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副題にあるとおり、本当に松本清張・仁木悦子・中井英夫までで終わってます。その先は一切ありません。
いったいいつの時代の著作やねん(怒)。
そんなんでようこんなタイトル、堂々とつけられたな、というぐらい内容が偏っています。まったく通史になっていない。
あまつさえ、ある作品のネタバレまでやってくれるし。
化学基礎研究補助金を受けた研究成果の一部がこんなお粗末なものでいいのでしょうか。ぷんすかぷん。
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江戸時代の裁判ものから松本清張までの日本ミステリー通史。気軽に読めて楽しかったし、ミステリー小説という観点からのメディア史、社会史の本としても読める。明治26年という日清戦争前夜が初期のミステリー小説人気のピークという指摘と戦争との関係など、もう少し時代背景とリンクさせて論じられても面白かったように思うが……。
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『日本ミステリー小説史』
堀 啓子
倒叙型などの特殊例をのぞき、時間軸には一定の共通性があることが多い。それはミステリーの大前提が、まず「時間を遡って考える」という行為にあることである。
(p3)
ミステリーの起こりから、現代のミステリーまで作家、作品を取り上げている。レフア本として利用できるだろう。
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シェイクスピアからの推理小説の起源から日本の松本清張辺りまでの歴史を辿る本。
大岡越前のような裁判モノが江戸時代は主流とか黒岩涙香氏が翻訳家、著作家として探偵小説の父に相応しいのが分かった。
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タイトルどおり我が国における推理小説の変遷と文学史に埋もれた逸話を紹介する。海外のミステリ賞候補にさえなる佳作を生み、英語圏以外の翻訳作品を手軽に愉しむことができる今があるのもここに紹介された先達の功績によるところが大きいのだろう。海外ミステリの翻訳にまつわる歴史と当時の作家たちの奮闘に多くのページが割かれている。
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ミステリー好きの割には、日本ミステリーの歴史をちゃんと勉強したことがないなぁ、と思って読んでみた作品。
作中に出て来る作家や作品は知っているものもあれば、もちろん知らないものもあったけど、時系列で並べてみると、とても興味深かった。
今ではミステリー作家がたくさんいるけど、確かに子供の頃はホームズやポアロなど、海外の作品をたくさん読んでいたし、小学生の頃には江戸川乱歩にはまっていた。
そんな自分の中のミステリー小説史も感じながら、読める1冊。
欲を言えば、もう少し近代まであると、もっと楽しめたかな。
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・新聞小説から発展した
・翻訳物の方が先だった
・三大奇書「ドグラマグラ」「黒死館殺人事件」「虚無への供物」
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ミステリーは海外で興ったことは知っていたけども、それが日本に入ってきた際、取組み、消化し、国産のミステリーにしていくさまがよくわかったし、面白かった。戦争による断絶であったり、思った以上に紆余曲折があったのね……。
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江戸から明治にかけて、いわゆる「ミステリー」という新たな文学形式がどのように移植されていったのか、また当時の人々のとまどい、このジャンルの紹介の潮流が意外な方向に流されていった経緯などの大まかな概略を知るのに役に立ちました。
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タイトルは「日本ミステリー小説史」となっていますが、サブタイトルが示すように現代までのミステリ史をあつかったものではありません。本書の約三分の二に達したあたりでようやく江戸川乱歩が登場し、松本清張、二木悦子、中井英夫に触れたところで終わりとなります。
著者は、ミステリ評論家ではなく日本近代文学の研究者であり、近代以降の日本においてミステリ小説というジャンルがどのように受容され定着していった経緯を紹介する内容となっています。本書を手に取る読者は、あらかじめその点を踏まえておいたほうがよいと思います。とはいっても、乱歩のころまでの近代日本文学におけるミステリ小説の諸潮流にかんしても、ていねいに論じているとはいいがたいようにも感じます。海外のミステリ小説の翻訳・翻案の経緯について多少立ち入った解説がなされているところに、やや目新しさがある印象です。
もちろん新書一冊の分量で日本ミステリ小説史を十全にあつかえるはずもなく、それぞれの著者の観点から選択がなされるのは当然のことなのでしょうが、こうした本書のくわしい内容を知らない読者のなかには、期待はずれという感想をいだくひとがいてもしかたがないかもしれません。