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江戸時代と現代が交錯しながら物語が進む。隠れキリシタンとして東北の金山にまで辿り着いた男は、金堀大工として働き、海外での見聞や学んだ知識を生かして村人から頼られる存在になっていく。時代は流れ、その村では彼は「アンボン様」という神として語り継がれていく存在となる。
平凡な中学生活を送っていた築館凛は、母の海外出張を機に、思わぬ因縁の凶悪事件に巻き込まれていく。
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よくできたミステリーで面白かったです。冒頭からしばらくの、主人公の心理描写が丁寧で良かったのですが、主人公に取らせる行動の浅薄さ、それら行動の結果犠牲になる登場人物への思いやり等の心理描写が薄く、残念でした。
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あらすじ
15歳の凜は、新聞記者の母と二人で暮らす。母が海外へ出張する間、ペンションを経営する母の従姉妹夫婦と過ごす。しかし、強盗に入られ二人は殺害され、自分も危ないところ、泊まり客に助けられる。この客は実は母の幼なじみで、凜を頼むように言われていた。どうやら、母の家に代々伝わる、隠れキリシタンの宝が狙われているらしい。
母の幼なじみは銃撃戦の後、怪我をしたまま車を運転して亡くなり、犯人グループも内輪もめで攻撃し合う。凜のパートの合間には、財産を作った江戸時代の手記も入っている。最後、凜の父母が助かったからよかったが、それまでの現代パートの流れも、隠れキリシタンのエピソードも、なかなか容赦なかった。表紙の雰囲気や、15歳凜が主人公だとかでジュブナイル?とか思っていたけど全然厳しい展開が続いた。