紙の本
当時の世相も感じて
2020/06/17 13:06
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投稿者:ピーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
あとがきに、1970年代初頭を舞台にとのオファーで書いたと書かれていた。
それだけに、再会した人との想い出とその世相がかぶり、素敵な作品だと思った。
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昔の恋人との再会。何ともロマンティックな話。いいなあ。でもあたしは気づかなさそう笑。
薄いし文字が少ないので短編集を読んでる感じ。小池真理子は短編もうまいので、二人の情景が目に浮かぶようだった。
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30数年ぶりに再会した男女の話。小池さんらしい端整な文章で綺麗にまとまっていますが、2時間程度でさらりと読めてしまうので、短編で十分ではないかという印象。
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本書を何気なく購入し、読み始めた直後、なんとなくその洗練された文体が鼻につき読むのをやめた。
それが今ではサクサクと一時間と少しで読めたのだから読書も本人のそのときの心の持ちようで大きく変わるのだな、と実感。
余談はさておき最初にも書いた通り何気ない風景や心の有り様を実に洗練された文章で表現されていて、終始キラキラしたものを目にするような感覚でいた。
登場する由香と拓はすっかりおじさん、おばさんという年齢なのに非常に美しい2人を想像してしまう。
様々な苦悩や喜びを含んだ経験を重ねてなお瑞々しい人生を歩める、随分遠くまで来ても尚、道はさらに続いている。
学生時代にこんな熱い思いを交わした2人にも。
そんな熱い経験のない私にも。
そんな気持ちにさせてくれた爽やかな作品でした。
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面白かったです。
かつての恋人と、30年ぶりに偶然再会するなんてファンタジーだと思ってしまいましたが、こんなお話があってもいいよなと思います。さすがに現実でも…みたいな夢は見ませんが。
由香と拓が恋人として過ごした1970年代は、以前小池さんの「無伴奏」でも読みましたが、今とは違う若者像がなんだか新鮮で好きです。自分の十代の頃よりかなり大人な人たち…と思って読んでいます。
ふたりの人生はまた繋がるのか、それとも一時の夢なのか…でもなんだかハッピーエンドなところも良いです。
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現在の自分の年齢とかぶり、なんとくウキウキとなり笑顔になる小説である。
終わり方がすごくいい・・・ 読者にとっては、これからどうなるのかな? という想いが続く・・・・
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一気読み。短くてあっとゆう間に読み終えてしまった。素敵な文章や素敵な言葉が多かった印象。
恋人同士の文通がなんだかくすぐったく、今だとクサイ台詞なのに、それが真っ直ぐな愛に思えて羨ましい時代だなと思った。
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由香が高三の頃から数年間付き合っていた拓と30年後に偶然出会うという話。由香の回想や拓との思い出話で学生時代のふたりの物語が綴られる。時代背景は10年のズレはあるが、まるで自分の話じゃないかと思った。新たな社会人生活を前にして、お互い好きすぎて、どうしていいかわからず、別れてしまう。
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詳しくは覚えてないけど、年の差恋愛系だったはず。描写がリアル、女性的、そしてストーリー展開が刺さる。女性におすすめ。
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50代ぐらいの女性が主人公で、見えている景色の違いを感じた
運命とか縁とか
大切な人の栄転を喜べないのは悔しい。
寂しいけど、喜べる人でありたいと思った
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久々に小池真理子作品を読んだ。
淡々と流れる日常をゆったりと描くのは
さすがと思う。
ただ、あまり大きな起伏のない物語であっさりしてる。ひきこまれるが、ちょっと物足りないかな。
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小池真理子は新聞で亡くなった夫のことをしみじみと書かれていた!初恋で結婚まで考えたが別れたかれと出会った!その時のことを書いた!そのごは、 彼女はいい恋をしていると感じた!
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昔の恋人に再会して昔話に花を咲かせる。ほんの一時の時間を過去を振り返りながら美しくまとめられた作品。小池先生のこーゆー短編が本当大好き。
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若い頃に愛した人は忘れないというのは本当のことだと思います。
二人でいる時間が混ざり合って一つの思い出になるからこそ、数年後に会っても色褪せずに思い出が浮かび上がってくるのだと感じます。
私も二人の思い出を沢山作って一生忘れられない恋をしていきたいです。
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【2024年70冊目】
四日間の休みを取ることになり、入ったことのないカフェで束の間の休息を楽しんでいた由香の目の前に飛び込んできたのは、かつての恋人だった。互いに目が合った瞬間に相手を認識し、数十年ぶりの再会で話にも花が咲く二人。とある季節に出会い、別れ、再会した男女の恋愛を描く。
自分では手に取ることのないだろう小説に触れるのは、思いもよらず楽しいことだなと思わせてくれた一作。この作品の中では、登場人物2人が再会したところが、物語が一番動く山場であり、それ以降は思い出話に収斂していきます。
これだけ多くの人類がいる中での出会いと別れはそれだけでも奇跡的なことで、数十年を経て再会した2人はどこか運命的な結びつきがあるのかもしれません。
一度は途切れた縁が再び繋がって、新たな始まりを感じされるところで物語は幕切れとなりますが、どこか清々しい読了感が残りました。
読んでいる間中、藤井風さんの「満ちてゆく」が頭の中で流れていました。