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日経新聞社による編集。
感想。
毎日新聞の同種の本を読んだが、それよりも内容が深い。取材の記録も細く、かつ豊富。サードポイントから伊藤邦雄社外取締役に宛てた書簡なんかも記載されている。
備忘録。
・後藤光男氏は創業者の伊藤名誉会長との縁で顧問として参画。野村證券出身で、M&Aのアドバイザーとしも鈴木会長を支える。
・井阪社長によれば「一人でやった」コメントなどしていないとのこと。
・伊藤邦雄社外取締役も鈴木会長の会見内容を一部否定。
・サードポイントら株主はセブンイレブンのキャッシュフローがヨーカドーに当てられるのが不満。既に15年に亘り構造改革を試みての現況で、環境そのものに問題ありとの意見も。それらに対する会社の反論によく使われる反対を押し切ってのコンビニ成功。
・三井物産系の三井食品から国分に切り替え、30億円程度の粗利改善効果。三井食品はセブンプレミアムの協業先だった。
・「時代が変わる時は反対が多い。反対されるから対抗するわけではない。正しいと思ったら仲間を作り、実行して行く勇気が必要」by伊藤会長。
・「みんなが賛成することはみんながわかっていること。反対されるということはみんなの考えが及ぼないこと。」by伊藤会長。
・ヨーカドーの在庫を創業家に買い取ってくれという話。
・セブンアンドアイの社内に情報源があるからこそサードポイントは投資した、という話。
・米サウスランドの再建話はすごい。
・omni7のポイントは、時間に制約されずに消費者の多様なニーズに対応する、ことらしい。Amazonと違うらしい。目指すのは社会インフラ?
・業革という月にの幹部会議。スピード感のある経営はできたが、人事にも跳ねるらしく、有力者の離脱のきっかけにもなった、という日経新聞の評価。
・ニッセンの赤字拡大の要因は、カタログからネットへの移行が遅れたことだと。遅くとも今年の3〜8月期にはロードマップを作りたいと。
・井阪社長は、ニッセンの稼働会員数300〜400万人や、物流機能を評価。セブンのネットショッピングでも稼働会員数は120万人。
・そごう西武の買収にも疑問符。都市部大型店でインバウンドを取り込む他の百貨店と比べ、そごう西武は23店舗中14店舗が地方店。