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読了して臨んだ亀山郁夫先生の読書イベントで、ナスターシャの謎、翻訳の深さを伺ってそのまま再読。新訳ではムイシキン公爵の、無垢だが特異な様が生きていると感じる。イエス・キリストと重ね合わせて描かれるとされるムイシキン公爵は、私にはただの善良な白痴には思えない。結末を知っていても尚、新訳の続刊が楽しみだ。
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感想は全巻読後に。(主人公って本当に白痴?、十分知的な人に見えるが? が初巻の印象。ナスターシアの方が余程。。)
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著者本人の体験も交えて、なかなか手に汗握る内容だった。
とくにナスターシャの行動や身の振り方は、二巻以降どうなってしまうのか気になる。
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癲癇を患って他人からは「白痴」と呼ばれる青年・ムイシキン公爵、ならず者ながら一途な男・ロゴージン、凄まじい矛盾と葛藤を抱える美女・ナスターシヤ、3人の関係性が語られ始める恋愛小説第1巻。
どの人物にも厚みがあるが、「完全に美しい人間」として描かれたムイシキンの人物像が特に印象的。純粋で高潔で、物事の本質を見抜く目を持つ彼を、多くの登場人物は愛さざるを得なくなるし、読者もまたそうだろうと思う。それでいながら、彼の哲学、死生観などは(長台詞で度々語られながらも)まだまだ底が見えず、興味が唆られる。
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ムイシキン公爵とロゴージンと美女ナスターシャをめぐる三角関係の話。ロシア人は登場人物が欲望のまま行動するところは興味深いと感じた。幸せとは何か?を考えさせられる。ドストエフスキーの抱えていた苦悩もよく表現されていると感じた。
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生誕200周年!これは読まねば!と『罪と罰』(再読)か『白痴』(初読)か迷ってこちらを選択。
癇癪の治療が終了しスイスからロシアへの帰途の途中、青年・ムイシキン侯爵はロゴージンと出会ったのをきっかけに、様々な人と出会い翻弄されていく。
著者が「完全に美しい人間」と描いた白痴のムイシキンより、時代に翻弄されている周囲の人々に善い人がわずかで(特に1巻ではガブリーラとトーツキイとイヴォルギン将軍は凄まじい)、トーツキイの犠牲となるヒロインのナスターシャも激情的な女性に成長するが心情が書かれていないので、謎めいた不可思議な行動をする女性として描かれている。
ナスターシャは崖っぷちのシンデレラのようで、人生の選択を間違って(でもそれしか選べなくて)転落していきそうであり、「完全に美しい人間」のムイシキンは周囲の人に哀れに思われるが理解されることがない。
続いて2巻へ。
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「いいですか公爵、現代人にとって、おまえはオリジナリティに欠ける、弱い性格、特別な才能もない、並の人間だって言われるほど、おとしめられることはないんです。」(Kindleの位置No.3661-3662).
1868年~の連載に書かれたセリフ。令和に書かれたのかな?というような内容。100年以上前に書かれたとは思えないというわけではなく、人間はそんなに変わらないのかな。