紙の本
ぞくぞく感
2014/04/08 21:08
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:koba - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み進めるうちに、展開にぞくぞくするものがある。しかし、最後のほうは予想通りの話。
投稿元:
レビューを見る
大学で犯罪心理学を教える高倉はある日旧友の刑事、野上から事件の分析の依頼をされる。そしてそれを機に高倉の周りでは不審な事件が続発し……。
この本が賞を受賞したのは2011年らしいです。読んでいてある有名事件を思い出したのですが、その事件の発覚前にこういう本を書けたのはすごいなあ、と思いました。先見の明があったのだと思います。
ただその実際の事件が凄まじすぎて、この作品が霞んでしまったように思います。読むタイミングが悪かった、と言えばそれまでなのですが……。
細かいところの説明の不足や、不要に思える展開があったのもちょっと気になりました。たぶん主人公の大学教授を何とかして事件の中心に置くための設定や展開だったと思うのですが、そのために細かい設定や犯人の行動、主人公の行動に無理や矛盾が生じているように感じてしまいました。
しかし大筋のミステリ的な展開はとても巧かったと思います。サスペンス的な展開も巧みですし、ミスリードも巧く、真相で思っていたものと違う真相が見えてくる作風はどこか道尾秀介さんを彷彿とさせるものがあると思いました。
本のオビに「展開の予測できない実にクリーピーな(気味の悪い)物語」とありました。これは物語の展開だけでなく登場人物たちにも同じことが言えて、犯人の行動はもちろん、意味のある嘘、ない嘘を時につく、登場人物たちの人間性全体を指しているようにも思いました。
第15回日本ミステリー文学大賞新人賞
投稿元:
レビューを見る
隣人の恐怖というのは人間関係の希薄な現代ではとてもリアリティがある。この作品は少し事件を盛り過ぎな感はあったが、それゆえに先の展開が見えずにとても引き込まれた。中盤までがとても良かったが、あっけない終わり方が少し残念。日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。著者の他の作品も読んでみたい。
投稿元:
レビューを見る
もし、隣人が入れ代わってたら?
そして、犯罪の予感がしたら?
不気味な話である
いろいろな方面から問題が出てきてそれが一つにつながったと思ったら、結末はびっくり
でも、まだ終わらなくてラストは
なんだか恐ろしくて悲しい
そしてちょっぴりなんだか優しい
投稿元:
レビューを見る
「クリーピー」=ぞっとさせる・気味の悪い と言う意味だそうです。
確かに中盤までは、本当に気味が悪く、ぞ~っとするようなお話でした。でも中盤以降はトーンダウンしましたので、そこがちょっと残念でした。
隣の家の娘が逃げ込んで来て「あの人お父さんじゃありません。全然知らない人です。」って言ったら怖いですよね・・・隣人がいつの間にか入れ替っていたら??
私「隣人もの」好きなのでかな~りテンション上がりますね~。
8年前に起きた一家失踪事件・その事件を追っていた野上刑事の失踪・向かいの家の火事・奇妙な隣人。
と高倉の周囲で事件が頻発。色々な事件が立て続けに起こり、じわじわと何かが起こっている。
その途中までのじわじわ感は、かなり好みでした!
でもあくまで途中まで^^;
最初の気味悪さはどこへやら、最後はあっけなくて・・・「悪の天才」さんにはもう少し頑張って欲しかったかな。
投稿元:
レビューを見る
まさにタイトル通り『クリーピー』!!サスペンスのなかにホラー要素が加わりゾッとした。
なりすましが成立する現代…。実際にありえる内容なだけに物語に引き込まれました。
映画化したらおもしろそーな一冊。
投稿元:
レビューを見る
タイトルだけ見たら買わなかっただろう本
書店のコーナーの言葉を見て気になり手に取り購入
うちも入れ替わってもわからない家かも
薄気味悪さが残る本
投稿元:
レビューを見る
大学で犯罪心理学を教えている教授が主人公。夫婦二人ぐらしで一戸建てに住んでいる。同級生の刑事から捜査中の事件の相談を受けるが、その刑事が行方不明になり、向かいの家が火災になり、隣の家の少女が逃げてきたり、、次々に周りで事件がおこりはじめる。その真相を追及していく話。すんなり解決しそうに思えたが、なかなか意外をつかれ、一気におもしろく読めた。
投稿元:
レビューを見る
奇妙な隣人モノ。
主人公を軸とした奇妙で恐ろしい出来事が動じ多発的に起こる。
サイコホラーと言おうか、なんと言おうか。読み手の不安を実によく煽る。いやな感じが止まらない。
しかしながら、読み終えると……ひどくほっとするので、不安になっても後ろを振り返らず、最後まで頁をめくって頂きたい所存です。
投稿元:
レビューを見る
気持ち悪い…というかミステリー好きだから冷静には読んでいたが…実際こんなの怖いだろ〜って思い始めたら恐怖❗️
昔より今はこんな西野みたいな変態の殺人鬼がたくさんいるから架空の話な感じもしない…恐ろしや〜〜´д` ;
澪も園子も悪くない…
投稿元:
レビューを見る
サイコサスペンスとしての面白さは備わっていると思います。
純粋に先が気になって読み進められましたしね。
ただ腑に落ちない点もいくつか。
主人公が何かと大事な時に警察を頼らない点なんかは
正直読んでいてやきもきしましたね。
あくまでも『自分なら』と重ね合わせての話ですけど、
学生の大和田なんかはご都合的に殺されてしまったような。
序盤なら犯人を甘く見た結果・・・とも取れますけど
展開として、もう十分善雄の恐ろしさを見知った後の出来事ですから尚更。
他には澪の行動ですね。
マインドコントロールマインドコントロールと言ってますけど、
それで全部語られちゃうと冷めるんですよ、やっぱり。魔法ではないんですから。
心理学を題材にした小説にはそういうのよくありますけどね。
自宅では母親が拷問を受けてるのに、極々普通に学校に通うって、この子の神経の方がよっぽど異端だわ。
聡い子という設定なら尚更、善雄の目が届かない学校近辺でどうにかしようと動くんじゃないですかね。
なんで善雄の死体は腐らなかったの?十年経っても痩せていくだけ?
投稿元:
レビューを見る
犯罪心理学を大学で教えている高倉は、妻とその一戸建てに引っ越したばかりだった。
訳ありげな隣人、学生のストーカー紛いの行動、同級生で警察官の失踪。
周りで次々と起こる奇怪な事件。
それらは大きな恐怖へと発展していく。
2016.4.20
投稿元:
レビューを見る
題名からして何だか不安な気持ちになってきます。
お隣に住んでいる人が実は本人ではなく、本人に成りすました別人だと言う、何とも恐ろしい設定の小説。
いや、実際にお隣に住んでいる人が入れ替わっても多分私わからないや。
かなり不気味な雰囲気ムンムンなのですが、
意外と綺麗な終わり方でした。
投稿元:
レビューを見る
つるつる読めて面白かった。どうでもいいけど光文社文庫は文字のフォント数がちょっと大きめだな…。
終盤のある地点まで断片的に情報が明らかになるだけで全然状況と今後の展開が分からないあたりうまいなーと思った。終わりの淡々とした感じも変に盛り上げるより好印象かも。死亡人数多めで周辺合わせて内容量のわりにキャラが多いのでぼんやり読んでるとアレこれどの事件の人だっけ…ってたまになる。
投稿元:
レビューを見る
アチコチのレビューに惹かれ購入。
そこそこ厚い文庫でしたが、スムーズに読了しました。
”隣人モノ”は多々あれど、
これは、隣人に直接嫌がらせされたりうるさかったりではなく、
怪しい隣人を突き詰めていったらとんでもないヤツだった、
という感じのお話。(アバウト過ぎですがw)
いくつかの事件が重なり合って、
最終的に思いもよらないオチが待ってました。
もちろん、ツッコミどころも無きにしも非ずなんですが、
デビュー作にしては凝ってました!