紙の本
「灯りの消し忘れはあるけれど、つけ忘れはない」
2016/09/23 22:34
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:副産物は目次から - この投稿者のレビュー一覧を見る
「灯りの消し忘れはあるけれど、つけ忘れはない」
この一文が本書すべてを表している。
なぜ『名前がでない』か?
答えは簡単。
あなたにとって、必要ないからである。
名まえが出てこないからって生活に支障はない。
著者も、老いや衰えとは関係ないと言い切る。
たしかに子どもの頃は生活圏が狭く、限られた友人関係の中で
何回も繰り返し、その子の名前を呼び合う。
しかも何が重要で何が重要でないか、少ない経験の中では判断できず、
すべてが新鮮で、何かあるかもと、思考の反芻とともに脳に刻み込まれる。
これでは、忘れろ!というほうに無理がある。
ところが、数々の生活経験が、たいしたことあるものと無いものの区分けを可能にし、しかも知り合う人の数も、その後に影響しない人々ばかりが多く、、
芸能人の名前など覚えていなくても、何の支障もないと意識せずとも気づく頃、
さらに、知ったところで何にもならないと成長とともに経験が興味を失わせた頃、
思い出せない現象が起こるのは至極当然だ。
暗いと見えないので、必要に迫られ、灯りをつける。
したがって、暗いと困るから、灯りのつけ忘れはない。
ところが、その部屋を出るとき、明かりがついていようが、消えていようが、
その部屋にいないのだから、困らない。
困らないから、消し忘れが発生する。(消すことを覚えていなくても支障はない)
困るか困らないか、必要に迫られているかいないか、
暗い部屋の中で、特に意識しているわけ ではない。
人の名前も同じ。意識上では大切なものと思いながらも、
脳の判断は、別だ。
たしかに社交辞令だけで会った人の名前など
繰り返しもしないし、重要でもない。
芸能人の名前しかり。
逆にいちいち覚えていたのでは、覚えている量が多すぎて
本当に大切なものにアクセスするのに時間がかかってしまう。
重要なものにアクセスする時間を超短くして、生活に支障をきたさないために、
必要のないものは忘れる。
「『覚える』ことより『忘れる』ことが脳の基本動作」であると著者も言う。
脳のシステムとは、なんと合理的なのかと感じさせられる一冊であった
投稿元:
レビューを見る
物忘れと脳の関係とは。
脳のワーキングメモリは、1度に4から7つのことしか覚えられない。何かを覚えるには、①感動と一緒に覚えること、②場所などの何らかの記憶と結びつけること、③何よりも繰り返し覚えることが大切。
どうして、ひとの名前が覚えられないのか。直前の記憶がなくなるのか。よくあるケースごとに整理されていて、読みやすかったです。
投稿元:
レビューを見る
自分のアタマを信じるということですねd(^_^o)
ザックリ繰り返すことで段々自分の経験になっていくので記憶に刻み込まれます。
そこまで行けば忘れないんですよね。
でもなんであんなに論証は覚えられへんかってんやろなσ^_^;
多分自分の中に拒否反応があったんやろなと思います。
投稿元:
レビューを見る
行きつけのスナックのお姉さんの名前がさっぱり覚えられなくて、この本を読むことにしました。著者は、受験生・ビジネスマン向けに記憶術を指導するコンサルタント。彼の説くには、脳というものは「忘れること」が基本動作。「覚えること」は特別の動作。
5000人のお客様の名前を覚えているホテルマンの話がありました。彼は名刺を何度も何度も見返して、お客様にお会いする度に名前を重ねて呼ぶ。そういう地道な努力をしただけだ。だから、誰でも記憶力は訓練できる。
私なりに本書をまとめてみると、感受性の豊かな生活をしていれば、行動や環境と思い出し記憶が連鎖する。
若いころは、感受性の豊かな人になりたい、そんなふうに考えていた。人一倍音楽を聴いたり、恋愛におおげさに悩んだりしたものだ。けれどもそれも人生を経るにつれてどうも忘れがちになってしまったよ。生きる楽しみを今日また見つけることができました。ありがとうございます。
投稿元:
レビューを見る
フォトリーディング&高速リーディング。
物忘れに嘆くことなく、脳の特性を理解しつつ有効にメモリを使う・・・っといった内容。
Facebookやその他のパスワードについてのアイデアは俊逸。(基本語句はずらさず、残り3文字をfacやama、tweとする)。
このような便利なアイデア満載の仕える本であった。
脳の理解とか、脳の力を高めるということを期待しているとがっかりするかも。
投稿元:
レビューを見る
何かと困っております。イメージする、自動化を解いていろいろ観察する。うーん。ますます少なくなってきている気がする。それが老化という名前の省力化なんであろう。
投稿元:
レビューを見る
宇都出さんの本は6冊目です。
いやーわかりやすい!
目次や見出しについて書いてあるだけに、とてもわかりやすく一目で内容がわかるようなものになっています。
ただタイトルはなんだ!?って感じ、編集者とかと売れやすさについて考えてつけられたものなのかな?
日常生活で誰もが経験するような「思い出せない!」について書かれている記憶に関する本です。
・パスワード
・記念日
についての話がおもしろかったかなー
そして、やっぱり今回も「センスオブワンダー」についての記述があって笑っちゃいました。
本当に好きなんですね、僕も好きになりそうです。
投稿元:
レビューを見る
35歳過ぎてから、人の名前や買い物するものなど忘れるようになってきて、「やっべえ、これは噂に聞いていた‘老化現象’ってやつか」と焦った。
でも特にどうするでもなく、ほうっておいていたのだが、ブクログでこちらの本のレビューを見て、なんとなく読んでみることに。
著者は記憶術や速読術の本を数多く書いている方。
分かりやすく、親切設計なつくりになっている。
忘れる例→何故忘れるか→どうすれば忘れないか、がテンポ良く21例ポンポンと並べられている。
目次まで至れり尽くせりで、ここだけ読んでも本の概要がわかるように作っているのが分かり、感動。
鍵はワーキングメモリ=脳のメモ帳。
ここの容量が意外と少なく、記憶を多くとどめておけない。
ここに入っただけでは覚えられない。
どうすればいいか。
「繰り返す」「イメージと結びつけて覚える」「見る、のではなく観察する」「関心を持つ」「メモをとる」
要するにぼーっとしてちゃダメっ!てことなのかな。
‘記憶力のいい人’は意識的か無意識的にそういうことを行っているから‘記憶力がいい’のだそうだ。
あと私は記憶力が悪い...とあんまり自分を責めない!
そもそも脳は膨大な情報を‘忘れる’のがお仕事。
『私』と『脳』で情報の取捨選択が基準が違っているので
、こういうことが起こる。
上手に『脳』の特性を利用して覚えれば良い。
読んでちょっと気が楽になって気分も前向きになった。
記憶術の本であり自己啓発本でもあるのかな、この本。
とりあえず100均でメモ帳買ってきました。
投稿元:
レビューを見る
ここ何年か、人の顔と名前を覚えられなくなって久しい。新しく覚えるのも厳しくなっているし、当然覚えているべき名前を思い出せないことも多い。知り合いの名前もそうだし、芸能人などの名前も同じ。ということで、あまり直接的な効果は期待しないもののタイトルに惹かれてこの本を手に取ってみた次第。
「「思い出せない」を「記憶力」のせいにしないこと」とまず書かれている。「記憶できるかどうかを左右するのは、能力よりも圧倒的にくり返しの量」だという。
忘れないポイントを6つ挙げる。まずはそれを覚えることから、だけれど。
1. くり返す
2. 最初はざっくり・だんだん細かく
3. 経験に変える
4. 注意を向ける
5. ビジュアルのイメージに変える
6. 空間記憶を活用する
人の名前などは、とにかく呼びかけのときなどに意識して名前を口に出すことが重要。また、本の内容などもくり返し読んだり、読んだことを他の人に自分の口で伝えることをくり返すとその内容が身につくというのはとてもよくわかる。こうやって、読んだ後に書評を書くのも、読んだ内容を身につけるためにとてもよい。それでも忘れるのだけれど。
また、注意を向けるという点についても、実際「見ているようで見ていない」というのはその通り。見ようと意識して見る、覚えようと意識して名前を聞く、ということでなければ当然覚えていない。そもそも覚えていないものを思い出せるわけがない。
でも、実践はなかなか難しく、と言っていると絶対やらないからなあ。納得はするけれども、効果は...どうだろう。
投稿元:
レビューを見る
物忘れ、人の記憶の仕組みについて、分かりやすくシンプルに教えてくれる本。
人間は基本的には忘れっぽい動物で、忘れることができるからこそ、日々生活していくことができる。というのが基本スタンス。
「最近物忘れが激しくて、老化なのか?」ではなくて、「もともと忘れっぽかったんだよ、貴方。」と優しく解説付きで諭してくれる感じ。
何回も繰り返し、何かと関連づけないと、頭の中の小さなワーキングメモリからすぐに消えてしまうよ。というのが趣旨。
体を動かす、何かをイメージする、忘れる前は何をしていたかを思い出しきっかけをつくるなど、それぞれの事象に対する解決策が、さくっと書いてある。確かに確かにとうなずくことしきり。
私がブクログを始めたのがまさに、「読んだことをすぐ忘れていって、せっかく読んだのにもったいない。」というのが理由だったのだけど、
この本にちゃんと忘れる理由が書いてありました。
「なぜ忘れるかというと、そもそも人は1日前にあったことを8割がた忘れる動物だから、記憶ってそんなもの。」とクールに教えてくれて、解決策は「よんだら話す、話したら読むその繰り返し」です。
要は忘れ去られる前になんども色々な五感を使って定着させるということですね。
ブクログの感想を書こうと思って、再度ザーッと読み直すこと、ブクログ自体を書くことは、やはり、読んだ内容を自分に定着する術として正しかったんだなと、なんだか安心感を感じました。
以下、なるほどと思ったもの。
置き場所を忘れる→置き場所に名前をつける
寝たら忘れる→記録は記憶よりも強し。メモをつける。
ガスコンロの火消し忘れた→脳のワーキングメモリがいっぱい。家事を同時にこなし。→確認をルーティン化する。
そもそも忘れっぽい人の為に、目次を読むだけで、ポイントが分かるように、明解に書いてくれている。さすが。
投稿元:
レビューを見る
最近、切実に気になって読んでみた。主旨は感情を動かせば覚えていられる。
この前読んだ、エモーショナルリーディングにも通ずるな。脳の使い方として、感情・情緒系の部分も一緒に使わないと、新しい知識は吸収しにくいということなんだなーと思った。
それと、電話番号や漢字なんかは、年で忘れるんでなく、昔に比べて使わなくなったから忘れるんだ、と。そりゃそうだな、と思った。
投稿元:
レビューを見る
宇都出さんの本は6冊目です。 いやーわかりやすい! 目次や見出しについて書いてあるだけに、とてもわかりやすく一目で内容がわかるようなものになっています。 ただタイトルはなんだ!?って感じ、編集者とかと売れやすさについて考えてつけられたものなのかな? 日常生活で誰もが経験するような「思い出せない!」について書かれている記憶に関する本です。 ・パスワード ・記念日 についての話がおもしろかったなー そして、やっぱり今回も「センスオブワンダー」についての記述があって笑っちゃいました。 本当に好きなんですね、
投稿元:
レビューを見る
うんうん、そうそう、覚えてるはずなのに忘れた、言葉が出てこない、自分だけじゃないことに安心したし、これから工夫できる参考になった。