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AIについて技術的に掘り下げている本ではない。
どんな企業がこの分野で世界で注目されているかを知るために読む本。
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全部をちゃんと読んだわけではないがめちゃんこワクワクする未来がすぐそこに待っていることがわかった。
上記はひとりの現代を生きる人間として書いたがビジネスという視点で見ると今のブームは制御系(処理能力やどういった解釈を積み重ねるか)と情報系(データ収集や解析)の能力を向上させることによって空間や時間の効率化が進んだ世界へと向かっているんだなと考えた。
そこが完全に進むと(進行途中では格差が広がりますます他者を羨望するような事態になり得るが)人々にゆとりと余暇が生まれ、それこそリアルな心の繋がりなんかが重要になるのではないかと思う。
Googleが多領域に手を伸ばしていることにも衝撃だったし、自動車×AIひとつとっても取りうるスタンスは違うこと(完全に自動運転を進めて自動配車サービス⇦Googleのビジネスモデルやべー。を進める立場やあくまで運転の楽しさを重視して安全性を高めるためのAIを進化させる立場など)、人がどんどん自分のために使う時間が増えていくことにも感銘を受けた。
今が転換期で想像した未来、いや、もしかしたら想像以上の未来が待っているかもしれない。そんな未来を自分もつくる側として関わっていく。
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世界トップ企業のAI戦略
本書はAI戦略以前に1990年代から起きている「価値源泉の系の移動」について触れている。一般的な機械には入力を司る認識系と出力を司る動作系、そして出力をコントロールする制御系という3つの系が存在する。認識・動作系はハードであり、制御系はソフトである。80年代まではハードが価値源泉として重宝されていたが、90年代以降には制御系に時代はシフトしてきた。ハードに多少問題があっても、ソフト面でコントロールし、品質のバラツキなくしてしまおうという発想である。そのような中で、欧米企業はハードウェアとソフトウェアを水平分業し、どちらも自前で制作していた日系企業を圧倒した。そして、2010年以降には、制御系の先にある情報系(情報の含蓄・解析)とサービス系という系が加わり、価値の源泉は情報系やサービス系に移り始めている。AIは制御系から得た情報の蓄積から解析までを自動的に行う。このような形でAIの出現は今まで現場の人間の勘や経験に頼っていた効率的な資源配分を自動的に学習し、考案することで、AIを利用していない企業に対して競争優位を打ち立てるのである。
以下は、このようなAIを利用している具体的事例であるが、
農業では農地の状況や天候のデータから効率的な生産の形を考案し、正確な単位での生産物の予測を出す。農地の状況理解にはドローンが使用され、そこで解析したデータをもとに農薬の配分などを行う。このようにして高度に予測された農業生産システムを作り出すことは保険の分野も変化させ、出来高により保険料の金額を無駄なく変化させるという他業種への波紋が広がっている。中心はMonsanto社とDuPont社である。
モノづくり分野では、やはり設備費用や製造コストを下げるという点で、AIが無駄を省くことが期待されているということ、マスカスタマイゼーションということで大量生産の中で、注文からオーダーメイドのものを並行して作り出すという融通の利く工場がピックアップされている。また、面白かったのがデジタルプラントとアマゾンの話だ。デジタルプラントとは小規模な家庭の発電システムを統合して仮想発電所のように動かすという発想である。これにより今までのように大きな土地を探すことなく電力供給のシステムが作り出せる。アマゾンでは、配送車に3Dプリンターなどを積み込み、完成品を発想するという発送までも覆し、配送中に完成させるという仕組みまで考えているというから恐ろしい。
自動車では、やはり自動運転だが、主に新規参入のグーグルなどは完全自動運転、つまり一度もハンドルを握ることがない車、一方トヨタなどの自動車産業からの自動運転は高速の時だけ自動運転などという「走る喜び」を守るプランがある。いずれにせよ、無人タクシーや物流でAIが圧倒していくのはたやすい。
住宅産業では、これも資源・電気の効率的使用という点が強調されている。冷蔵庫の品で何が作れるかを提案したり、何が足りないかをアドバイスする家具など、今あるものを最大限活用しようというエコノミシャルな発想がある。家電が考えて連動していくプランは一人暮らしの高齢者などの問題を解決できるかもしれないというものがあった。良い発想だが、小説��スクラップ・アンド・ビルド」では、介護の在り方としては、手取り足取りやる方法というものはかえって老人を早く殺すことになるらしい。高齢者をはじめ、だれも動かなくて済む社会が到来することは望ましいが、身心一元論的な立場から見れば、あったく動かなくなることは人々の思考までも変えてしまうのではないかと思う。
医療分野では、住宅ともかぶるが、ウェアラブル端末を使った即自的な体調管理や、ヒトゲノムの解析を人工知能が行うこと、また、脳波をセンサリングして集中状態を作り出すこと。これらのことがIBMやグーグル中心に動き出している。
総括すると、人工知能が跋扈する社会というものは、間違いの起こらない楽な世界であり、常に人工知能に気を利かせてもらう社会である。漫画のテルマエロマエでは、現代の風呂をローマで再現するために多くの奴隷を使用する描写があるが、人工知能時代は、このようにもともとは人間が気を利かせて行っていたことを機械がこなしてしまうという時代なのではないか。常に人に見られているという感覚、常に気を利かせてもらっている感覚とは少々現代人からすれば薄気味悪い。逆に人々はスピリチュアリスムのような純個人(=自然との一体化)的な世界に傾倒していくのではないかと思われる。常に人に見られ、常に均質化を求められる社会では伊藤計劃のハーモニーの世界かもしれない。正直、車に乗っていまおススメのデートスポットに自動運転で勝手に連れて行ってもらい、おススメスポットや楽しみ方がコンタクトをとおして常に提案される社会なんて何の面白みのないように思えてしまう。一度時代が来てしまうと人々は思考様式までも変えてしまう、まだ到来していない人工知能時代を現代の思考様式で考えてみるのも悪くはないのではないか。
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各分野のAI動向、戦略がコンパクトにまとめられており、参考になる、やっぱり、google、IBMとかは、底力があるなあ。
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今流行りのAIのお勉強がてら。農業、ものづくり、自動車、住宅、医療の各分野での主要プレイヤー/技術と、スタートアップが網羅的に紹介されておりました。内容は浅めなので、読み易いが、詳細を知りたい場合は各専門書を読み進める必要がありそ。
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1956年のダートマス会議に端を発した人口知能が60年以上経過したなか、3度目となる今回のブームは、いままでのブームとはどこが異なるのか。
本書によると、これまでのブームは企業が提供する「製品」に新しい価値を付加するために人口知能が使われてきたと分析し、現在のブームは企業の「製品」ではなく、「ビジネス」そのものに新しい価値を付加するために人口知能が使われているというのが、本書の主張だ。
そして、農業、ものづくり、自動車、住宅、医療分野での「バリューチェーン」の解説がされている。
どういうことかというと、「主要企業」に関して、新規ビジネスにおける「想定顧客」と「提供価値」を明らかにした上で、「どのようなバリューチェーンを誰と構築しているか」「そのためにどんな資源(ヒト・モノ・カネ)を投入しているか」について、それぞれ説明がされている。
特に、世界的企業の特許戦略については、グローバルビジネスの世界で、生き残りをかけ、その厳しさを思い知らされました。
しかしながら、この本を読んで感じたことは、アメリカ人、ヨーロッパ人、日本人が人工知能を使って、どういう社会を目指すのか、そのなかで、人は、人工知能とどう付き合うのかなどについては、その民族が歴史的に培ってきた社会の在り方が影響を与えていると思った。
また、ビッグデータをコンピュータで分析し、新たな価値を顧客に提供するということは、基本的には、フェイス・トゥ・フェイスの段階でも同じだと私は思う。
とにもかくにも、人と人が交流する中で飛び交う情報を丁寧に扱うということが基本のようだ。
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様々な企業のAI活用事例を紹介。
メモ
住宅領域では気がきく部分をサポート。
統合プラットフォームで居住者の生活パターンを学習。潜在ニーズ予測につなげる。宅配見守り購入といった生活支援サービスへ。
空調管理、温度調整データから最適設定を学習。自動制御へ
シャープ友達家電構想、掃除したら空気清浄機も運転を勧めてくれるなど。
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世界トップ企業の動向から、人工知能の登場によって、価値の源泉となる系の重心移動が行われている(ハード→ソフト→サービス)ことが分かってきている。
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農業、ものづくり、自動車、住宅、医療の5つの業界におけるAI戦略を紹介。90年以降、ハードウェアの磨き上げからソフトウェアによる価値向上へシフトしてきた。AIの導入により、あらゆる業界あらゆるバリューチェーンで効率性が上がり、新しい価値や顧客体験を生み出す。
5つの業界についていくつかの企業の戦略を紹介しているが、あまりにも退屈だ。GEやシーメンスなどの製造業、グーグルやIBMなどのIT企業が描いている未来は本書で記されているよりはるかに壮大だ。
言葉遣いが堅苦しくて読みにくい上に、内容も残念の一言。グーグルが描く未来だけで本書よりも厚くなる。ただただリサーチ不足。
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住宅、自動車、医療などバリューチェーンをベースにどんなAI技術、企業を活用しているか分かりやすくまとまっている。
これだけいろんなものにセンシング技術が活用されてビッグデータ分析ができると、AIの活用領域は確かにひろがりそう。