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易? ああ。あれか「当たるも八卦、当たらぬも八卦」って奴ねくらいの知識の私が読み始めると途中で置いて行かれるレベルでした。初心者向けじゃない。
もう無理だなって思う頃に風水や暦にトピックスが移ったので一安心。
しかし易に関する情熱が他より濃い……と思ったら著者の略歴見ると納得。
あと、東アジアと言うけれど、中国と日本が中心だったのが残念。
陰陽思想の曖昧さというかどちらかにでもとれるような託宣としての仕組みは見事だなぁと思う。これだけバリエーションそろえられれば「思い当たる節」の一つや二つあるでしょう。コールドリーディングする人や、占い師として生計立てたいと思ってる人は……そもそも知ってるか。
占いが嫌いな人は読んでおくと面白いのではなかろうか。
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日本の近代化、特に明治維新で東アジア地域の文化が失われてしまったと嘆いているが、現代日本においてもタイトルにあるような事柄は受け継がれており、少々大げさではないかと思う。もちろん明治維新、GHQによる統治で失われたものもあるだろうが、それらを経てもなお残ったものがあるはずであり、それこそが東アジア文化の根源的なものであるはず。昔はよかったと嘆くよりも、根強く残っている根源的なものを明らかにし、それをどう後世に伝えていくかを模索すべきであると思う。
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中国を中心に東アジア圏域で広く人びとに受け入れられてきた宇宙観・自然観を、暦や易、風水、医学などにわたって幅広く解説している本です。
サブタイトルは「東アジアの宇宙観」となっていますが、儒教や道教の基本的な考えかたについて多少触れられてはいるものの、中国思想についてそれほど立ち入った議論が展開されているわけではありません。易、風水、暦、養生、処世といったテーマについて、基本的な内容を紹介しながら、それらが人びとの生活のなかにどのように根づいているのかということに説きおよぶというスタンスで書かれた本だと感じました。そうした意味で、どちらかというと思想史というより文化史的な観点からそれぞれのテーマがあつかわれているという印象を受けます。