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【短歌界の超新星が繰り出す、ことばの超絶技巧!】回文、早口言葉、しりとり、アナグラム……身近な言葉遊びから難易度の高い短歌の技巧まで、日本語の「音」を使って遊びをきわめる!
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言葉遊びの指南書ともいうべきか。
時々吹き出してしまうことも。特に、リポグラムのところは声に出して読むと面白すぎる。
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辞書遊びから始まり、回文や高度なシリトリ、その他言葉遊びとそのテクニックがこれでもかと突きつけられてくる。その言葉遊びひとつひとつに名前がついていたとは。その世界では有名なのかしれないが、新鮮な驚き。
アナグラム、パングラム、リポグラム(特定の文字を使わないで叙述すること。NGワード/NG語を含まない)、アクロスティック(折句)、スプーナリズム(文字の入れ替え)
テクニックとして分析を加えているが、やはりチャレンジ(創作)して、ストックしているのが面白い。ストックするにはやはり没になった作品もあるんだろう。
作詞家もそうだというが、韻を踏む語をストックしたり、言葉の傾向を分析、準備したうえで、感性と組み合わせて作品が出来上がっていると思うと、ひらひらと詩が出来上がっていくような浅はかな印象を本書で打ち破られたような気がする...
以下引用
言葉遊びでもっとも気持ちいいのは、自分の発想力の外側から言葉がひきだされてくる瞬間だ。
「頭文字を揃える」などのようなルールは「縛り」ではない。「束縛」ではない。むしろ、秘められていた真の力を開放するためのブースターなのだ。
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回文は知っていたが,アナグラム,パングラム,スプーナリズム,アクロスティック,リポグラムなどなど,言葉で楽しめる数多く手法を紹介している特異な本です.言語感覚に優れている人には容易いことでも,そのようなセンスがないと思いつかないものです.楽しめました.p199の「実際に作ったことのない人間のたわごとだと思う」は正鵠を射ている.
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素晴らしき言葉遊びの世界。
著者の言葉遊びの世界は非常に魅力的で読むほどにひきこまれていきます。
私も言葉遊びは好きな方ですがこの著者にわかなわない。
しかし悔しいという感情は全くなく、むしろこの人凄い!と感動しました。
興味がない人にはそうでもないが言葉遊びが好きな人にとっては珠玉の本です。
おすすめです。
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言葉遊びって究極の学問だと思うようになった。
学校でも積極的にこういうことをやっていってもらいたいと思うのだが無理だろうな。
この方法は前に読んだ記憶方法の本よりも有効だと思う。これを利用できればあらゆる事を記憶できる。
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ジャイケル・マクソンとか、マール・ポッカートニーとか、そういう言葉遊びをしていた時に、そんなのばかりが集められたサイトを見つけた時の驚き。そしてこんなニッチでバカなことを考えてる人がけっこういるんだな、という喜び。
折句とか、ラテ欄縦読みとか、これはアナグラムだと発見したり、時々出逢う高度な回分にびっくりしたりとか、そういうのが好きな自分に、もっとこんな遊び方もあるよ!と教えてくれた一冊です。言葉遊びって面白い!
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言葉に執着し、言葉で遊ぶ。
しりとりに新ルールを追加してみる。なぞなぞの答えから問いを作る。回文は創るのではなく発掘する。
言葉って存在しているだけで十分エキサイティングだけど、かようにして遊んでしまうことも出来るのだ。
何より著者のリズミカルな言葉運びが、言葉遊びにますます磨きをかけている。章ごとに入る四コマもまた凄い。
究極の言葉遊びは短歌だという。短歌を「制限の中で工夫して美を見出す精神性」とか「資源の限られた日本の国民性」と結びつけたりする人がいるが、そういう人はたいてい、自身が歌人ではない。それは作ったことのない人のたわごとだ、と。
ミュージシャンがコード進行にしがたうことを束縛だと思わないように、俳優が脚本通りに台詞をしゃべることを制限とは言わないように、サッカー選手がプレー中に手を使えないことを窮屈だと感じないように、短歌もある。うんうん。
さて、最後に「詭弁の意味で言葉遊びという語を使っている奴、言葉遊びをなめるな」と怒っている。意味がなく、価値がなく、「面白い」以上の感情を与えない、そういう言葉遊びが理想だ、って。
面白くも厳しい本だ。
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歌人・山田航さんと、言葉の世界を遊び尽くす!!
回文・アナグラム・パングラム・早口言葉・しりとり・スプーナリズム・アクロスティック・連想ゲーム・なぞなぞ・リポグラム・短歌。
言葉ひとつでこんなに愉しめるなんて!と、驚き。
いろんな言葉遊びを覚え、遊び尽くしながら、「究極の言葉遊びは短歌」と、書かれる山田さんの歌をもっと読みたくなった。
有名な短歌をアナグラムにしてオリジナルの短歌に仕立て直す遊びを紹介。
柔肌の熱き血潮に触れもみで寂しからずや道を説く君―――与謝野晶子『みだれ髪』
→やははだのあつきちしほにふれもみでさびしからずやみちをとくきみ
→友達はビキニ見られず悔しさの極みで星や血を掴みあう
不来方(こずかた)のお城の草に寝転びて
空に吸はれし
十五の心―――石川啄木『一握の砂』
→こずかたのおしろのくさにねころびてそらにすはれしじふごのこころ
→疎かにされずこの頃恥じらふの
少し子猫の旅
釧路にて
和田ラジヲさんの脱力四コマ漫画もあり。
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5552さんのレビューから興味を持ってお取り寄せ
言葉でこんなに楽しめるなんて驚きです。和田ラジヲさんのシュールな気の抜けた4コマ漫画が最高に面白くて何度も読んじゃいます。
まず辞書で孫引きいろいろしていくことばの水切りは今すぐできそう。本を持ってなくてもネットでもできる。『終わりそうで終わらない。(略)これがこのゲームの飽きない理由だ。言葉って本当に海だなあ。そこが見えそうで決して見えない』『ゲームの本質は「ルール」にある』確かに!ちょっとやってみたら小一時間潰せる。
回文はむしろ数学の定理とか公式といったものに近くて『隠されたものを発掘する』ことらしい。『逆算に逆算を重ねて、きれいな日本語にハマる言葉をうまく探し当てる』気の遠くなる作業だけどうまくいったときの嬉しさは数十倍になりそう。回文投稿サイトがあるらしい。
好きな回文
気温は地獄、五時半起き
断裂した記憶。やはり早く起きた。失恋だ。
ことばの解体アナグラムも頭の中がぐちゃぐちゃになりそうなくらい高度な技術が必要。
石川啄木の歌の解体後の文はお見事。釧路に住んでいたエピソードも取り入れるなんて。
私の名前のアナグラムを熟考しまして、「珈琲屋ローマ」になりました。珈琲飲めませんが。
難易度最高級パングラムは、バカリズムさんの作品を一度見たことがあって驚愕したが、こんなに他にも作品があったなんて。
早口言葉は、『蛇腹じゃ邪魔だしマハラジャじゃやっぱ邪魔だ』が言えません。
しりとりの『ル』攻撃はウケてしまった。その手があったか。
文字の配置を入れ替えるスプーナリズムは簡単で楽しめる。ちょっとした変化でこんなに無意味なことばになるなんて。ハマればハマるほど感性が小学生へと退化するらしい。
母音で集めた言葉の集団を見て感動したリポグラム。aグループは和語が入ってやわらかムード。しっかりお口を開けて発音しようと思った。
個別に考えた五音と七音の組み合わせをする短歌ゲーム、偶然生じた組み合わせに笑ってしまいそう。今度友と集う食事会で提案しようかな。
『短歌を作っていると、自分でも予想していなかったかたちに言葉が自立していく瞬間』があるからハマるという。納得。
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言葉巧みな皆さまのレビューから面白そうだったので手に取ってみたのだが、期待の遥か上ゆく面白さ。
幼少期から鍛え上げたことば遊びの業、極意を惜しげもなく披露。
自分も中学生の頃、辞書の説明文を読んで「さて、この言葉はなんでしょう?」と隣の席の子と遊んでいたら、先生にそのことを教室中に紹介されて気恥ずかしい思いをしたことを思い出した。
だが、そんな遊びは序の口で、水切り(辞書で引いた言葉に出てくる言葉を次々に引いていく一人遊び)に始まり、回文やアナグラム、早口言葉の創作など、ありとあらゆる言葉遊びに通じ、その魅力やこつを引くぐらいw熱い想いで語ってくれている。
と同時に、その語彙力が成す、いい具合にずれた感じのおとぼけ語りが無性に笑える。
ほんと好き。
中でも特に「おぉ」と思ったのはしりとり。
しりとりのポテンシャルを信じ、編み出された粋なルール(二文字しりとり、尻を二文字目に食い込ませるしりとり、一文字ずつ増えてゆくしりとり、文章しりとり、限定しりとり)。
さすが久しぶりにあった友人に「今度また久しぶりにしりとりしよう」と言われるだけのことはある。
我が家でも、車移動中なんかに、ふと思いついたようにしりとりタイムが訪れるのだが、多少のルール追加はするもののやっぱりマンネリ化ぎみなので、今度やるときは山田さんの知恵を拝借してみようと思う。
”ルールは「縛り」ではない。「束縛」ではない。むしろ、秘められていた真の力を解放するためのブースターなのだ”は名言。
また、最後の十二章の章末に綴られる山田さんのことば遊びに対する、それまでとはまた別のトーンの想い、誇りに胸を打たれた。
山田さんの文章は『世界中が夕焼け』の穂村さんの歌の解説に続き2作目だが、まだ歌集は読んだことがない。
俄然興味が湧いてきたのだが、行きつけの図書館にことごとく蔵書がない。
これはまたリクエストの出番か!?