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結婚って、他人と家族になって暮らすって、こわい!
主人公・房子と宗二は結婚5年目のどこにでもいる普通の夫婦。ありがちな複雑な家庭に育ち、出会い、結婚し、ありがちな漠然とした不安に悩みながら生きている。
本作にはぞろり、としたイヤなこわさがある。どこの夫婦も突き詰めればこんなもんなんじゃないかと思う。みんな0。
角田さんは日常を描くのがとてもうまくて、だから心当たりなんかいくらでもあって、そこにぞっとさせられるし、はっとさせられる。
ああ、こわいこわい!
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何があっても一緒に生きていくのが夫婦なのでしょう。
そう考えたら、この夫婦はきちんと成立しているし
きっとこれから先も一緒に生きていくのだろうと思うのだけれど。
それにしても、わたしはこんな夫婦はやだなあと・苦笑。
一緒に生きてはいるものの、隣で生きているだけのような。
夫が他にアパートを借りたいだなんて言い出したら、
わたしだったら耐えられないし絶対に色々と探ってしまう。
無言で築いている関係もあるのかも知れないけれど、
わたしはそれができるほどは、まだ大人ではないみたいだ。
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読み終えてから、物語のその後を想像してみた。。。
きっと、あの夫婦はなにも変わらず今もきっと、夫婦として生活しているんだろうなぁ。小説って、別の世界へとみちびてくれるものと思っていたけれど、この本はちょっとちがったかな~主人公や、まわりの登場人物があまりにも『普通』に感じたからかな。。。あっ、レミはかなりインパクトあったけど。宗二の行動に少しイライラを感じながらも読破。
主人公、房子が『口に流れ込んでくる鼻水のしょっぱい味を、ひどく懐かしいと思った。』と言ったフレーズ。子供の頃、よくそんな事あったなぁ。その感覚を言葉で表現するところ、本を読む楽しみのひとつだと気付いた1冊。
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ごく普通の生活をしている人たちの話のように始まるのは表現のリアリティのせいだろうか。たまプラーザとか近くの風景など些細なことがうなずけたりする。だからだんだんと登場人物の異様さ、不思議さが気がつかないうちにこちらの中に入ってくるようだから、ちょっと恐ろしい小説。
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日常と非日常の狭間に揺れる夫婦の物語。一緒に生活する事に疑問を抱くが、その解決策が見いだせないジレンマに陥る二人。
自分に置き換えれば、確かに答えはない。角田さんの小説は面白いけど、反面、現実の怖さを思い知らされることに何時もなる。
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現代風の夫婦を扱った小説。
結婚式あげてない、家があるのに高円寺にアパート借りる。
母の再婚の結婚式。
結婚式とかってちゃんとあげるの必要だなぁと、本文とはあんまり関係ないことを思った。
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おなじ立場として興味深いけど、なかなか共感が難しかった。演じているとかそういうのは何となくわかるかなー。
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妻の感情と言動は、まるで視力0.01で裸眼生活をしているかのように捉えづらく、中途半端な苛立ちを感じる。「で、結局どうしたいの?どうなるの?」別に何も起きはしない。ある三十代夫婦の日常のほんの一部。こんな夫婦もあるのねぇ。
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以前に読んだことがあったものをまた読んで、最後の最後に、読んだことのある本だと気づきました。
結婚に向いていないような、生きる気力の薄いような、現実味のない二人が結婚し、さざなみが起こり、うねりが起こり、でも二人なりに解決に向かったような感じで終わる話です。
まあまあ、かな。
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結婚した夫婦とは、本来は、一緒にいろんなことを決断していって、一緒に何かしらを育んでいくもの。この夫婦は、子供が居なかったり、共に決断することや、共同作業となるものがなかったりして、共に育むものがいつまで経っても見つからず、可もなく不可もないまま、なんとなく宙ぶらりんのまま、結婚生活を送っている。立派に育たなくて虫が湧くだけの厄介な庭の桜の木でもいい、隣の犬のように居ても居なくても、生活に支障のない存在でもいい、それでも「何もない」よりはマシだ。角田さんはそういうことが書きたかったのかな。
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なんてことない日常を、つらつら書かれているのだけど、
その日常こそが、恐ろしい。というお話。
子供のころは天才少女と呼ばれ、鉄道の駅名地名を暗記し
その頭脳が認められ、テレビ出演することもしばしば。
しかし、10歳くらいから、天才少女が普通の女の子に戻りはじめた房子。
普通に家庭を築き、
普通の夫と、マンションを購入して暮らしているはずだった。
その夫は、向上心というもののカケラもなく。
何をするのもメンドウ。
そんなメンドウな夫が、会社にほど近い場所に一間のアパートを
借りたいと言い出した・・・
ここから始まる夫のこと、妻のこと。
そこに、愛があるのか、ないのか。
嫉妬があるのか、ないのか。
はたして、二人のビジョンは、同じものへとなっていくのか。
追い詰めていくのかと思えば、自分が納得するまでの行動で
満足しちゃったり、
とても普通すぎて、おかしい。
なかでも、普通じゃないようで、今では普通と誰もが認める
夫の母が、可愛らしくて、とても微笑ましい存在。
心に素直なまま動くことができるとういうことは、
素晴らしいこと。
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無関心、無感情ということほど怖いことはあまりないのではないかと思う。
夫婦なら、長く暮らしていくと、やはりもとは他人なので
相手の行動に対して苛立ったり年月が経つと前よりもそっけなくなったりするのかもしれないが、
私は、根底にいつも愛情は持っていて、相手のことを大事に思っていたい。
だが、房子は、夫に対して愛がないのではないか、と思ってしまうくらい相手に対しての感情がない。夫が四畳半の家を借りるのにも無感情。浮気にも何でも無感情。怒ったりする「振り」をしているだけで、実際は何の感情や欲望も持っていないのだ。
房子は、昔からそんな性格である。何に対しても。良く言えば放任主義、悪く言えば無感情。
私は、おいしいと言ってご飯を食べたいし、何に関しても感受性が強い方なので、房子の気持ちはよくわからなかった。小幡さんの家の犬がこの物語にそういう役割を果たしているのかもよくわからなかった。
ただ、読み終わった後、怖いという感情しか残らなかった。自分はこんな風に、感情がない人間になりたくない。
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宗二と房子はわりと極端に描かれているように感じるのに、ところどころ妙にリアルで恐くなった。なんていうか、自分にもこういう側面あるかもーってドキッとさせられるような…
私は読了感があったかい気持ちになる角田作品が好きなので、そういう期待抱いて読んでみたらこれは違った。故に★★☆☆☆です。
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房子も宗二も子供が大人になりきれてない状態で結婚して、そのまま成長せずーって感じ。まったく共感できない。
ただ「人生はビジョンだ」だけは、なるほどーっと思いました。
私の中で角田作品はアタリ・ハズレがあり、これはハズレ作品でした。。。
(´-ω-`)
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なんとも言えない気持ちになった。
夫婦なのに夫婦じゃないような感じ。
これから先もこの夫婦は根本的に変わる事はないんじゃないかなーと思う。
この関係は自分からしたらちょっと、いやかなり寂しい…。
途中で結婚式の描写が出てくるところでは、やっぱりケジメとして結婚式はきちんとした方がいいんだなーと思った。ちょうど自分が今結婚式の準備をしていて、やることがいっぱいで疲れてきたところだったけど、この本のおかげでやる気が出てきました(笑)
p253 だからやっぱりビジョンを持たなくちゃいけないんだ。郊外の家。芝生の庭。そろいの自転車。なんだっていい。犬と子ども。赤い車。清潔なシーツ。テレビ禁止の笑い声が絶えない食卓。ボーナスで行く海外旅行。
p267 宗二「そういう、何かかたちあるものを作るようなことが、したかったんだよなあって思うなあ。ひとりで、じゃなくだれかとね。だれか、っていうのはつまり男とね、男ってのはまあ、結婚みたいなことをしてくれる人ね。」