紙の本
苦境立ち、初めて気づく、素直になって人とつながる大切さ
2016/04/29 12:07
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投稿者:カイト - この投稿者のレビュー一覧を見る
女性主人公は外資系証券会社の凄腕トレーダーだが、ある日突然解雇されてしまう。仕事では強気な彼女だが、解雇後偶然に出会う下町の人情溢れる人達との出会いと協力によって、解雇の真相に迫るミステリータッチの内容。
言葉の端々に書き手が培ってきた生き方や知性も見え隠れして、構成も様々な工夫が見られ本の厚さの割には読み応えがあった。
特に印象的なのは『怒りをぶちまけるだけが解決じゃない。呑み込む強さも必要なんだ。』と言う一文。確かにビジネスの世界では目先のことに勝つだけではなく、全体を見渡した時には自ら負けを認めたり、相手のために譲歩することも重要な要素となる。
誰でも苦境に立たされて感情を抑えきれないほどに辛いことがあると思う。でも自分にも他人に対しても素直になることで、周囲の人々の温もりや思いやり、無言の愛を感じることもあると思う。
そんな普通のことだけれど、自分の思い込みが逆に自分を苦しめていたのかもしれないと気づくことで、少しは人生ラクに構えて行けるのかも。
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第22回電撃小説大賞〈大賞〉受賞作
【負ければ賠償金100億円――。一世一代の大勝負に、大逆転は起こるのか!?】
賠償金100億円――。伝説の女トレーダー・橘立花は罠に嵌められた。身に覚えのない罪を着せられ、勤めていた証券会社からクビを宣告されたのだ。
億単位の金を稼ぐ華々しい活躍から一転、無職となった立花は下町の商店街に偶然辿り着く。そこで出会ったのは、顔だけが取り柄のダメフリーターや、頑固な洋食店店主など、お金はなくても人情味溢れる江戸っ子たち。
自らの解雇の裏にある巨大な陰謀に気づいた立花は、彼らの助けを得て、悪人どもを叩っ斬る!!!
どんな人生にも逆転はある。痛快すぎる下町金融ミステリ!
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外資系証券会社でトップトレーダーとして結果を残し続けていた橘立花は、ある日突然上司からクビを言い渡される。不当解雇とその裏にある陰謀に気付いた立花は、下町商店街で出会った人情溢れる江戸っ子たちを味方につけ、真相解明と復讐に挑む。
証券ミステリ、下町人情キャラ、エンタメ要素をぎゅっとさせた作品です。解決に向けたストーリー部分に著者がこだわってしまったのか、主人公を始めとしたキャラクターの個性が薄くなってしまったのが残念。大食い美人キャラ、イケメンハーフ顔の貧乏男、その道一本の頑固親父など、ここまで分かり易い素材を匂わせるならばいっそ勢いありきのドタバタコメディでも良かった気も。あと登場人物が多く名前を追うのがちょっと大変です。この人どこで出てきた人だっけ?を何度か繰り返しました。
とは言え結末が気になり一気読み。間違いないラストで安心しました。
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下町の人情と金融の冷酷さを対比させたような経済エンタメ小説。人形町が舞台なので確かに土地柄、下町要素も兜町など金融界の中枢もどちらもある。ワシは、以前人形町界隈で勤めていたことがあるので、土地勘ありすぎて楽しかった。金融に絡むミステリー要素はあるが、そんなに本格ではなく、また謎解きのカタルシスも正直弱い。とはいえ、解決に向けて方がついていく爽快感はあるので、これはエンタメとして楽しむのが良。キャラは立ってはいたが、もう少し主要キャラが深掘りされるとより良い感があった。
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すごくスピーディな展開で、あっという間に読み終えてしまいました。
おもしろかった!
金融業界のこともよく描かれていたと思いますし
シロウトの私なんかにもわかりやすく物語として成り立っているのがすごいと思いました。
これ、続きますよね?
だって、一樹の正体も謎のままですよね??
すごい背景もっててほしいなと(笑)
続きが読めることを祈って!!!
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本作品は、下町人情系に、金融エンタメ系の、
ライトミステリーのジャンルとなるでそぅか…?
主人公が、
事件に巻き込まれる「起」嵌めた人物を暴く「承」、
黒幕に辿り着く「転」真相を解明する「結」といぅ構成は、
キャラクターや設定も含め、よぃとは思ぅのですが、
キモとなる部分が、ことごとくご都合主義な内容で、
お話的に盛り上がる場面で、盛り上がらなぃ感じで、
せっかくの面白そぅなプロットが、勿体なぃ感じに。
あと、主人公は、超凄腕の株式トレーダーの設定ですが、
ディーラーやファンドマネージャー、アナリストなどと、
混同している?部分もあって、ちょびっと気になった…。
しかも、クビになってやってることは、素人探偵なのに、
企業の不正から殺人事件まで暴いていくのもどぅかと…。
むしろ、株式トレーダーとしての知識と能力を駆使して、
犯罪を暴き、解決していく切り口の方がよかったと思ぅ。
もろもろ、勿体なぃ感じではありましたが…、
プロットが良かったので、飽きずに読了できました。
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外資系証券会社のトップトレーダーだった主人公橘立花が、ある日突然身に覚えもない理由で解雇されたところから話は始まります。
一瞬で多額の金額が動く世界で常にトップを走り続けていた主人公と、下町で暮らす面々との交流がとても面白い。あまりにも違う世界で生きていた彼らの考え方や生き方に、立花が触れ、少しずつ感化されていくところも好きだなと思った場面のひとつ。
お話のスピード感や多種多様なキャラクターも魅力的でどんどん頁を捲ってしまいました。彼女の助手となっていた、一樹君のバックグラウンドを本書で知りたかった。続編があるのでしょうか。
ブクログさんの献本企画で頂きました。
素敵な時間をありがとうございました!
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主人公と助手+下町's のキャラクターや、ラノベには珍しい "金融" という舞台、物語の"起"、は良い。
が、"転結" がつまらない。ストーリーの筋が登場人物の個性を潰していて、読後は不燃焼感。
webノベルで人気、と言われたら楽しめるが、電撃文庫大賞、と言われて読むとつまらない。
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企業とか証券とかさっぱりだけど、下町人情は大好き。人間が優しい。そういうところがとても好き。続編が出たら買う。
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トレーダーの激しい勝ち負けの世界と,下町の人情物がまったりと融合して不思議なバランスで面白い.橘女史の突っ走った強さと,頼りなげで一途な一樹のほんわか具合が最高です.シリーズになればいいけど,,どうなんだろう.
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こういう作品が読みたかった。ある意味時代劇っぽい展開がとても安心できる。主人公は有能だし周りのキャラも良い人が多くて素敵。シリーズ化してほしい。
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「東京ゴールドラッシュ」にかけてるのかな?
第22回電撃大賞、「大賞」受賞作という事で 手に取ってみた。なるほど痛快な展開。
主人公が自分を嵌めた人物を叩き出すのに、殺人やら諸々全部解決しちゃって凄いけど、それもメディアワークスだから良いか!って感じ。
こちとら金融には全く明るくないので、専門用語やら細かい内容の真偽はわからないが、物語自体は、飽きずに楽しくサクサク読めた。
トレーダーとして華々しい活躍をしながらも、生活や人間関係は無機質な雰囲気を醸す主人公と、人情ある下町の人々とのバランスが良かったと思う。
でも人情溢れる系の人たちは、悪人面してるけど根は温かいとか、もっと他にも何か癖があってキャラ立ちしてる方が良いと思う!
その方が人情ぽい。し、何人か人情キャラがいたはずだけど、主人公が居候してた洋食屋の夫婦とタクシーの運転手しか思い出せないから…。
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金融ならではの仕組みで、狡猾に嵌められた主人公。
キーとなるブローカーの殺された理由や、主人公が殺されそうになる理由が薄い感じがするけど、それなりに面白かったと思う。
最後の犯人に関する読み手側の思い入れがないので、主人公の落ち込みようにあまり共感出来ないところはある。
解明パートの前に、トリック?がほぼわかってしまったので、解明パートの面白さはちょっと半減していたかな。
痛快!というほどでは無いような感じがしますね。
ただし、主人公の性格はさばさばしていて気持ちが良い。
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2016年5月15日読了。
ブクログプレゼントに当選!
で、読みましたがとても面白かった!難しすぎず、軽すぎない。金融の話って倦厭しがちだし。
続きも読みたい、と思いましたん。
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面白かった。痛快の名に恥じない出来。
ビシッという主人公がいい。
あまりラノベという感じはしない。
冒頭からハラハラさせられる。
下町の人々が、誰が誰だかわからなくなったが、まあそこは雰囲気で。
一気読みしたわけじゃないんで、犯人の一人が誰か忘れてた。
影の薄い奴が犯人というのはミステリーの常套なので別に構わないが。
と思ったら選評でも指摘されてた
http://dengekitaisho.jp/archive/22/novel2.html