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2013/6/3
910||ナガ (3階文庫)
短編ミステリはいかが?
ありふれた日常の中で起こりそうな事件や事故。
保身や欲望から引き起こることでありながらも、人の弱さや優しさ、温もりが感じられる結末になっている。
ほんわか心温まるミステリです。
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素晴らしい!ミステリ要素とドラマ要素のバランスが絶妙!
特に一話目の『陽だまりの偽り』は良かった!
どの話も途中まではミステリの展開だが、最後にはキッチリ心がほっこりした。
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いいお話だ。楽しみにしていた作者さんの短編集だ。
冒頭の表題作「陽だまりの偽り」は痴呆がはじまりつつある老人と息子嫁が主人公。加えて、警察も色を添える。少し出来すぎる感じもあるけど、きれいなエンディングがいい。嫁の淡々とした感じもいいし、すべてOKの短編。良かった。
「淡い青のなかに」は事故隠蔽と息子の絆。変な話だが、いろんなことが重なって、なかなか奥深さを感じる作品だと思う。評価は微妙だな。
一転「プレイヤー」は人事話。ラストの真実が驚きの結末。ミステリー要素たっぷりの作品だ。
誘拐したが母親が子を捨てるという驚きの展開「写心」も不思議な魅力。しかし、設定が少し暗くて非現実かな。
「重い扉が」も少し出来すぎ。というか受験生がそう簡単になぁ~って感じ。
でも、ひとつひとつの作品は着眼もオチも新鮮でとてもすばらしい。こんな新鮮な作品はかなり久しぶりだ、満足。
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独立した短編集。
陽だまりの偽り…どの登場人物も優しい。
淡い青のなかに…切迫したどたばたの後に、親子の絆が深まる。
プレイヤー…ブラック。こういう話も書くんだな。
写心…誘拐犯の話、一番好きかな。
重い扉が…オチもあって、人情もあって、短編なのに豊かな内容。
ほんとこの人の短編集って、どの話も外れないなー。なんかあっという間に読んでしまうのがもったいないくらい。
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5作の短編集。
著者は「傍聞き」で注目を浴びて、私も例にもれずそれから読み、このデビュー作集を読むことになった。
しかし、こちらの短編集のほうが好きだ。
5作それぞれテーマなどはバラバラであるものの、どれも甲乙つけがたい良い出来。余裕があるけど冗長ではない文章に、少しこちらの予想を上回る調味料がかかっている。「傍聞き」よりも著者のスゴさを感じるのだが。
どれもいいが「写心」が一番好きかな。
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5編の短編集。これがデビュー作だそうだ。私はてっきり『傍聞き』がデビューかと思ってたけど。傍聞きも読んだけどすっかり忘れちゃったよ。また読もうと思ったけど、S図書館にはなかった。残念。全部面白かった。ほんとこの人はうまい。はずれがない感じがする。作品数もあまり多くないし。でも予約したのでちょっと続くかも。
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上手い。巧みだ。
短編だけにリズムが良く、次々と読み進められた。
途中でネタには気づくんだけど、まるで航空機の着陸のように予想された着地点に綺麗に落ち着く様がまた良い。
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長岡弘樹の連作短編ミステリ。
デビュー作に限りなく近い雰囲気を持った作品集だった。
悪くなっているわけでもないが、特に良くなっているわけでもない。
ただ、舞台や人物設定が前作よりやや軟質なこともあり、今回のほうが印象はやや弱いか。
今後に期待。
3+
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事件や事故に巻き込まれたときの
保身や欲望など、誰しもが持っている心の動きを
リアルに描いた短編集。
どの話も、短いのにずっしり心に来る。
うまいなぁ
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短編集。
誰でも持っている、心の中の弱い部分が露わにされて、
ちょっと苦しくなったり切なくなったり。
でも読後は、ほんのり温かい。
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少し前に読んだ「傍聞き」がちょっと気になったので別の作品も、と読んでみた。悪くはないけど好みにどんぴしゃにハマるほどでもない。それでも独特のミステリの世界観はちょっと興味深い。この作家の長編を読んでみたいがこの2作品で全作品なので残念。
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おおおっ! 短編であるがゆえのスピード感、緊迫感に驚かされた。そして主人公が老人だったり母子だったり歩けない幼児だったり緑内障の父親だったりと何かを抱えた人たちだ。長岡氏は短編の名手だな・・・。
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短編5編。「赤い刻印」がなかなか面白かったので読んでみたのですが、初期の作品のせいか今ひとつこなれていない印象を受けました。面白かったのは「プレイヤー」だけかなぁ。
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長岡弘樹の初単行本の文庫化。
物忘れのひどくなった事を知られまいとする男と、同居の嫁。
市役所に勤める男と、同僚たち。
昇任を控えたシングルマザーと、反抗期の息子。
身代金目当てに誘拐を企てた男と、さらわれた少年の母親。
荒物屋を営む男と、不良に絡まれた受験生の息子。
普通の人々の、日常の中に起きた事件を描いた短編集。
不可解な出来事の裏に、ひやりと冷たい計算や、温かい愛情が隠されている秀作揃い。
表題作の『陽だまりの偽り』と、『重い扉が』が特に良かった。
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日常生活の中で、心の弱い部分に触れる短編ミステリー。
人間の弱さ、ぬくもり、保身、欲望、誰も身に覚えのある心情をたくみに描き出した5編となっています。
■陽だまりの偽り
物忘れが多くなってきた老人が、嫁から預かったお金を紛失。どこで紛失したのか?
保身のために彼が付いた嘘
そして明らかになる真実
といったところで、結果嫁さんの温かい気持ちが最後浮き彫りになり、ほっこりします。
■淡い青のなかに
自宅前でおこしてしまった人身事故。不良のレッテルを貼られている息子は母親の事故の身代わりを画策。
会社の出世が絡む母親は保身を図りたいが、息子の提案を受け入れるのか?
どう隠すのか?口裏合わすのか?といったところで、母親と息子のとった行動は?
■プレイヤー
市役所が管理する駐車場から人が転落死。
管理責任者の責任が問われます。
本当に駐車場の管理不十分が原因なのか?それとも自殺か?
役所の人事が決まるその中、管理不十分であれば、責任を問われ出世ラインから外されます。
その死の真実は?
そのカギを握る役所の人物の目撃証言!
これは、ちょっとうならされました。
想像の右斜め上を言った感じ(笑)
■写心
幼い子供を誘拐した犯人が母親に身代金を要求。
しかし母親は身代金の受け渡しを拒否。
目論見が外れた犯人がとった行動は?
母親が子供に身代金を支払わないその理由は?
誘拐犯がとった行動が気持ちをほっこりさせます。
けど、こんなこと本当にあり得るか?
■重い扉が
息子との関係に悩む父親。
そんな息子が友達と商店街で不良に絡まれ、友達は瀕死の重傷を負います。
息子の証言で犯人が絞られますが、最後の最後で息子は証言を拒みます。
その理由とは?
これも最後は温かい気持ちになる終わり方。
ということで、殺人とか非日常の物語ではなく、日常ありがちな場面でおこる心の弱い動き、気持ちに対して、紆余曲折ありながらも最後は心温まる終わり方となっています。
お勧め。