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凡将家康はなぜ天下人になりえたのか?
今川、武田、織田と強大な勢力がのしかかる三河。部下にも呆れられる凡庸な武将家康には、越えるべき峠がいくつもあった。本能寺の衝撃の真相とは? 剛腕・伊東潤が家康生涯最大の切所「伊賀越え」に挑んだ!
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久々に歴史小説が読みたいと思っていたら、こちらの本が発売されているのを知って読んでみる事に。
あらすじに書かれていた本能寺の変の衝撃の真相、確かに衝撃の真相だった(笑)あの内容が事実だったら本能寺の変、面白いな〜なんて事まで思ってしまったほど。
にしても、ここに書かれている徳川家康は"えっ、この人って後に246年も続いた徳川幕府の始祖だよね?そうだよね?"と確認したくなるほど、ビビリで凡庸なキャラクター。そして、上司の織田信長にビビリ、側近である部下たちにやいのやいの言われる、中間管理職的立場(会社の役職に当てはめて読んだら結構、面白かった 笑)面倒くさいったらありゃしない(笑)
ただこの物語を読んでいると、決してビビリで凡庸な事がダメなんじゃないと気付かされる。
ビビリだから用心するし、凡庸だからあらゆる手段を総決算して局面を打破できたんだと。クライマックスの伊賀越えなんてまさに、そうな気がして。というか、そうなんだけれど。あとは、やいのやいの言う側近達なんて書いたけれどこの側近のチカラも大きい。(かなり人材は恵まれていたかと)
タイトルの"峠越え"とは最初、伊賀越えの事だとずっと思っていたけれど実はあらゆる局面で襲ってくるピンチ、それを一歩一歩登って降りて、また登って降りてを繰り返した、それら全部を総称した"峠越え"なんである。
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所謂、家康の「伊賀越」の話かと思って読み始めたが、人生には様々な峠がありそれを乗り越えていくこと、「本能寺の変」を起こさせたのは家康など、もっと深い作品であった。
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渋かったというかなんというか、信長や秀吉と比べて、家康の物語を華々しく描くことのなんと困難なことか。道理で主役になりにくいわけです(笑) しかしその「凡庸さ(言ってしまえば地味さ)」と信長の華々しさとの対比が面白く、かつ、終盤にはしっかり話を盛り上げてくるあたり、筆者の手腕にはさすがの一言です。しかし地味故に中盤は読むのがなかなか大変だった;
イマイチまとまらない徳川家の面々のやりとりが楽しいような、妙な親近感で心境複雑なような(笑)
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家康がなかなか気弱な人だったというのはドラマ「真田丸」など見ているとそうかなと思わせるが、この小説の家康もなかなかどうして気弱で、平凡な自分をわかっている。信玄や信長に怯えつつしかし結果的にはそれら重しを除いていける家康の知謀。この話の後も読みたいのだが...。
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帯や裏表紙で「伊賀越え」と書かれていたが、伊賀越えも入っているけど、伊賀越えの話ではないよねと思いました。
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幼少期を人質として過ごした家康は、織田と同盟を組むが、家臣同然の忍従を強いられる。
信長の命で堺にいるとき、本能寺の変が起きた。
三河へ戻るには、明智の追っ手から逃れ、敵が潜む伊賀を越えねばならぬ。
部下たちもくせ者揃い。
己の凡庸さを知る家康は、脱出できるのか?
本能寺の変の大胆仮説もふくむ大仕掛け
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家康のみならず家臣団の人物像を魅力的に描いたエンターテインメント作品。本能寺の変の独自解釈は、なかなか興味深かった。師である太原雪斎の言を反芻するシーンや家康の所々でのボヤキが絶妙でした。
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今川、武田、織田と強大な勢力が重石のようにのしかかる三河。家康はなぜ天下人になれたのか?本能寺の衝撃の真相とは?剛腕・伊東潤が家康生涯最大の切所「伊賀越え」に挑む!(e-honより)
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家康の「伊賀越え」にはそんな背景があったとは!この本読んで「麒麟がくる」を観れば良かったなあ(^^)
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桶狭間金ヶ崎姉川三方原長篠そして京都からの伊賀と、自身の凡庸さを認識することで様々な峠を越えた家康の物語。
本能寺はさておき、桶狭間のストーリーは非常にうまくつくられているように思う。山岡荘八から家康に入った身としては本多作左の出番が多いのも嬉しい。服部半蔵の万能キャラっぷりがやや行き過ぎの感もある。
冒頭に伊賀越えの地図があることに気付いたのは読了後だったのが失敗。
とはいえ、総じて面白い家康のストーリーでした。
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伊賀越えに至るまでの徳川家康の内面が、作者独自の見解で描かれておりとても面白かった。
また、本能寺の変の動機がただの明智光秀の謀反ではないという点や、徳川家康もただ織田信長に従順なだけではないというのもとても興味深い内容だった。