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紙の本
井上ひさし全著作レヴュー63
2011/07/14 05:33
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:稲葉 芳明 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1984年1月、NHK「ドラマ人間模様」の枠で6回連続で放映されたTVドラマの原作。
「老人による老人のための老人の有料老人ホーム」を目指して共同生活を始めた8人の老人と老人候補。マスコミは現代版ユートピア誕生と飛びついたが、実はこれは全くのお芝居で、老人たちの意図はもっと別のところにあった・・・。
思えば『ひょっこりひょうたん島』が既にそうだったのだが、「ユートピア」というのは、井上ひさしにとって「言葉」と並ぶ二大テーマである。最初期の『ブンとフン』『十一ぴきのネコ』がそうだったし、傑作『吉里吉里人』もそうだった。本作は、老人が作るユートピアを縦糸に、コンゲームを横糸にしたドラマである。
NHKドラマということで、言葉遊びも下ネタも社会批判もいつもの井上節は全て抑え気味である。そこが物足りないのだが、まあTVドラマという枠で放映する以上しょうがないだろう。この連続TVドラマは見逃しているので、どんな出来栄えだったかは想像するしかないが、役者が揃ってテンポ良く演出が出来ていたら、水準以上の面白さにはなっていたと思う。
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