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いつの時代も歴史観というものは強者側によってつくられているものである。当時の奴隷たちは主人の好き勝手に扱われ不当な理由で鞭打たれ、性的虐待をも受けていた。それは男女の別なく一方的な欲望のはけ口となっていた。しかしこれは過去の遺物では決してない。現代においても発展途上国等の貧しい国々においては、今も奴隷的搾取が行われている現実がある。それは貧困で喘ぐ親を言葉巧みにだまし子供をさらい、農村部で働かせたり売春させたりしている。人間の権利を搾取し被害者の心の傷を深く残すこの行為が今も続いている事には悲しみを禁じえない。世界の人々の理解と力を合わせて奴隷制の全世界での撤廃がされる事を強く願っている。
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前半で古代ローマの奴隷と現代日本の社畜リーマンが重なって見えて、泣けてきた。それはさておき、古代ローマは奴隷という身分が固定ではなく、努力と運で解放され、活躍できる社会、流動性の高い社会だった事が発展の原動力だった事が理解できた。古代人の一人称をとる事でローマ帝国時代に時間旅行へ出かけたような読後感を味わった。
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ローマ時代の人が、いい奴隷の見分け方からしつけ方まで指南してくれます。
奴隷が当たり前に存在する社会の見方を教えてくれます。
奴隷はだめだが、奴隷のような扱いを受けている人は今の日本にもいると思う。
そんな事を考えながら読むと、遥か昔の人権という考えがない野蛮な時代の話(ローマ人は奴隷という存在がない他国の社会を野蛮と言っていたが)というわけではないように思える。
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重労働の奴隷もいたが家事手伝いレベルの奴隷もいて奴隷といってもいろいろいたことがわかる
場合によってはブラック企業は奴隷よりひどいともいえると思った
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非常に面白い。ローマ帝国の中で奴隷とはどういった身分であったのかが感覚的に庶民の目線で語られている。
中でも奴隷とは、せこく、ケチで、怠惰で、、、などと書かれている所では尊厳を奪われた結果人間の本質が現れたのではと考えさせられた。
本書と同時にアメリカ南部の映画を見ていたために、つい最近までその奴隷制があったということにも驚きを感じる。しかし人種的には雑多な集まりであったローマ帝国と比較してアメリカ南部の黒人とはなんと生きづらかったのだろうか。肌の色や、白人の醜悪の感覚では最も自らと遠い存在である黒人は決して白人社会には溶け込めなかったのだろう。最もアメリカの統計資料を見た中では未だにそういった線引きが変わってはいないのだが。
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塩野七生の「ローマ人の物語」を愛読した身としては、ローマ人の社会システムや実生活を目の前に描いた本書はそれなりに面白かった。
しかし、もうひとつ読書にのめり込むことが出来なかった理由は、やはり「奴隷制」というものに対する本能的な嫌悪感かもしれない。
今より2000年も前のことだと思いつつも、小生には当時の哲学思想は全く理解できない。長時間労働を強いられる現社会の勤労者ならば、また別の感想をもつのかも知れないが。
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タイトルは少々アレだが、内容は面白い本。
古典の研究者が、奴隷を所有しているローマ人に語らせている体で書かれた一冊。
ローマ人にとっていかに奴隷が普通のものだったかということや、奴隷と、奴隷所有者の行動から、今と変わらぬ人間の性のようなものが垣間見れた。
また、奴隷と自由人関係なく無礼講になるお祭りがあったらしいのだが、そこで奴隷同士がくじ引きで王を決めて命令するという、正に「王様ゲーム」がこの時代にあったというのも驚きだった。
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ローマにおける奴隷のあり方を想像して書いた話。
奴隷は身分的なものは現在廃止されているが、形式上なくなっていても、実質上はなくなっていない。また、奴隷であっても、自由人であっても、現代社会と人間関係においては変わることはなく、普遍的な部分が多いと感じた。
奴隷とは身分ではなく、気品がない人というのが起源だったのではないか。
奴隷の反抗は、真正面からではなく、小さい抵抗からになる。
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古代ローマの「架空の」貴族に語らせた、奴隷の扱い方ハウツー本です。面白いです。
古代ローマの庶民の生活も分かりますし、とにかく奴隷制度が当たり前に定着している様子が分かりますね。
最後に触れられていたように、時代的に、キリスト教は奴隷に支持されて広まってきたのかと思ってましたが、どうやら違うようですね。
本書を、組織の管理方法論と見るか、古代の大衆歴史書と見るか、なかなか興味深いです。
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古代ローマにおける奴隷管理のコツをその時代のローマ貴族が語る形式の本。奴隷は人間ではではあるが、ローマ市民とは完全に区別しているのが興味深い。人権意識がそれなりな時代に生まれて良かった。
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古代ローマ帝国市民であり貴族である、架空の人物に、
当時の奴隷について、扱いのノウハウ等を語らせた本。
実際は、解説のトナー氏が多くの文献を基に書いている。
古代ローマの奴隷制について、ここまで詳しく書かれた本は、
なかなか興味深いものでした。それも、使う側という架空の人物に
語らせたことがユニークでわかりやすかったです。
奴隷の買い方、しつけ方、罰し方、奴隷の楽しみとは・・・。
マルクス氏、尊大な上から目線で語っています。
しかし、長い慣例とはいえ、奴隷の身はしんどい。
解放されてもファミリアという制約に縛られる。
更に・・・“交配”ですか!男女の営みは家畜も同然とは~!
あぁ奴隷にならなくって良かった。
でも、かつては日本にだって奴隷はいたし、現在でも奴隷はいる。
その事実にも考えさせられました。
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奴隷のしつけ方。古代ローマ時代の奴隷のしつけ方と現代の日本社会の労働者管理のあり方はとても似ている。現代の日本社会では奴隷制度は存在しないことになっているけれど、結局は奴隷制度に近いものが残っているのかもしれません。
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ローマ時代のHowTo本かと思ったら、解説者が当時の記録や風習などを古代ローマ人に語らせる形をとった本でした。(汗)
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現代の労働と、ギリシャローマ時代の奴隷と何が違うのだろう?
そういう単純な疑問が書いてあるのかと思って、図書館で借りました。
表紙がヤマザキマリさんの絵だとピンとわかったのは、テルマエロマエを読んだからです。
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奴隷はどれを買うのか悩むところからが肝心・・・な、なるほど・・・・・・
いや買わないけども
買わないけどもね