紙の本
悲しすぎる。
2016/08/27 07:12
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
5章に分けて登場人物を語る展開は、後半に徐々に謎が明らかになり面白い。
家族の復讐のために顔に豹柄の入れ墨を入れ、32年間罪を重ね刑務所の入出所を繰り返す片桐。
そんな片桐を古くから知る居酒屋「菊屋」も困惑する。
読み進めると何故そこまで落ちてしまうのか片桐と思ってしまう。
しかし「森口綾子」「荒木誠二」の章で謎が明らかになり、片桐の家族を失った哀しみと家族を大切に思う温かさに見直してしまった。
読みやすいので一気に読め面白い。
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片桐が何度も犯罪を繰り返し刑務所に入っていた理由がそこのあったなんて。
顔中に刺青という意味に唖然。そこまでするなんて。
様々な人の視点で語られる片桐。同じ風景も、視点が変わると違った意味を持つ。
明かされた真実は、胸が苦しくなるほどの衝撃的なもの。
でも、そこには一筋の光明がある。
それが大きな救い。
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顔に豹柄の刺青を持つ、片桐達夫。妻を覚醒剤中毒にして飛び降り自殺させた、刑務所生活を送っている梶原を探すため、何度も罪を犯し、全国の刑務所に入る。執念深い、を超えている。妻の仇討ちのため、復習の道を選んでしまった。
その片桐に、自分の罪をかぶってもらったことのある恩義を忘れない荒木。
第一章から四章までは、なんとなくつながる感 じ、でも進まない、それが第五章で一気に進む。
さすがの薬丸岳、最後に読んでよかったと感じた。
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罪を繰り返し続ける男。その裏に潜む想いが周りの人々の目線で徐々に明らかになっていく。何ともやるせない気持ちと深い感動が混ざり合うラストシーンは読みごたえがありました。
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顔に虎の刺青を入れた男、片桐が32年間、全国の刑務所に入ったり出たりしている理由はなんだろう、なぜすぐに捕まる事件を起こし続けるのか?
その理由が明らかになった瞬間の驚き、切なさ、そして怒り。
罪を裁くのは法か、人か。
そしてラストを照らす光。
色んな意味で薬丸さんらしい一冊。
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何度も罪を重ねては、刑務所に入り、出所後、また罪を繰り返す・・・そんな一人の男・片桐を巡る物語。宮城刑務所を出所後の数日間を、周囲の人物の立場で描いていくと言う今までの薬丸岳にはない手法。もっと心理の深い部分を描くこの作家さんとしては、今回はライトな感じで読める。ただ、真実はやはり深い部分にあり、ラストは切ない気分にさせられる。
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主人公は何故何度も罪を犯すのか。読みやすく物語に引き込まれエンタメとしては面白かった。でも感動や余韻はなく読了。著者の作品へのハードルは高くなっているためかちょっと期待外れ。
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★2016年7月30日読了『ラストナイト』薬丸岳著 評価A
薬丸氏らしいすっきりとした筋書きの物語で、2時間程度で読み切ってしまえるほどの引き込む力をもった作品です。最後は悲しい結末ではありますが、悪くない読後感が残ります。
59才になるまで、人生の半分以上を刑務所で過ごしてきた片桐達夫。
27才の時に知り合いの飲食店で因縁をつけるチンピラを正義感から刺して1年半の判決を受け、初犯であったことから執行猶予。それまでの幸せな妻子との生活が一転する。その後は、妻子とも離婚し、絵に描いたような転落人生。顔に刺青を入れ、3回の誘拐事件と1件の強盗事件を次々と起こして、全国の刑務所で服役していた。
それは、ただ一つの目的を果たすためにある人物を探していたのだ。そして、片桐は探していた人物を見つける。そして、、、、、
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いやー、これはどうかなぁ~?・・・とか言いつつ一気読みでしたけどねw
薬丸さんにしてはエンタメ寄りの軽さがあるなぁ。
しかも狂気過ぎるし。気持ちはわからなくもないけど。
片桐、悲し過ぎるよ。
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登場人物それぞれの視点で書かれている。
重複した内容がちょっとくどい印象も。
自分の人生すべてをかけた復讐劇。
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こんな展開で来たか。その風貌と犯罪歴は極悪人としか思えない。しかし、そうとは思えない行動。一体奴は何を考えて罪を重ねるのか?後半で一気に謎が解明して行く。それほどまでに。
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各登場人物からの視点で繰り返し描かれる、1人の男の悲しい人生。視点が重なるごとに真実が明かされてゆき、最後の一人が全てを知る者となります。
いつか世間の彼への誤解が解けますように。
酷い悪人に見える人物も、実は己の信念と正義を貫く善人かもしれません。
復讐に捧げた人生を一概に「愚か」と言い切れない、あまりに無念な出来事が世の中には起こりうるのだなぁ。
切なく悲しいです。
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一匹の下衆な畜生に人生と家族を無茶苦茶にされた男の、なんとも切ない復讐物語だ。五人の視点から徐々に明らかになる男の過去と目的。同じ会話が繰り返されるのがやや冗長に感じたが、最後まで謎解きを楽しませる構成は見事。
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なんかすごく読み応えがあった。ちょっと重々しかったけど、それなりに心に染みる話で、読み終えると切なくなってしまった。
各章がそれぞれ登場人物の視点から書かれていたので、時制がかなりだぶってはいたけど、そういう風に繋がるのかと思いなガら読めたので割とすんなり頭に残った。
32年前に起きた些細な揉め事から人生を狂わされた男のお話なので、少し重たい気はしたが、彼の苦悩を考えると何故かいたたまれなくなる。人生を捨ててまで復讐を企てるなど、とても私には考えられない。
どうして、もっと周りの人は彼に手助けできなかったのだろうか?もちろん人相風体が異様であったのは仕方ないが、彼の性格も人を寄せ付けるのを嫌っていたからかもしれない。それを考えると少し可哀想とさえ思えるラストでした。
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5人の目を通して語られる、ある男の一生。
罪を重ね、堕ちつづけて行く男が背負っているものとは何か。
ラストで明らかになる男の想いに胸が熱くなる。
バラバラだった男の犯歴、行動が、一気に収斂していくさまは、さすが。
新たな作風を手に入れた薬丸岳。
今後が ますます楽しみ。