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タイトルから、この病気を患っている方と
どう関わっていくことができるのか
多少なりとも学ぶことができる内容かと期待したが
違った。
著者がどのように日常と格闘し、
あがき、まっすぐに生きているのかが
つづってある。
その文章は、正直読んでいて入りこみづらい。
自分の創作センスに自信をもっての執筆らしいが、
特に相方の心象風景を再現していると思われる場面は
「あなたが脚色してよい内容ではないでしょ」と
ツッコミたくなる。
”まず企画ありき”で、
話題性があって、文章力に自信がある芸能人に
執筆するよううながす出版業界には
大いに問題がある、と感じる。
お笑い業界の方々の間では、
先輩の言うことは全て深い含蓄があるものであると
素直に受け止め、
自分が半人前でも後輩には訓辞をたれる、
そんなことが当然のようになされていることが読み取れて
味わい深くはあるが。
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ボキャブラ世代としては必読だと思って買った本。当時幼いながら感じていた松本さんの狂気性がすごく好きだったんだけど、松本さんの文体に触れて確信に至ってやっぱり好きだな、松本ハウス、って思う。
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芸人さんなのにとても読みやすくてインテリジェンスを感じました。
知り合いに似た症状の人がいて、親や兄弟ではない他人が関わることの難しさを感じていたので理解が深まりました。なかなか実践はできないと思うけど、松本さんはすごい人ですね。
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前半でやめてしまった。相方はかわったやつだったが、俺だけは特別扱いしなかった。おれもいろいろ大変だった。という感じのはじまり。ちゃんと全部読めば良い本なのかもしれないけど、そこまで付き合えなかった。
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相方本だが対人援助職が読むなら断然こっち。
この人自身が報われることを非常に強いレベルで我慢していて、これは苦しいな、と思いながら読んでいた。周囲は加賀谷さんには理解を示して協力的だけど、最前線の支援者たる松本さんの苦労には全然無頓着なのね、という無慈悲な感じである。
周りは「加賀谷さんに合わせて松本さんが我慢しなさいよ」というメッセージを送っていて、松本さんは我慢してそれに沿っている格好。クライエントの家族でよく見かけるパターンである。
まぁ、本人は我慢して合わせるのもしんどいとは言わないし言えないだろうけど、だからこそ周りが労ってあげてほしいと思わずにはいられなかった。
あえて対人援助の文脈に置くなら、本人だけじゃなくて視野を広くして全体を支援しましょうという教訓になった。
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「統合失調症がやってきた」の続編。前回がハウス加賀谷と松本キックの共著で、ハウス加賀谷の生い立ち・発症から休養・復活までが中心だったのに対し、今回は松本キック目線から復活〜現在までのことについて著している。
3年ほど前に講演会のお仕事でご一緒し、前作にサインまでいただいたことがありましたが、この時期にも芸人として、あるいは相方としてどうするべきか、どうあるべきかについて試行錯誤や葛藤を繰り返されていたのだなぁ、と初めて知りました。慢性期〜回復期にかけては、どうしても社会復帰が目標・ゴールになってしまいがちですが、その先の当事者の生活についても考慮する必要があるのだと感じました。
また、松本キック氏の関わり方は、専門職から見ても本当に素晴らしいと思います。統合失調症の患者さんの回復は、もちろん治療が確実になされることが大前提ですが、周囲の人の関わりによるところも大きいと思っています。「Aだった自分が発症によってBという状態になった。そこからまたAに戻るのではなく、Cという新しい自分になる」という趣旨の記述もありましたが、そこに辿り着くことができたのは、周囲がご本人のことを受け入れ、その上でどうなりたいか、どうしていきたいかを一緒に懸命に考えていったことの結果なのかな、と思いました。
前作に続いて、本当に統合失調症の方の家族や支援者に強く強くお薦めしたい一冊です。
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#読了 2022.4.23
統合失調症のハウス加賀谷さんの相方松本キックさんが書かれた本。
ボキャブラ天国など一時期すごくテレビに出ていた覚えがあるので、その多忙さでのことかと思っていた。すでに小学生で兆候があり、中学高校と陽性症状に悩まされ16歳でグループホームに入所していたとは初めて知った。
にしても本書にも書かれているとおり、統合失調症だと分かっていて選んだ職業にしては、芸人は1番向いていないかもしれない。
とにかく松本キックさんが大人すぎる。別のメディアでハウス加賀谷さんも言っていたが、できた人すぎる!人間何回目ですか?!
大ブレーク後10年待ち続けて、10年前できたことができなくなってる部分との葛藤がありつつ、それも調整して。ほんとすごい。もっと松本さんを労ってあげてほしい。メンタルが強いのかセルフコントロールが上手なのか。マズローの5段階欲求の最後に自己実現の欲求というのがあって、それがことごとく加賀谷さんの病気で達成されない→目標を調整するってのを繰り返してて。文章にはもちろん加賀谷さんのせいには一切せずに建設的に話が進むけど、相当つらいんじゃないかなって。
賞レースとかネタ番組とかにこだわらず、ぜひ面白おかしく真剣に、統合失調症についての講演をしながら、理解を広めてほしいなぁ。テレビは年1で年末年始とかのたくさんの芸人が次々とネタをやっていく長時間ネタ番組に出る程度でさ。無理せず、おふたりのペースで活動し続けてほしい。
私も芸人の経験があったり、抑うつ状態と診断されて休職したことがあるので、陽性症状が無かった分加賀谷さんの本当のつらさは分からないけど、統合失調症でありながら人前に立って笑わすってすごいことだと思う。いつかお笑いライブでも講演でもいいから、生で松本ハウスの活躍を見てみたい。
◆内容(BOOK データベースより)
絶対に、絶対に、僕は芸人に戻るんだ。10年ぶりの復活ライブは大きな笑いに包まれ、松本ハウスの時計は再び動き始めた。しかし、かつてできたことができない自分を加賀谷は責め、そんな相方をなんとかしようと松本は焦り、コンビはぎくしゃくしていく。苦しんで悩んで、焦って涙した6年で辿り着いた答えとは―。
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統合失調症のことをほとんど知らないので、参考になった。一口に統合失調症といっても人によって症状は様々。大事なのはその人自体を見ることと書いてあったがその通りだなと思った。
著者はいわゆる売れない芸人にあたるんだと思うんだけど、舞台に出たり講演会に出たり、ネタ作りをしたりと活発に活動していて、テレビに出てみんなに知られている人だけが芸人じゃないんだなあと思った。
舞台に立って目の前のお客さんを笑わせるってきっととてつもなく難しいだろうに統合失調症を抱えながら続けているのは本当にすごい。