代の科学の方向性であり、五感で把握する経験世界は、基礎科学の応用の範囲でしかないと考えられてきた。しかし、そんな複雑な自然現象の中にも様々な現象に共通する普遍構造が存在することが分かってきたことで、分解せずに法則を把握するという新たな科学のアプローチが確立されつつある。
現代の科学では歯が立たない地球や気候、生態系といった複雑なシステムを理解するために、科学の概念を塗り替える必要があることを強く感じさせてくれた1冊。
但し、まえがきには物理の知識がない文系でも理解できるように日常の言葉で、という風に書いてあるものの、熱力学や振動・波動に関する最低限の知識がないと実際に読み進めるのは困難かもしれない。特に後半のカオスからフラクタルに至る議論のレベルは非常に高く、数学や統計への素養も必要になりそうだ。
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とっても難しかった。ごく大まかな議論はわかるし面白いんですが、各論に入ってしまうと半分くらいしかわからないや。文系人間はつまらないな~
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現実の事象をカオス理論や流体力学などを用いて解明するのが「非線形科学」(でいいのかな)
理想的な状態を前提とする既存の自然科学とは一線を画しているのがこの分野で、ともすれば有用なのか疑わしい側面も。
海岸線の長さは無限大など、直観に反する話が面白かったです。
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入門書と書かれているが、あくまでもアカデミックとしての入門書。新書としては難解な言い回しや説明に欠ける文構成で、読み手を選ぶ。
なんか雑多な感じで知識は増えたけど身についた感じがない・・・
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目次:
第1章 崩壊と創造
第2章 力学的自然像
第3章 パターン形成
第4章 リズムと同期
第5章 カオスの世界
第6章 ゆらぐ自然
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あとがきにあるように「要素的実体にさかのぼることをしないで複雑な現象世界の中に踏みとどまり、そのレベルで不変な構造の数々を見出す」という表現でわかったような気にはなるが正直、難解。集団同期現象というのは自然界に多くのサンプルがありそうで面白そう。
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数式無しでの非線形科学の紹介は挑戦であり大変難しい。フラクタルのイメージなどは一般的ですが。それでも自然現象の複雑性の中に秩序を見出してきた過程を感じることができます。
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非線形科学。マイブームなので、読みあさっている。
内容紹介より抜粋
生命体から非生命体まで、森羅万象を形づくる、隠された法則とは?
世界的第一人者による数式を使わない画期的な入門書 自然界の秩序は、どのように生み出されているのだろうか。すべてのものがエントロピーを生成し崩壊に向かう物理法則のなかで、どのように森羅万象が形づくられているのだろう? 自然にでき上がる模様などのパターン、自ずと同期するリズムや振動…。実は、意思を感じざるを得ないような不思議な自然現象にも、複雑で手のつけようのなさそうな現象にも、明快な法則・能動因が潜んでいる。そして、非線形科学は、これまでの科学とは異なる視点から、その動的な機構を明らかにする。
私たちに新たな自然観を与える非線形科学について、第一人者が分かりやすく解説した、知的好奇心を刺激する入門書。
数式をあまり使わず、説明に特化したような印象だったが、逆にそれが仇となった感があった。時として数式の方がわかりやすいこともあるのではないかな。
ローレンツやポアンカレなどの歴史的な背景も学べる書籍だった。
熱統計力学の話、なかなかむずい。相転移とか。
目次
第1章 崩壊と創造
第2章 力学的自然像
第3章 パターン形成
第4章 リズムと同期
第5章 カオスの世界
第6章 ゆらぐ自然
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p.138 に出てくる、ニホンアマガエルの研究をしている合原一究さん(https://sites.google.com/site/ikkyuaihara/home)は、合原一幸さんの息子さんだろうか。
p.214に時田さんが出てきた! ジップの法則(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%83%E3%83%97%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87)なんてのを研究してたとは知らなかった。今はやってない気がする。
全部はちゃんと読んでないんだけど卒業した大学に置いてきてしまって手元にないし読み終わったことにしておく。
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新書なんだけど、中身は決して新書レベルではない。大学の教科書だったらいいんだろうけど、極めて分かりづらい。数式をなるべく使わないようにして書いたと言っているが、それを概念として説明するのではなくて、数式をただ文章で書いているだけなので余計に分かりづらい。まぁこれを是とした編集者の責任が一番重いだろうが。
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読んだあと思ったのは,非線形科学という言葉と,この本の内容であるカオスやフラクタル,自然現象に共通するパターンなどとがどう関係しているのかよくわからなかった.非線形科学がそれらを総称する言葉なんだと言われればそれまでだけど,それにしては広すぎる領域を非線形科学と一言でよんでいる気がする.
非線形というと,線形でない.ということを想像する.つまりは何でもアリ..?
著者は非線形科学という高度に理論化された学問をどこまで平易な言葉で説明し,内容を伝えることができるかという挑戦を含んでこの本を書いたそうだが,少なくとも誰でも理解できるという本ではなかったように思う.ちょっと難しい.
ただ,非線形科学のおもしろさである,自然現象やカオスなど本来であればまったく関係がない事柄の間に共通してみられる原理があることを教えてくれる本だと思った.
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素晴らしい。BZ反応とか。こびてないんだけどすごいしっかりしている本ってのがあって、例えばみすず書房の本。そんな手触りを感じさせる良質な新書ですね。京大ってやっぱいい大学そうだなあ。行ったことないけど。
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勉強になりました。
科学も数学も強くないですが、分かりやすく解説してあって読みやすかったです。
何より、物事の基本的な考え方のようなもので、未だに新しい発見が
あって、まだまだ研究中だということに感動しました。
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ちょっと難しい…。でも、この手の内容について割と分かりやすいのかも。
どんどん掘り下げていくと何があるのだろう。
それを追っかけているうちに複雑化してしまったのだろう。
モノの見方と何かを理解しようとすることが一緒だとわかって安心したのはいうまでもないが。まるで世の中を見るみたい。