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すぐ読めたから、良かったのかもと思いつつ、リンデに対して好意的な感情はあまりないので、星1つにしました。
タイトルの自分を好きになる方法、この本を読んでそう思えるようになれる本なのかなとなんとなく思ったりしましたが、私の読み取りではいまいち上手くいきませんでした。
どこからどう見ても合っていない夫との性格。
合わない人と時間、生涯を共にするなんて絶対に嫌です。
私はこの人と一緒になれて良かったと、新婚の時も熟年になっても年老いても思える人と一緒になりたいと思いました。
そんな人が見つかる事を願って。
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自己啓発風タイトルの小説。
怖い。
孤独というか、運命の人を諦められない人を間近で見ている気分。滑稽だが、私にも確実に同じ面がある。たまからより怖く感じる。
歳を重ねて、経験を重ねたから何でもハッピーエンドにはならないのかなと最近思う。
しかし、この小説が、あくまで滑稽で怖い瞬間を切り取って見せているからそう思うのであって、私たちも楽しい日と苦しい日を交互交互に過ごしている。
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リンデという女性の16歳、28歳、34歳、47歳、3歳、63歳の日常の一場面を切り取ったような短編集。生きるのが不器用そうなリンデ。いつ「お互い心から一緒にいたいと思える相手」に出会えるのかと思い、どんどん読んだが、どの年齢のリンデもあまり幸せそうではなくてモヤモヤした。そもそも心から一緒にいたい相手と暮らしている人はそういないのではないだろうか。それを求め続けるリンデの純粋さに感心し、愛しさも感じたけれど…。めんどくさいなと思いながらも友達になれそう。
リンデに、淡々と自分のペースでそれなりに満足して生きていくたくましさがありそうで良かった。
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初めての本谷先生作品でした。
主人公のリンデが読んでいて異端ぽく感じる部分が多々あり、自分らしくいるのと我儘なのは紙一重で、それと自分のことを全て分かってくれて、何から何まで心地の良い相手なんて、そう簡単に現れないしもしくはいないんだなと、リアルを突きつけられるような感覚になりました。
リンデの人生を読んでいて、ずっと日陰というか陰りみたいな雰囲気を常に感じて、読了後はじとっとした何とも言えない気持ちになりました。作中に出てくるリンデの周りの人たちも、どこか欠けてる人たちばかりで、そしてその欠けた部分が違う部分で補えていないので、結果的に欠けが目立ってしまっていて、リンデはああいった人たちに囲まれて楽しい人生なんだろうか、と思わず馳せてしまいました。
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「普通」の規格におさまりきれない主人公のリンデ。16歳、28歳、34歳、47歳、63歳。人並みに結婚してみたり、近所づきあいをしてみるが、なかなかどうしてうまくいかない。リンデはそんなうまくいかない自分の人生をどこか他人事のように見ている節がある。「生きづらい」と片付けるのは簡単だが、そうしない。地に足がついていないとでもいうのか。そんなリンデが年と共に感じるものは変わるものもあれば、変わらぬものもあって、物語の中の女性でもあるし、その辺にいる生身の女性でもあるった。
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3歳から64歳まで、時間軸に沿って1人の人間性が描かれているところに面白さがあった。内省的だと思う。こういう人って意外と多いのかな?いっそ、さっぱりアルプスの麓で一人で暮らす方が人生ひらけそう。
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この著者の作品に触れるのは初めて。1人の女性の人生をこんな手法で描くのかと驚いた。
文章の柔らかさや、それぞれのシーンで目に映るものを丁寧に描きつつ、距離感や心情を表しているのが好み。
最初の章から、思春期の人間関係の息苦しさや居心地の悪さが伝わってきて、これを自分が思春期や20代の頃に読んでいたらもっと胸が痛くなっただろうなと思う。
リンデが婚約直前の恋人と海外で喧嘩をするところは「いやいや、その人とは合わないからやめておきなよ!」と思ったし、その次の章では「結婚してるけどやっぱり噛みあってないんじゃないか!」と一人心でツッコミながら、次にリンデはどうなっているのだろうと心配しながらページを繰った。
読後は、胸の奥がすうすうするような、孤独感と切なさを感じた。
私は幸いにも周囲に恵まれていて、彼女ほどの孤独を感じることはない。だがもっと年齢を重ねたら、リンデの姿がより身につまされるようになるのか、それとも彼女の抱える気持ちが却って私の慰めとなるのか、どちらだろうなと考えてしまう。
先に書いたように、文章の運びや柔らさが好みだった。これをきっかけに同著者の別の本も手に取ってみたい。
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他人への期待値が高い主人公を、幼少期から老いるまで描いた作品。
章は16歳→28歳→34歳→47歳→3歳→63歳の順で構成されています。最初に多感な時期、そこから少しずつ落ち着いていく主人公。一度3歳に戻ることでどのように今の性格が芽生えたのかを振り返れたのが面白かったです。
正直言って主人公にイライラしながら読んだのですが、完全に嫌いになれず、どこか自分と重ねる部分もあったのが心苦しかった...
女の面倒な部分を濃縮還元1000%したものが見れるので、女性の方が楽しめる作品です。
特に28歳期の男女のやり取りはむちゃくちゃイライラするけれど、分かんないでもないという複雑な気持ちにさせられます。
客観的にみると「どうなんそれ!?」という言動が多いですが、主人公は終始自分のことを受け入れて、孤独な状態もある程度気に入っているご様子。これがタイトルにつながっているのかなと考察しています。
昨今、世の中では素敵な人間になって自分を好きになろうという流れがありますが、自分を好きになるにはそんな大層な人間になる必要はないということではないでしょうか。
なかなか皮肉の効いたタイトルです。
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カーヴァーとかサリンジャーとか、自分が学生の頃親しんだ短編を思い起こさせて、あー、これは賞取るやつだなと思った。