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ふと読み始めて一気に読み終わってしまった。ぐわんぐわん、揺さぶられた。少し時間をおいてもう一度読みたい。同じ人の別の作品も、読みたい。
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人の価値観の違いが最後には・・・
何が正しい間違っているとかではない人間らしいこともあることを2作品とも伝えようとしていると思う。
確かに今の世の中、様々な選択肢がありながら、人は平均化を望んでいる。
でも「ままならないことがあるから 皆が別々の人間でいられる」
朝井リョウっぽいと簡単に言えちゃうけど、現代の環境で深い人間心理の部分を言葉にできる作品に僕はハマっていると思う。
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おもしろかった。新しいものを取り入れてくってことが、良いことなのに、なんとなく受け入れ難いよな、と思う私は、雪子側の人間かな、って思った。価値観はそれぞれ。同じだったら、なにも生まれないんだろうな。
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周りの人に溶け込み、ごく普通の生活を送る自分
唯一無二の自分
こんな違う方向のベクトルをもつもの2つを
どうして私は両方手に入れたくて必死になるのだろう。
そんな普通であることに執着する「レンタル世界」と
オリジナルな自分でありたいと願う
「ままならないから私とあなた」の2編。
どんなに長い時間をかけて人間関係を築いてきても
わずかな小さな違和感のせいで
たちまち崩れ去ってしまうかもしれないもろいもの。
心の狭い私のテーマである、受け入れること認めること。
この2編でも思いましたが、理解できなくても
どうにか認めることはできないんでしょうか。
そのヒントはこの本ではつかめなかったですね。
もうちょっと突っ込んで書いてほしかったなぁと
次に期待したいと思う一冊です。
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レンタル世界、と表題作の2作が収められている。
レンタル世界のみ読了。
分かりあっているつもりでも。分かりあえているかどうかは分からない。思い込みは怖いもの。
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朝井リョウの女性目線で書かれた文章の視点の鋭さに「武道館」に続き驚く。幼なじみだった雪子と薫。次第に別れてゆく二人。雪子は人間である心の存在する世界を求めた。薫は無機質で合理的なデジタルな世界を生み出す。まさに感情、個性のデジタル化。相対しているはずの雪子と薫は「背中合わせで手をつないでいた」合わせ鏡だ。お互いの姿を確認し合う。世の中は進化も必要だ。例えば医学。不要な進化もある。例えば兵器。雪子と薫、お互いに大切に思っているからこそ衝突した。思わず「ままならないから私とあなた」と声に出して読んでみた。
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なんか奥が深い。
デジタル化アナログか・・・・
何となく、今時の小説という感じ。
何がそう思わせるのかははっきりしないけど。
すっきりした読後感ではない。
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2つの作品ともに先の明るさが見えないから読み終った後に重たい気持ちになる。人との関係性には正解はなくて、大事にしたいと言う気持ちがすべて何だろうけど…と感じる。
会社の先輩の結婚式で一目惚れした新婦友人はレンタル友人。レンタルでの関係性を考えてみたい。
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図書館で借りた本。
2話からなる。
「レンタル世界」友人の結婚式で見かけた超好みの女性と再会して話をしてみると実は結婚式の時は仕事で、新婦の友人を演じていたという。
「ままならないから私とあなた」小学生からの親友同士のカオルとユッコ。カオルは数学の天才、ユッコはピアノが好きで、作曲の道を進む。夢をつかみかけたその時、カオルから来た報告は・・・。
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中編2作、いずれも若い男女の恋愛を交えながら、理解し合うことの難しい対照的な価値観を描いている。
恋人や友人、家族などをレンタルしてその場をやり過ごしたり、足りないものを埋めようとすることは、ありかなしか。人間関係が希薄になった現代ならではの設定だが、自分の正義を信じて突っ走ろうとする主人公の姿は普遍的。
幼なじみの対照的な女性2人、かたや情緒豊かで音楽家を目指し、もう一方は無駄が嫌いで効率のよさと機能性を最重視する。お互いを大事に思いながらも、正反対の価値観の違いが年齢を重ねるとともに大きくなっていく。根本的なところでわかり合えない二人が、大人になるまで仲良しだったこと自体が不思議。
いずれも、恋や友情に悩む主人公と同世代の人向きの作品かな。
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『レンタル世界』も好き。こんな仕事があってもいいと思うのだけれど、ないのかな?
話し相手ができたり救われることがありそう。
『ままならないから〜』の薫ちゃん。そんな効率良良い考え方もありだけど、開発ソフトは友人のためとは思えない。それに気づいていないのか、気づいていて本気で開発しているのか?
高校の発明の時にひとこと言っていたよ、あたしなら
「やめてよ、それ。勘違いだわ」
と。
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レンタル世界は、世にも奇妙な系かな。でもあり得そうな話をさらりと書く朝井リョウがすごい。もう1つの方はいつも思うけど、朝井リョウの書く女子が好きです。
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先輩の結婚式で見かけた新婦友人の女性のことが気になっていた雄太。
しかしその後、偶然再会した彼女は、まったく別のプロフィールを名乗っていた。
不可解に思い、問い詰める雄太に彼女は、結婚式には「レンタル友達」として出席していたことを明かす。
「レンタル世界」
成長するに従って、無駄なことを次々と切り捨ててく薫。
無駄なものにこそ、人のあたたかみが宿ると考える雪子。
幼いときから仲良しだった二人の価値観は、徐々に離れていき、そして決定的に対立する瞬間が訪れる。
「ままならないから私とあなた」
正しいと思われていることは、本当に正しいのか。
(アマゾンより引用)
1作目のほうは、結末が読めちゃった感じ。
でも面白かった。
「レンタル世界」の主人公みたいなタイプ、私は嫌いだな~。
自分の価値観を押し付ける感じが。
表題作のほうの主人公の友人の薫は、私には理解できない人種だった。
でも、面白かった。
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とにかくレンタル業のインパクトが強過ぎて引きずる。昔、レンタル業の友人として結婚式に出るとか情報番組で見た気がするけど今でも需要はあるんだろうか。
コロナの影響でそんな手段で繋げる必要すら無くなってしまったのだろうか。
自分をさらけ出すなんて、あまり聞かない言葉になった。今では個人情報、個人情報。
あまりに人との繋がりが生々しくて、苦々しい。
事実を知ることが、人となりを理解していることにはならない。ことさら仲良しの定義にも当てはまらない。
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二編とも、各々の価値観の違いを感じさせるものであった。『レンタル世界』の話では、実際にこのようなレンタル恋人や友達を利用する人それを請け負う人の心情がこと細やかに描かれ、そこには、自分のプライドや、表があれば裏もあり、満足するかと思ったら、一方で自分の思うようにいかないジレンマを感じたり、相手を慮かったりするのも感じられる。『ままならないから〜』の話では、効率的になり便利になった面もあれば、不便になったのもあり、ままならないこともあるから、それを受け入れ、相手を思う気持ち、成長もするなどが感じられる。