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地方に暮らす私には馴染みのない東京會舘ですが、『ツナグ』の辻村さんの作品だったので読んでみた。
特別な登場人物や出来事はないけど、夢半ばで実家に呼び戻された青年が夢を取り戻したり、激動の時代を経た東京會舘で働く人々が優しい視線で描かれていた。特に5話目の、愛され続ける土産用菓子を作った製菓部長とその人を説得し裏で支え続けた事業部長の話は、お互い強い信念を持ち仕事に取り組む二人、その思いが東京會舘に人を繋いでいるのが素敵だった。
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とりあえず上巻読了。
☆は二と三の間かな。
第四章「グッドモーニング、フィズ」と第五章「しあわせな味の記憶」がよかった。
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東京會舘を舞台とした連作小説。上巻は「旧館」。大正から昭和にかけての物語。レトロな雰囲気に浸って読みたい一冊です。
戦時中などの殺伐とした時代を描きながらも、この東京會舘だけはどこかしら時流から切り離されているような独特の世界観を感じました。何に支配されようとも、東京會舘はそれ独自の「館」としてあり続けただけなのではないかと。むしろ各話の主人公よりも東京會舘が主役かもなあ。もちろん、人々の物語がストーリーとしてはメインなのですが。
東京會舘を訪れる人たちよりもむしろ、東京會舘で働く人たちが素晴らしくてカッコよくて印象的でした。とくに「しあわせな味の記憶」に感動させられて。美味しそう、というのにもとても惹かれてしまいました(苦笑)。
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この本で東京會舘を知り行きたくなった。
歴史と伝統は人々の確かな思いで
繋がれていくんですね。
パピヨン絶対食べたい!
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図書館で借りたもの。
『丸の内に実在する東京會舘の歴史を下敷きとしたフィクションです』
実在の場所を舞台に、実際の出来事や実在する人物も出てくるので、ノンフィクションに近く、一気に物語に引き込まれた。
昔の文化や人々の生活が分かるのが楽しい。
登場人物が少しずつ重なっているのも読んでて面白い。
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【収録作品】プロローグ/第一章 クライスラーの演奏会 大正十二年(一九二三年)五月四日/第二章 最後のお客さま 昭和十五年(一九四〇年)十一月三十日/第三章 灯火管制の下で 昭和十九年(一九四四年)五月二十日/第四章 グッドモーニング、フィズ 昭和二十四年(一九四九年)四月十七日/第五章 しあわせな味の記憶 昭和三十九年(一九六四年)十二月二十日
*東京會舘の経てきた時代を、関わりのある個人の視点から切り取って淡々と綴っている。激動の時代を振り返る静かな語り口が好もしい。
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東京生まれながら、東京會舘には興味も知識も全くありませんでした。近くにある帝劇や帝国ホテルにはお世話になったのに。東京の激動期を見つめたこの歴史ある建物を支えた、数々の専門家たちを描いた連作集です。特に洋菓子部門を支えた勝目さんやバーの桝野さんの話には感動。もうその味が完璧に継承されてはいないと思うし、本館改装に伴って変わってしまう部分もあるだろうけど、いつか伝統のお菓子やお酒を賞味したいものです。離れてみてやっと分かりましたが、東京もけっこう面白い。下巻も楽しみです。
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図書館より。
どの話もしっとりと、なんというか重みがありつつも読み終えた後の余韻がいい。
そして登場人物がリレーのように、まさに歴史を紡いでいる。戦中の結婚式だったり、戦後のバーテンダーの話だったり。
私的に最後のお菓子の話がジンときた。
お持ち帰りのお菓子にどれだけ心踊ったか!素敵な入れ物に入っているホテルのお菓子にどれだけ憧れたか!(笑)
一気読み。やはり面白かった。下巻も楽しみ。
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東京會舘の歴史と共に東京會舘との人の繋がり、物語が短編で書かれていて、時に登場人物が混ざりあったり。主人公の人生の一瞬にあたかも参加しているような感覚。心がとてもあたたかくなった。新しい東京會舘が出来たらぜひ足を運んでみたい。
とても素敵な作品でした!
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東京にいたけど、東京會舘って…?な感じでの読みはじめ。
製菓の職人さん、すごすぎて、お土産ひとつにこんな情熱を持って開発してるんだと感動した。
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残念ながら東京會舘(もちろん東京會館も)には行ったことがない。會館から會舘への変革も知らなかった。
それでも十分楽しめた。
単にレトロな雰囲気が味わえるだけでなく、登場人物、それも東京會館に関わった人だけでなく、東京會舘で働く人の素晴らしさが良かった。
思わずHomepageを見ました。現在會舘は立て替え中ということだが、本に出てくる料理やスイーツは厳格に守られたレシピで他でも味わえるようです。
刊行記念フェアはまだ続いているようなので、時間を作って行きたいです。
フェアが終わっても本はそのまま、料理もたぶんそのままでしょう。お勧め。
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大好きな作家、辻村深月さんの最新作。
今回の作品は東京丸の内にある「東京會舘」を舞台に実際の歴史をたどりながらの小説。
東京會舘の歴史のなかで様々な人間模様が織り成していきます。
辻村作品らしさも出しながらも今回は凝ったストーリや伏線は控えめですが相変わらずの人間描写のうまさにグッとくるところがいっぱいです。
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ここは夢が生まれる場所。華やかなる“社交の殿堂"。大正11年、丸の内に落成した国際社交場・東京會舘。海外ヴァイオリニストのコンサート、灯火管制下の結婚式、未知のカクテルを編み出すバーテンダー・・・。変わりゆく時代の中、“會舘の人々"が織り成すドラマが読者の心に灯をともす。大正、昭和、平成という時代を情熱的に生きた人々を、鮮やかな筆致で描き出す。
帝国ホテルはわりと利用して馴染みがあるものの、東京會舘はあまりご縁がなく名前しか知りませんでした。ですが、この作品を読んでからもう勝手に脳内で憧れの場所と化してしまって、本館が2018年まで工事中と知り悔しい。ぜひ今度レストランで食事をしてみたい。ぐっときたのは最後の菓子職人勝目先生のお土産フランス菓子への挑戦。確かにお店で食べられるのは一部の人であり、多くの人に味わってもらえるためにはお土産が一番なんだよなあ。勝目さん、田中さんをはじめとするプロたちの涙ぐましい努力に支えられた商品を食べられるのは幸せなことです。短編の中でそれぞれ登場人物がつながっていて楽しいのは辻村さんのお得意手法ですね。下巻も楽しみ。
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東京會舘、地方に住む私には
全く思い入れもない建物だが、
読み進むうち
その東京會舘の歴史が日本の歴史に
ダイレクトに影響されていて
興味深かった。
旧館はどうしても暗い時代、
でもジワジワ滲みてくるエピソードがいい。
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東京會舘を舞台にした物語。
連作短編になっていて、緩やかにそれぞれの物語が繋がっている感じ。
最初、少し読みにくいかも?と思いましたが、特に後半の2編はとても良いお話で一気に読みました。
東京會舘に対する愛着、そして拘り。
伝統を守りながらも新しいことへチャレンジする姿勢。
やはり長く続けて行くには、こういった努力が欠かせないんだと思いました。
下巻にも期待!