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デザイナー水戸岡鋭治の仕事への情熱や姿勢、価値観を垣間見ることが出来る。
デザイナーがどのようにまちづくりに関わるか。全ての答えは住民の意識レベルを変えることしか無い。フランスの哲学やジャック・アタリの言葉、「個人の意識のレベル」「社会の意識のレベル」「人間社会と環境の意識のレベル」の3つを同時に解決しなければ、全ての問題は解決しない。特に個人の意識レベルを変えるのが最も大変であり、こそれは子供ときからの教育が全てで、まちの環境が作るものとある。つまりまちの環境をヒト・コト・モノのレベルを高い位置に作っておけば、いちいちそれを言葉にしなくても、子供達は自然に身につけていくという考え方がある。
水戸岡氏の数々の実績を臨場感溢れる文章で紹介されており、読みやすい内容となっているが、水戸岡氏の価値観がちりばめられており、何度も読み返したい部分がある。
読む価値は大きい。
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恥ずかしながら、九州にくるまで水戸岡悦治さんというデザイナーを知らずやった。JR九州の車両をデザインされてるという点のみを知った程度ですが…夏休みも後半でこの本を見つけ、絶対休み中に読もうと、こもって読み始めたけど、はまって一気に読めた。水戸岡先生のバックボーンや、JR九州の車両や駅をデザインに関わり始めた経緯、交わる人やメーカーとの関係など、とても興味深く読めた。
デザイナーや鉄道事業者、メーカーの立場でなく、使う人に優しく、インパクトを与え、本物を提供すること情熱を持って本気で取り組んでる方だと感じた。現在進行形でメーカーとして
関わる部分もあるだろうと思うし、
この本を夏休み最後に読めたことで、
気合い入れて、休み明け仕事に望みたいと思う。
とりあえず、関わる人は必読本ですね。
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初代の石井社長と水戸岡さんがすばらしい列車を次々と生み出したことは知っていたけれど、水戸岡さんの想いとそれを支えた人たちの話は感動的。列車だけでなく、肥薩線のリニューアルなども。デザインの前に、「5つのS(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)」が大事というのも共感。本というより水戸岡さんに☆5つ。
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全編を通して水戸岡鋭治氏への讃歌のようにしか感じられず、たいへんに読み難かった。元来、バイオグラフィー本はとても好きなのだけれど、こうも賛辞ばかりでは気が萎えるし、もっとJR九州の現状やそうなる過程、他社との比較などが知りたかった。しかもタイトルの列車はまだ完成しておらず、残念。
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和歌山でいちご電車に乗って以来の水戸岡デザインのファンで、今年の春には子どもたちと待望の九州旅行も楽しんできました。そんな水戸岡ファンとしては堪えられない一冊。デザインの背景にある思想や経歴がよく理解できますます水戸岡デザインが好きになりました。
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本書を手にとるまで、こんな個性的な電車が九州を走っているとは知らなかった。
本書を読み進めていると何度も、帯に書かれた「なぜ、九州の電車だけがあんなにもかっこいいんだろう」という言葉が
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タイトルに”食堂車”とあるが、鉄道一辺倒の内容ではなく、水戸岡鋭治氏の伝記のような本(まだご存命だが)。
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水戸岡鋭治さんの航跡に触れることができる一冊。
今まで知る機会のなかった水戸岡さんの激しさを知り、ますます好感を抱くようになりました。
技術を磨き続けること。
真剣勝負を重ねること。
対話を重ねること。
仕事人として、ひとりの人間として、
こんな風にひたむきに、誠実に、丁寧に、生きていきたいと思いました。
個人的にとても思い入れのある800系つばめが、水戸岡さんのデザインでほんとうによかったと、改めて思いました。
私は新幹線開通のために、かけがえのない大切な場所を失ってしまい心から残念に思っているのですが、その大切な場所を走った最初の新幹線が、九州の自然を大切にした、そして新幹線の概念を覆す、素晴らしい新幹線でよかったです。
水戸岡さんのデザインした鉄道を改めて味わいたくなる、オススメの一冊です。
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大変よかった。書かれてある主人公(?)の水戸岡氏のような仕事を
したいと思う。デザイナーってこうあるべきで、うちの会社もデザインを
やっている会社のひとつだとおもうのだが、この人のような思いで
やっている人はいるのだろうか?とても尊敬できる人のようだ。
以前に読んだ、デザインで社会を変えるみたいな人とは
くらべものにならないと思った。うちの会社の社員にも読ませたいし
みんなにお勧めです。この人のような仕事をしたいと思いました。
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今年一番の本。水戸岡さんに関する本としても。
「はたらく」×「いきる」ための哲学の本。
たとえば、「整理整頓清掃。」
あるいは、「働かないおさんがいっぱい給料をもらっている。そのシステムを変えたらどうですか。…皆現場に出てもらったらどうですか」
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みんなのための場所ってなんだろって考えさせてくれる本。心のこもった空間が、心の豊かな人や国を育てるね( ^ω^ )
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感動は、注ぎ込まれたエネルギーの量に等しい。
「ビートル」
だからクロ。
公共物は中間色、異質なものは目立たないほうが良いという発想を覆した。
ジェットフォイルの走るしぶきを見せるよう、客室の後ろをガラス張りにした。
787型特急「つばめ」
JR各社は改革第一主義で、古い名称「つばめ」「さくら」へのこだわりがなかった。
旅における食の記憶を大切にしたい。
食堂車は五感を刺激する場。
だから、空間の見え方だけでなく、木のぬくもりのような感触にも執着する。
建築空間をつくっていく感覚で、街並みや住宅、マンションを車内に持ち込む」
ガラスの壁(一部はポリカーボネイト)
御影石の床(エンボス加工で滑りにくく)
木材(アルミに0.2mmの板突き板)
と、いった工夫で問題を解決。
桜の一枚板のテーブルとドーム天井のビュッフェ。
荷物棚は蓋付き。間接照明。
椅子の一つ一つから、女性乗務員の制服まで全てデザインした。
エクステリアは1990年代前半当時、クルマで流行していたガンメタ。
「つばめ」
N7カモノハシとは真逆の美しい顔。不採用案だったもの。これに長さ2mの縦目をつけた。
トンネルが7割と多いため、室内空間を重視し、九州のヤマザクラを採用。ロールブラインドにも。
客席の仕切りには鹿児島のクスノキ。
洗面所の縄のれんには熊本の藺草。
椅子だけは、コストの関係で北海道のカバザクラ。
シートは博多織を検討するが、耐久性と色彩で、西陣織を。
入り口デッキはダークな柿渋色にダウンライトで暗く。
客室に入ると、明るい空間が広がるように。
車体はマンセルN9.5の白。実現可能な最高の白色。
日本社会の停滞は「働かないおっさん」にある。
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実物を見に九州に行ってみたくなった。
これほどの人がいまだに『自分は優秀じゃないから、常に鍛えていなければならない』と日々精進しておられると思うと、自分も日々勉強だなと。
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九州へ行きたくなりました!
いろんなスタイリッシュな?車両があるんですね…九州以外には展開するのは厳しいんでしょうね(^^;
教訓になったこと。自分に置き換えて戒めないと…
・そこには日本が抱える問題が潜んでいる、と水戸岡は考える。日本ではおうおうにして発注する側がもの を考えない。つまり、発注する側が製作メーカー側に考えることとつくることの両方を丸投げしてしまうの である。発注する側が考えさえすれば、ものは安くな るのだ。それはすなわち、日本のエリートが働かず、 決定する行為を避けるということでもあった。自己責 任をとらないことを優先する教育のため、日本のエ リートは決定することから逃げる傾向にある、と水戸岡はみていた。
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九州で鉄道旅行をしたくなる本!
新しいものはこんな風にして産み出されていくのだなあと感慨深い。
そこにあるのは幾人もの”ヒト”と”情熱”。
しかし、国鉄(大きな組織)では出来なかったであろう。
水戸岡さんは職人気質のデザイナーさんって感じで、いいなと思う。