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他人を見下す若者たち みんなのレビュー

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一般書

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みんなのレビュー191件

みんなの評価2.8

評価内訳

185 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

時代遅れのバカがと見下されることを覚悟して、あえてオジサンには言っておきたいことがある。この悪循環を断つのは家庭の教育か、学校の教育か。家庭も学校も期待できないならばいったい誰がやれるのか

2006/04/05 23:24

11人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

身近にいる若者の何人かと個人的な就職問題でいささか深刻な会話をした。その体験から本著を読んでみる気になったのだが、直後のせいもあってひとつひとつの分析結果がいちいちもっともだと思われてならなかった。その後、ある大企業の部長職に「最近の若者はキレるそうだが職場で実際そうか」とたずねてみた。「仕事上でキレて問題をおこすことはありませんね。結構一生懸命にやってくれますよ。ただし、相当なストレスがかかっているでしょうから、職場を離れたところでキレまくっていることはあるかもしれませんね。『2ちゃんねる』に上司やトップを名指しで『死ね』と悪口雑言、誹謗中傷をぶちまける社員は結構いますから」と怖いことをおっしゃる。
「仮想的有能感」。自分以外はみんなバカだといつのまにか思いこんでいるのだという。そう思いこむことで一時的に自分の体面を保ち、個を主張し、誇りを味わうことができる。厳しい競争社会についていけないものが身につけた必須の自己肯定感だそうで、哀れな心情と言えなくもない。ところがそのままに落ち着いてはいない。自分がいちばん偉いのだから罪の意識は希薄になり、劣等な大衆から気に入らないことをされると一瞬キレる、むかつく、さらには殺傷するところまで発展する。たしかに思い当たる事件は多発している。
「自尊感情」の低下が加わり、彼らにはヤル気がなくなっていることも指摘している。
「子どもや若者たちが大きな志を抱こうにも、周りにモデルとなる大人が存在しない。現実には存在しているのかもしれないが、彼らが憧れを持つようなコミュニケーションがうまくなされていないのだろう」と大人には耳が痛い。
貧しさから豊かさへ。権威主義から民主主義へ。宗教の衰退。集団主義から個人主義へ。著者はこの日本文化の大きな流れがこれを助長していると分析し、その流れは変わらないのだから、このままに世代が進めば仮想的有能感が悪循環的に繁殖するだろうと危機感を訴えている。
仮想的有能感を断ち切る方法として著者は
「本当の意味でのしつけの回復」
「自分を価値のあるものと感じ、ありのままの自分を尊敬できるという、自尊感情の強化。具体的には一定の役割を与え、それを遂行させるという経験を積ませること」
「多くの人たちに直接触れ、実際に自由にコミュニケーションできる場を増やすこと」
をあげている。
さて著者の速水敏彦氏は名古屋大学の教授で教育心理学が専門である。
学者先生の著者はこの三つの解決方法を子どもの教育として家庭、学校に期待している節がある。ところが一方ではすでに家庭や学校がその能力が喪失していると実感しているのだから、提言は迫力が欠け、むしろ本書全体の印象は悲観的であった。
たしかに家庭や学校に期待するのはそれこそ、百年河清を待つであって時間切れである。
その教育をやれるのは企業しかない。
といえば、「そういう人間を生んだ元凶こそ企業のビヘイビアではないか」との反論があろうが、私は新入社員の教育にこそ三つの視点を組み込むべきだと思うし、それはいまこそ可能なのだ。
会社は一握りの投資ファンドのために存在するという市場原理主義の悪夢から覚醒した。今年の入社式、トップの発言では「原点回帰」「倫理」がキイワードだった。会社は社会のために存在する。働いている人間が誇りをもてる会社でなければならない。企業の価値は株式時価総額ではない、真の価値を追求する企業の社会的役割について再認識宣言である。
会社は人である。仮想的有能感を持つ新入社員には現実的有能感をもてる人間に育っていただこう。経営側がこの本を読めば、マニュアルで即戦力をつけるのはいいが、それだけではすまないことに気づかされる。そしてちょっとコストがかかるが、甘ったれの新入社員に家庭や学校が放棄した人格教育をその社内において叩き込むと覚悟せざるをえない。

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紙の本

見るところが異なれば、考えるところも異なるということか

2008/08/03 23:56

10人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る

 別のところでも書いたことがありますが、最近の新書はタイトルで読ませるというか、タイトルほどには中身は面白くないというか、著者が本来その本で書きたいと意図するところと編集者の本を売ろうとする意図にずれがあるように思います。しかもこの『他人を見下す若者たち』は、大きな帯に「「自分以外はバカ」の時代!」などとさらに購買欲をあおろうとしているのが見えてしまうようなコピーまでついているので、最近の若者の行動様式や思考を取り上げた他の新書と同じ軽佻浮薄な新書がまた1冊増えたのかと思わせられなくもありません。
 教育心理学を専門とする著者がこの本で言わんとしていたのはむしろ、目次を眺めると見えてくるのかもしれません。
第1章 感情が変わった
第2章 やる気が低下する若者たち
第3章 他者を軽視する人々
第4章 自己肯定感を求めて
第5章 人々の心に潜む仮想的有能感
第6章 自分に満足できない人・できる人
第7章 日本人の心はどうなるか
 キーワードは、「仮想的有能感」です。もちろん著者の造語です。「過去の実績や経験に基づくことなく、他者の能力を低く見積もることに伴って生じる本物でない有能感」(118頁)であり、現代の若者の行動傾向を説明できると考え、いくつかのデータを紹介しながら説明しているわけです。そして、そのような感情や行動傾向が現代の若者だけでなく、今後日本人全体に広まっていくのではないかと警告しているのです。
 研究データの多くは著者や著者が指導している研究グループのものなので別途検証する必要はあるのでしょうが、第1章、第2章などで述べられている現代の若者の姿を読むと誰にも心当たりがあるのではないでしょうか。それだけに、この本で語られていることはある程度納得のいくものではあります。
 しかし、これは私が精神医学・医療を生業としているから感じるのかもしれませんが、「仮想的有能感」とわざわざ名づけるべきものなのか、とも思ってしまいます。精神医学の領域を見渡してみれば、「自己愛パーソナリティ障害」という精神障害があります。「仮想的有能感」とまったく同じとは言いませんが、かなりの部分を「自己愛パーソナリティ障害」で説明できるようにも思います。
 著者もその辺りは一応考えているようで、「自己愛」や「自尊感情」などすでに知られている概念と「仮想的有能感」の異同について検討はしていますが、やや説得力に欠けるように思われます。敢えて、新語を作り出してまで訴えたいものなのかどうか、学者さんたちは、「これは自分が見つけたものだぞ」というのがないとやっていけないのでしょうか。
 もっとも私も精神医学を生業としていながら、わりと近い分野である(教育)心理学でこのような概念が提出されているということをこの本を読むまで知りませんでした。知らなくても仕事はできてしまうのですが、同じようなことを考えているのだなあということを知らせてもらえただけでも、少しこの本の価値はあるようにも思います。

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紙の本

他人をどう捉えるかで、人生が変わる。

2006/05/08 22:20

8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:TEMU - この投稿者のレビュー一覧を見る

現代の若者は、仮想的有能感に汚染されている。
仮想的有能感とは、周囲の見知らぬ他人の能力や実力を
否定することで、自尊感情を保つという`症状´だ。
しかも本人の自覚症状がなく、無意識に起こる。
自尊感情が傷つけられると、「自分は他人に比べてエライ、有能だ」
と考える彼らは、当たり前のように(他人に)キレる。
キレる前に、「まずは相手ときちんと対峙する」と意識することで
症状は緩和する。
かく言う私も20代で、若者に属する。
「自分以外はバカ」の時代と叫ばれているように、
自分に関心が強く、他人に(社会に)関心がない世代かもしれない。
例えば、就職を控える学生に
「やりたいことや将来の目標を`自ら探して´、`自己責任´のもとに人生を形成しなさい」という社会が求める若者像は、
あまりにも理想が高過ぎて、腰が引けてしまう。
これではますます社会から遠のく。
この場合、まずは親や周囲の大人が
「君は、○○が向いているから、この仕事をやってみてはどう」
といった手をもっとさしのべてもいいのではないか。
`自分から´相手と真っ向から対峙できる大人が、減ってきて
いるのかもしれない。

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2007/02/23 20:26

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2006/03/14 00:14

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2006/04/28 16:00

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2006/04/30 10:23

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