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昨年亡くなった著者の作品。テレビで著者のドキュメンタリーを見て興味をもち何冊か読んでみようと思い手に取った一冊。
あるテーマに基づいて、異なるアプローチの本を対比的に論じ考察をする作品。
読書から何を得るのか、得ようとする意思をもつことの重要や鵜呑みにせず批判的な視点をもつべきであることを確認した。
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過去の書籍を盲目的に引用するのでなく、一方的に反論することもなく、一つのストーリーを成立させる力量に感心した。これだけ多くの書を取り上げたら、書評集のようになってしまうはずが、そうさせない点が凄い。
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ショウペンハウエル『読書について』読書は他人にものを考えてもらうことである。
『人を動かす』宗教倫理的な連帯。
『影響力の武器』道徳的ではない、商売のテクニック。
返報性、コミットメントと一貫性、社会的証明、好意、権威、希少性。
『君主論』マキャベリが書いた就活ES。
『ビジョナリーカンパニー』
『文明の衝突』
『ふらっとする世界』国際分業。
『ザゴール』
『ストレスフリーの整理術』
『年収は住むところで決まる』
『現代の二都物語』
『天才を考察する』人間は環境が要求する分だけ発達する。メラビアンの法則=内容ではなく非言語で判断している。
『さあ才能に目覚めよう』一回だけ診断テストを受けられる。強みは、市場との競合関係で決まること。
『ポジショニング戦略』新しいことをやるには別のブランドで。
『キャズム』
『ニューアトランティス』
『1984年』
『アナーキー国家ユートピア』
『正義論』ゲーム理論のマキシミン原理と同じ。利己的な集団が、利他的な結論に到達する。
国家を作る合意が正しいか。
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あとがきもシンプルで良い。
読書は感想戦が重要。
×「この試合を振り返って・・・」
◯「この打ち手は・・ここでこう・・」
→仕事におけるフィードバック、週次レビューなどもこれに通じる。
ただ単純に反省することが目的ではなく、何が良かったのか、も含めて言語化する。
「この1年を振り返って」のときに、何を見て振り返るか。
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エンジェル投資家として活動しながら、京都大学で産官学連携活動に従事していた著者の読書姿勢を扱った本。
「読書は格闘技」とは、単に受動的に読むのではなく「本当にそうなのか」と反証的に読む中で自分の考えを作っていく知的プロセスのことである。格闘技的に読むとは、著者と自分の考えを戦わせて考えを新たに形成していくことなので、リングの外から傍観するといった受け身の姿勢は許されないそうだ。つまり、自分もリングに上がり著者と格闘しなければならない。
本書では、(読書における)格闘の方法の一つとして対立軸を設定した読みを行っている。対立軸は、問題意識、背景、テーマなどで決定する。そして、それぞれの本の利点と欠点を整理し論点や課題を浮き彫りにすることで、批判的に読書を行っている。例えば、「心を掴む」というテーマでは『人を動かす』と『影響力の武器』を設定することで、人情vs統計データ、道徳的vs合理的など多様な切り口からこのテーマを深掘りしている。
著者のスタイルで読書することは、自分が批判的に考えることを要求するので、負荷がかかる。しかし、ただ単に知識を頭に入れるのではなく思考力を身につけるという目的で読むなら、この負荷は避けられない。それを再確認することができた。
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著者の本は好きで読んでいる。
本著は、著者が今まで読んだ本をジャンル別にオススメしている内容で、新しい気付きなどは少なかった。
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☆読書は素晴らしい力になる。あえて批判するとしたら、“対戦相手”が違っている
様々な読書術の本を読んできたが独特かつ非常に深い示唆に富んだ一冊。
13のテーマでメイン2冊・サブ6冊、計104冊が提示されており、
メイン26冊の大半は単体で読んだ事はあるが、テーマと組み合わせによって、
ここまで違う示唆が得られるのか、というのが一度目に読んだ時の示唆。
本書の最後に明記された“感想戦”にあえて挑むとしたら、
“対戦相手”は、本ではなく、テーマ(人生の難題)ではないだろうか。
最初読んだ時には、(本vs本) vs 私 のような図があり読みながら違和感があった。
その後、テーマ vs (本+本)×私 の構図で読んでみたら、本はセコンドやトレーナーのような立場となり、
私を鍛え・アドバイスを与え・(人生の)勝利へと導く存在となり、私の読書への想いは強くなった。
一戦を例にだすと、Round4時間管理術では、‘時間が足りない’‘時間がもっとほしい’というテーマ/対戦相手に対して、
『GTD』『ザゴール』(+6冊)という名書/名セコンドを読む/鍛える事で“時間を管理する”という勝利が得られる。
瀧本さんの本を4冊読んで共通するのは、“困難/テーマの連続である人生で逞しく生きてほしい”という想いであり、
この本の根底にもその気概を感じ、読み終えた後に困難に立ち向かう勇気や強さも得られた点こそ
この本の真価だと思う。