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前半まではサイコパス小説かと思いきや、後半はかなりトラディショナルなミステリー。
最後に謎のイニシャルで引っかき回され、何が何だかわからなくなる、という感じで終わった。
こういった展開は初めてなので、まあまあ楽しめました。
イニシャルってただただ読者を混乱させるだけで、書く意味あったのかな?
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うーん好きな作家なので一気に読めたけど、いつものように無我夢中に引き込まれる感じは起きなかった。ざんねん。
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これまでの中村文則の作品とは一味違ったストーリーだったように思う。復讐劇なのだが、ミステリー要素が含まれいる新たなストーリー。中村文則作品としては中の上くらいの作品。
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初の中村さん作品。うーん…むずかしい!!読みながら、途中の手紙の太字部分「君は誰だ?」から世界が一転。はやくも気づかないうちに騙されていて、そこから所々描かれているビデオ映像の描写。混乱しながらどんどん読み進めて、、、圧巻でした。でも、またイニシャルのくだりで混乱。ふりまわされっぱなし。でも、あのイニシャルは死刑囚と盲目の彼女の本名ということで良いのかな。登場人物みんなが歪んでいて。タイトルの去年の冬〜も、編集者が化物になったタイミングなんだと文中に出てきて、なるほどな…と。読んだ後しばらく考えさせられた本でした。確かにミステリーとしては少し荒っぽいけど、とにかく凝っている本という印象。
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「何もかも憂鬱な夜に」ですっかり魅了され、ここのところ中村作品を集中的に読んでいます。
中村さんは純文学の書き手(それもかなりの正統派)ですが、彼の書く濃密な物語の虜になってしまったのですね。
この2か月で、本作が6冊目になりますから、その傾倒ぶりが分かっていただけませう。
気分的には、「もう、フミノリだけでいい」って感じ。
中村さんは「銃」でデビュー後、これまで17冊の本を上梓してきました。
その中でも、本作は最もミステリー色の強い物語だそうです。
ただ、結論から云うと、これまで読んだ5冊と比べ、しっくりきませんでした。
ミステリーにありがちな作為の跡が見られ、それが気になって集中できませんでした。
私はミステリーも好きですが、「別にそんな理由で殺さなくても」「そんなに手の込んだ犯行に及ぶかな」と疑問に感じ、冷めてしまうことがあります。
本作にも、それを感じてしまいました。
中村さんは一流の文章で濃密に人間を描き出すことができ、それが多くの読者を獲得している最大の理由だと私は理解しています。
ですから、敢えて、自身が必ずしも得意でない、謎解き主体のミステリーに挑戦しなくてもいいように思うのです(中村さんはミステリーに必ずしも明るい方ではないらしく、ミステリーに詳しい編集者に「こういうトリックってある?」と訊いて確認してから本作を書き始めたのだとか)。
もちろん、中村さんの書くものですから面白い、面白いです。
最後のどんでん返しも鮮やかで、私はもう一度冒頭に戻って、いくつかの個所を確認しちゃいました。
ただ、たとえば、最後の謎解きの部分とかは、やっぱり長ったらしい説明調になっていて、正直に云って描写力に秀でた中村さんのこんな文章を読むのは辛い。
期待が強すぎるのでしょうか。
さて、次は、どの中村作品にしよう。
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何だろうね?いまいち本著者の作品は合わないが、本屋で良くアピールされているので、つい手に取ってしまう。
狂気的とも言える殺人事件が起こり、刑務所にいる犯人を記者が取材すると言う形で、事件の本質があらわになっていく構成。犯人もその周りの人(姉、友人)もどこか狂気的部分を秘めており、暗いイメージを作り出している。このドロドロした部分の事は共感できるなと変に思いはした。(自分の変な部分を誰かに打ち明けたい、聞いて欲しい)
が、しかしラストはしっくり来ず。話的にはきれいにまとめたかもしれないけれども・・・感。
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女性2人を殺害した罪で、死刑判決を受けた写真家の男。
彼についての本を書くために、拘置所へ面会に行くライターの僕。
写真家の姉や、友人達への取材を続けていく内に、たどり着いた真相とは・・・。
気になっているけど、まだ読んだ事がなかった作家さん。
という訳で、『去年の冬、きみと別れ 』が初・中村作品です。
取材対象として「僕」が会う人物が、異様な人ばっかりー!
そこはかとなく(いや、あからさまに?)漂う薄気味悪さ。
とにかく続きが気になり、引き込まれるように読みました。
個人的には面白く感じましたけど、好みは分かれそう。
<以下、ネタバレです。>
ネットでの書評を見ると、最後のイニシャルが分からないという話がちらほらあるようですが。
正直、イニシャルで表されている名前が何という名前なのかは重要ではなく。
それが写真家と1人目の被害者の事であり、この小説自体が、編集者によって出版された本(つまり、出てくる名前はすべて仮名)であるという事でいいんですよね?
うーん、分からないというのが分からないw
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猟奇殺人事件の被告に、インタビューをしにいく男の話。事件の真相はただただ衝撃的。文体も素晴らしい。かなり面白かった!
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表紙を見たときはミステリーだと思っていなくて、売れてるから読んでみようかなという軽い気持ちで手に取った。
そんな出会いだったのに読み終わったときの衝撃が強かったので星5つです。
物語はライターの僕がある猟奇殺人事件の被告に面会に行くところから始まる。僕は彼についての本が書きたい。なぜ、あんな事件を起こしたのか。彼は何を考えていたのか。
“覚悟は、……ある?”
得体の知れない殺人犯。その姉。関係者。取材に訪れた人物はみんなどこか歪んでいて狂気を孕んでいて、まともな頭では理解できない。彼らの思考や感覚に触れるたびに自分の感覚がおかしくなってしまうのではないか、侵食され呑み込まれてしまうのではないかという錯覚。その描写にぞくぞくした。
ラストに真相を知って「あーーーー!」と思って最初に戻って2週目突入。
騙されたとかではなく、表現が自然すぎて自分がすっかり世界に入っていたことに気づいた。素晴らしい物語だった。
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一気に読みました。自分の読解力では難しくて謎な部分があったので、色々検索してやっと理解できました。映画では、どんな風になるのか楽しみです。
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ミステリ小説だけれどもミステリとしてより、狂気や歪曲した世界を楽しむ小説。写真に隠された闇や、狂人と狂人が共存する破滅しようとする世界で行なわれていく悲しく燃える所業。
「僕の真の欲望は、破滅的な人生を送ることでもない。荒々しいことを求めることでも、見事な芸術をつくることでもない。安定を求め、時々破滅に憧れ、職業は何でもいいからみんなから羨ましがられることだと。 」この文は非常に現実的な僕たちの憧れを表している。
また、出番は少ないが女性が魅力的。堕落したい。
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読んでいる途中から何か変だと感じるようになるのだけど、最後まで読むと納得です。仕掛けがいっぱいで面白かった。純文学とミステリーが融合した感じで読みやすかった。
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やっぱり凄いと思わせる発想力を中村さんに感じるのは「土の中の子供」以来・あれは芥川賞を獲ったんだね~ライターの僕はある猟奇殺人事件の被告に面会に行く。彼は二人の女性を焼き殺した罪で死刑判決を受けていた。だが,動機は不可解。事件の関係者も全員どこか歪んでいる。人形師?姉?被害者?この異様さは何なのか。僕が真相に辿り着けないのは必然だった。なぜなら,この事件,最初は盲目の女性は事故で死に,二度目は元夫が復讐しようとし,写真家の弟と男を食い摘んでは死に至らしめていた姉に,姉の被害者の一人である弁護士が共謀したモノだった。二度目の被害者は借金を抱えた風俗嬢ではなく,それとすり替えられた姉だったのだ~大したモンだ・1977年生まれだって。単行本は2013年に出ていて,あとがきを付けなかったらしく,文庫化されて書いているんだけど,M・MもJ・Iも何のこっちゃか?
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初の中村文則作品、面白かったー
何回か読み直したい感じ。
スラスラ読んでいってたのにズドンとひっくり返される瞬間がいいなーと思った。
少し置いて再読予定。
人形師の話や写真家の話、くるくる返してたいしたことないものにしてしまうのも面白くて、最初の理解を覆して一筋縄ではいかなくさせるのが上手い。
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いつも思う。お決まりの台詞。
「そんなこと(復讐)したって、あの人は喜ばないよ」
ほんとに?絶対?
わたしなら「さんきゅっ!あいしてるぜベイベ」くらい思うだろうと思う。
ただ、「そんなことで手を汚させてごめん」とも思うだろう。
なんつーか、そういうこと。